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2006年
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7月4日 仕事が片付かなかったので、一旦帰宅して食事を済ませてからK100RSで会社に行って仕事をする。
仕事自体は特にどうということもなかったのだが、久しぶりに乗ったK100RSは
思っていたより操作感覚が荒っぽく感じられたのにちょっと驚いた。
大して乗っていないしそれに伴って整備の頻度もかなり落ちているだけにやむを得ない部分はあるのだけど、
確かにK1200RSが本格稼動し始めてからというものめっきり乗らなくなっていることは否定できない。
気に入る/入らないという話なら私は前にも書いた通りK1200RSよりK100RSの方が好みなのだが、
乗っていて良さを感じるのは間違いなくK1200RSの方なわけだし。
K100RSは私にとっては最初にかけた費用の元を取るためにも乗り続けなくてはいけないバイクだから
それに乗る頻度が落ちてきているというのは由々しき事態だ。
ハイパープロのリヤスプリングに特に不満はなかったが、
いよいよ社外品のリヤサスを購入決断するべき時が来たのだろうか・・・。
オーリンズのK100RS用が124950円(06年当時)とやたらと高価でWPをもう一度買うつもりがなく
ワークスパフォーマンスやFOXも総合的に考えると・・・という現状では
購入するサスはほぼハイパープロで確定なのだが、これまで代行購入を依頼していたアメリカ在住の友人が
今年限りで帰国するらしい、という話も聞いているし手を打つなら急がないとな。
それに、頼めるのは今回が最後ということならK1200RS用のリヤサスをオーダーするのも悪くない。
いやいや一向に決まらないR1100RS用の新しいリヤサスもまとめてハイパープロでオーダーしてしまうか・・・。

7月10日 仕事を片付けるため、帰宅して夕食を済ませてからK1200RSでもう一度出勤する。
仕事の内容については割愛するが、ここのところサス交換について気になっているだけに
リヤサスの動きの悪さがいったん気になりだすとなかなか収まらない。
もちろんハイパープロのオーダーを頼めば話は一発で解決するのだが、
それをやるとK1200RSのリヤにハイパープロのスプリングを組んだ際に部品代+工賃などで
合計約4万円の高い授業料を払ったと認めないといけなくなる。
趣味の乗り物を不満があるのに我慢して乗り続けるのは非常に面白くないが
(結局、私はこれの繰り返しだし)しかし金銭的に妥協してリヤサスではなくスプリングの購入で済ませた
昨年の自分は間違っていたと認めるのもこれはこれで面白くない。
また、K1200RSの予定所有期間はローンの支払いが終わるまでのあと3年だから
今社外サスを購入しても元を取れるだけの期間乗るのかというと疑問符もつくし、結局のところ結論は出なかった。
しかし、これだけは思ったな。
「リヤも最初からハイパープロのサスを買っておけばよかった」

7月12日 以前掲示板でも書いたが、二者択一を迷ったときには両方とも買ってしまうのがベストな回答である
(財政さえ許せば、だが)というのはヘーゲルの弁証法から考えても正しい、というのを
随分以前のNAVI誌で読んだ覚えがある。あらためて考えてみると鬱屈した気分でK1200RSに乗っていても
それはそれで面白くないし、一台ならともかく3台もBMWの大型バイクを所有するという行為は
それ自体がストレス解消以外の何者でもない。
つまり、ストレス解消の道具に乗ることが新たなストレスを生み出しているならそれはナンセンスであり
本末転倒な行為であるから、そうなればやはりリヤサスは購入した方がいい<という結論に達した。

しかし、K100RSのリヤサスのこともあるし勿論R1100RSの出費も避けては通れない。
一応ハイパープロが最有力候補とはいえ別にオーリンズにしたところでまったく問題はないし、
手放した後の処分まで考えるなら並行輸入のハイパープロよりオーリンズの方が断然有利なのは言うまでもない。

そうするとK100RSの方を優先しないといけないわけで、
リヤサスのオーダーはどちらから手をつけたものか難しくなってきたな・・・。

7月22日 R1100RSに関係した用事のため、K1200RSで鈴鹿に行く。その用事自体はそう難しいわけでもなく、
相談した先のショップとは「お互い仕事が大変ですなあ・・・」というような話をしみじみとしていた(汗)
それより問題だったのはシフトインジケーターの表示がおかしくなりギヤが6速に入っていても
表示が5になったり5−6を高速で点滅するように切り替わったりするようになったことで、
これまた鬱陶しいことおびただしい。カプラーの差込が甘いとかいった原因ならどうということもないのだが、
BMWトラブルの連発もええ加減にせえよ〜〜〜(−−〆)

それから、時間があったので久しぶりにササキスポーツクラブに行ってK1200Sと
K1200Rに試乗した。
はじめて乗ったK1200RはK1200Sとは似て非なるバイクで、
良くも悪くもこれまでのBMWとはおよそ異なるそのキャラクターはササキのマフラーの威力もあって実にインパクトがあり、
「成る程、こういうバイクだから永山さんは広く試乗させて旧来のBMWユーザーがどう反応するかを探ろうとしたのか」
と私も深く納得していた。時間がなかったのでR1200Sには試乗を断念したのだが、
これが後日の展開につながるから何が幸いするかわからないものだ・・・。


7月28日 破滅へのカウントダウン

予定した用事が急遽キャンセルになって時間が空いたので、
久しぶりの息抜きに急遽飛騨の方に一泊ツーリングに出かけることにする。
宿は決まっているし一泊だから装備品もたかが知れている。
ということで気分よくせせらぎ街道を北上していたのだが、やはり途中でシフトインジケーターの表示異常が発生した。
これはやはり、帰ったらディーラーに持ち込まないといけないな。
もう保証も効かないし、安く修理できるような原因だったらいいのだが・・・などと思いつつ、
その晩は持参の焼酎を飲みながら気分よく眠りについた。


7月29日 別れはいつも突然に

疲れが溜まっていたためか起きたのは思ったより遅かったが、外は雨だったので慌てて出発しても仕方がない。
先日購入したばかりの灼眼のシャナを2巻、3巻と立て続けに読破(本を読むのは速い方)していたら
雨も小止みになってきたので、荷物をまとめた私は長良川の花火大会に間に合うように余裕を持って出発した。
途中道の駅・パスカル清美に寄った時には再びライダー丼を食べていこうかとも思ったのだが、
ここから自宅までなら高速道路を使えば一時間ちょっと。昼飯時にはまだ少し早いから
帰宅してから食べればいいか・・・と考えて缶コーヒーだけを飲んで出発する。
しかし小腹が空いてきたので明宝道の駅の前のコンビニでもう一度停まってサンドイッチを買って食べ、
郡上八幡インターから高速道路で帰ることにして郡上市を目指してせせらぎ街道を南下した。


今更後悔もないですが、ここで写真だけにせず食事しておけば・・・とは後日思いましたね。

結果論になるが、これらの要素がどれか一つでも欠けていれば私はあの時あのタイミングで
事故現場に居合わせることはなくK1200RSを失うこともなかったわけで、
事故とは複数の不幸な偶然が重なって起きるものだと改めて思う。
一つや二つの偶然なら大抵は事故に至らないか、危なくなっても対処できる。
しかし今回は私の能力とK1200RSの性能では如何とも回避できなかった・・・。

スタートしてすぐにヘルメットのあご紐を締め忘れたことに気がついた。南光太郎なら構わないだろうが
ゴルゴムやクライシスと戦っていない私には単純に危険なだけだ。
しかし信号のタイミングなどでなかなか停まれる機会がなく、郡上市に入ってから暫くしての交差点で
ようやく信号待ちになってあご紐をきっちり締め直すことができた。
これは幸運だったな。これがなければ衝撃でヘルメットが脱げて今頃私は墓の下だったかもしれない。

さて、現場を走ったことのある方ならご存知だろうが、せせらぎ街道から高速道路に入る場合
国道156号を走るのは信号一区間だけだ。先頭で信号待ちをしていた私は交差点を左折して国道に出たが
先の信号を見ると信号は既に赤になっている。高速道路には側道とは名ばかりの左折レーンから入っていくのだが
左折レーンから見て右手にあたる直進の車線は右折車線と分離する辺りで車列がつながっていた。
対向車線にはトラックが停まって右折(して反対側のコンビニに入る)のタイミングを待っていたのだが
このトラックが右手の車間がちょっと空いたのを機に対向車線から右折レーンに入ってきた。
「なに!?危ない、とりあえずブレーキ」とブレーキをかけて減速する私。
しかしトラックはそのままノンストップで0.5車線分くらいしかない右折レーンから直進車線をまたぎ越し、私の前を横切ろうとした。
距離ははっきりとは覚えていないが、15メートルにも満たない至近距離だったのは間違いない。
この時私の速度は40キロ台(のはず)。自動車のフルブレーキでもおそらく無理だろうという距離だったが
「ば、馬鹿たれー!!」と心中で叫びながら私はフルブレーキを試みた。
但し、リヤブレーキを渾身の力で踏んでいたかは自信がないしABSも作動していなかったから
100%の制動力を発揮できていたかは怪しい。しかし私が火事場の馬鹿力(3本指だったが)で
ブレーキレバーを握り締めていたのは事実である。
その時点としては私なりに精一杯やったと思う。

しかし止まれそうにないことはすぐに明らかになった。バイクから飛び降りればとも一瞬考えたが、
とてもそんな余裕はない。
「あ〜、これは事故ったな〜」と覚悟を決めたが、その時マトリックスの世界が垣間見えて
周りの全てがスローに動き始めた。「川上哲治が「調子のいい時はボールが止まって見える」と言ったのはこれか!」
というのはこれを書いていて思いついたことだが、「K1200RSは事故の時の被害額が馬鹿高いからな、
以前同じクラブのメンバーのK1200RSが事故で全損になった時は確か××万円だったからこれは私のも全損だなあ」
「怪我をして入院でもすると仕事に差し障りが出るからできるだけ怪我を最小限に留めないとな」
(自分が死ぬとはまったく考えなかった)などいうことを考えながらK1200RSはトラックの助手席のドアに
ほぼ90度の角度で激突した。衝突に備えて身構えていた私だったが
衝撃は腕力やニーグリップで支えられるような甘いものではなく、そのまま前に吹っ飛んだ体は頭からドアに突撃し、
そのままむち打ちのような体勢になって顔面をシールド越しに強打。
そのまま視界が二転三転したので道路に転げ落ちて転がったと分った。

全身が痛むのをこらえて起き上がったが、目の前には数秒前まで快走していたK1200RSが
横倒しになっている。キルスイッチでエンジンを切ると止まったトラックから運転手が降りてきて
「大丈夫ですか?」と聞いてきたが、さすがに気が立っていて
「大丈夫なわけねえだろ!」と怒鳴りつけるしかできなかった。

救急車と警察を呼ぶのは相手の運転手に任せて、私は保険を任せている先輩に携帯で電話をする。
これまで12年間(複数台数契約しているので合計した延べ年数は20年を楽に超える)無事故で
延々と保険金を払い続けてきたが今回は世話にならねばなるまい。
話をつけてから倒れたままのバイクを引き起こすのを手伝い
(周囲に止められたが引き起こしているのは素人ばかりで見ていられなかった)
首が痛んだが気合でバイクをコンビニの駐車場に押し込む。
BMWに乗って9年間、自分では一度もバイクを転倒させていなかった私だが
K1200RSの最初で最後の引き起こしの状況がこれとは、嫌だったなあ・・・。


後日撮影して保険会社に送った画像をそのまま掲載。手前から奥に左折レーンを走る私。
反対車線からクラウンとCR−Vの隙間(実際の車はもちろん違うけど)を通ってノンストップで画面左の
コンビニに入ろうとしたトラックに真横から突っ込みました。黄色い星が衝突場所。

正確ではないけど、私が最初のブレーキをかけたのはだいたいこの撮影位置あたりから。
そりゃあ、止まれませんよ・・・(;一_一)


これは反対側から撮影。黄色い楕円の位置からトラックが黒いステップワゴンと同じく車線をノンストップで横切り
(その時ISTのいる車線は信号待ちでつながっていた)画面奥から走ってきた私と衝突。ちゃんと確認しろよ!

それから救急車がやって来たのたが、ここで私はふと「この事故はHPのいいネタにできる」と閃いたのである。
友人の薫子さんの事故のページが脳裏に浮かんだことも否定しない(^_^;)
携帯の電池はまだ充分あったから、ストレッチャーに乗せられる時に携帯を握り締めておいたら
案の定携帯まで手放せとは言われなかったのでそのまま救急車に乗り込み、
無傷だったがシールドに激突したため鼻血で赤茶色に染まっていた右手をそれっぽく携帯のカメラで撮っておいた。


一時物議をかもした掲示板の画像。真相はそういうことで、赤いのは全部鼻血(;^_^A

病院の緊急用入り口から院内に運び込まれた私は、レントゲンの準備が整うまで暫く放置しておかれた。
携帯があるとこういう時に極めて便利である。ある技術者の方から
「高圧線の電磁波は携帯なんか目じゃないけどペースメーカーには何ともないから、
携帯の電波も実際にはペースメーカーに異常は起こさない」と聞かされていた私は
(但し、パイロットの知人からは航空機のメーターは携帯でもろに影響が出ると言われている)
電源を切るなどという時間の無駄はせずディーラーやバイク屋、友人、保険屋さんたちに
ストレッチャーに寝たまま電話をかけまくった。とりあえずK1200RSの修理代は80万円くらいと予想したので、
ローンの残金から考えて廃車はまず間違いないところだろう。
その辺の見積もりはディーラーに任せるとして、
次に必要なのは代わりのバイクだ。
一向に完成が見えないR1100RSの支払いが待っているし
今回の事故でおりてくる保険金の額が分らない以上、やはり大きな出費は避けたい。
そうなると一番手っ取り早いのは去年の春まで所有していたK75Sだからと、
早速現在のオーナーである友人に電話をしてその場でほぼ話をつけてしまった。


それからレントゲンを撮影して医師の所見を聞いたのだが、なんと全治5日だという。
顔の傷はともかく、内出血を起こした腕の打ち身や頚椎捻挫は普通に考えて
素人にも5日では治りそうにないと思えるのだが???
まあ、治らなかったらその時はその時で、この医者を遠慮なく藪医者呼ばわりする事にしよう。
幸いにして入院の必要はないということだったのでそれから事故現場に戻り、警察の事情聴取を受けた。
この時の調書に書かれた事故現場の図が少々不正確だったために後日少々面倒なことになったのだが
それについては後述する。その時に「多分ないとは思うけど、人身事故を起こしたということで
君にも免許のほうで呼び出しが来る可能性があるから」と云われたのだが、11月現在音沙汰無いところを見るに
こちらについては無罪放免になったのだろう。まあ、当然といえば当然だけど。


事故現場。飛び散ったプラスチックと右上のオイル跡が痕跡を残しています。


う〜ん、この画像を掲載するのは心が痛む・・・。皆様も事故には気をつけてくださいませ。

 
可能な限り減速したとはいえ、やはりかなりの重症。テレレバーのAアームがエンジンへのダメージを逃がすため
設計どおり模範的に曲がっていたのはさすがです。フロントホイールとタイヤは使用不可能でした。

さてK1200RSの回収だが、自走不可能な状態だから積載車で運ぶしか手はない。
修理の必要がないとは言っても部品代や工賃見積もりを考えたら運ぶ先はディーラー以外にありえないが
そこまで考えたら頼りになるのはやはりMOJのレッカーだろうということで、
一年ぶりにMOJのお世話になることにした。

できればさっさと帰宅したかったのだが、積載車に積み込み作業を行う時は
原則としてオーナー立会いの元でという話だったので事故の相手の会社(現場のすぐ近くだった)で
到着を待たせてもらうことにする。
さてK1200RSを積んだ積載車が行く先は一番近い正規ディーラーだから
ここは当然岐阜の正規ディーラー・ノースウイングJCになるのだが私はあの店とは事実上付き合いがない。
こういう面倒なことを頼むのはやはり購入したショップが頼みやすいから、
滋賀のオートショップフタバまで後日積載車で搬送をかけるか・・・と考えていると私の携帯にレッカー会社から電話があり、
ノースウイングJCさんはお盆前で預かり車輌がいっぱいで置く場所がないと断ってきたらしい。うがあっ!
商売繁盛は結構なことだし置き場所がなくてシャッターの外で夜を明かされても困るから
ディーラーとしての責任もあるだろうし理解もできるが、弱ったなそれは・・・。
結局「次に近いディーラーまでお願いします」と依頼したところ20分ほどして再び電話があり、
「次に近い愛知の柴田モータースさんに電話をしたところ、同じ理由で断られました!」という。
ディーラーに八つ当たりするのは筋違いというものだが、やはり言いたくなった。ええい、どいつもこいつも!
で、次はどこになるのかと聞いてみたところ何故かDATZ名古屋の名前は登場せず、
滋賀のオートショップフタバになるという。結果的には願ったり叶ったりになったわけで、
早速私の携帯からフタバさんに連絡をつけて話を通しておいた。
しかし、花火大会で渋滞している日に片道60キロほども余計に走らなくてはならなくなったレッカー屋さんには
深く同情したくなったな。そういえば一年前にR100RSが積載車に積まれて戻ってきたのも
花火大会の日だったぜ・・・。


以前トップページに使っていた画像からの使い回し。これは経験したくないなあ・・・。

そんなこんなで2時間ほどしてやって来た積載車の積み込みに手を貸し、出発を見届けた私は
事故の相手の会社の車に乗せてもらって自宅に戻ってきた(結構大きな会社だったのだ)。
花火大会はまったく見られなかったが、事情が事情だけに仕方がないだろう。
まだ全身が痛むし、疲れていたので疲労をおして携帯で撮った画像をフォトショップで加工して
その日の掲示板に画像共々投稿を済ませてから、欲も得もなく眠りに落ちた。
ちなみにその晩、フタバさんのスタッフは夜10時に到着した積載車をちゃんと待っていてくれたらしい。

これがその後の事態の急展開につながるのだからサービスは大事である、うむ(* ̄0 ̄)o

7月30日 次のバイクを買わねばな

全身が痛むので、一日中寝て過ごす。別に病気をしたわけでもなくただ一日前にトラックに突撃しただけだが、
全身に立ち上がるのも億劫なほどの疲労感が漂っているのに自分でも驚いた。
こういう事故や病気になると人間の体はその部分を治癒するために全身に回しているエネルギーを
優先的にそちらに振り向けるから体力が落ちるのだと以前聞いたことがあるが、その話を信じたくなったな。
そう言えばずいぶん以前に膝の骨の手術をした時にも手足の爪が急に薄くなってしまったことがあったが
(カルシウムを骨の修復に回したと思われる)人間の体はうまくできているものだと感心した。
それから、保険会社に請求をするため転倒でダメージを負ったヘルメット等をデジカメで撮影。
貰えるものはきっちりいただいておきませんとな。
どう考えてもこちらは被害者だし、こういう時のために保険会社と契約して毎年保険金を支払っている訳で。


ということで、見ての通りのヘルメット。実際には額の部分が全面に亘って内出血するくらいの激突でした。
さすがに頑丈だ・・・。

さてディーラーに電話をかけて修理見積もりを聞いたところ、まだ正確な見積もりは出ていなかったが
ざっとの見立てで100万を楽に超えることを請合ってくれた。
つまり修理代が車輌購入価格を越えるのがほぼ確実になったわけで、予想通り廃車が確定だ。

そうなると、次期車輌の選定を本格化しないといけないな。
今のところはK75S買戻しが最有力候補だが、BMW乗りというより「バイク乗り」として当分は進歩し続けたい私は
K75Sを諸手を上げて迎え入れられない気持ちもある。

保険金の交渉次第とはいえ、逆に考えればバイクを買い換えるまたとない好機なのだ。
そうは言っても新しいK1200GTはまだ新車しかない(つまり高い)し出たばかりだから本格的な改良は
これからだろう。F800STはまだ(06年7月当時)未発売だし。
また、冷静に考えたら「BMWを降りるなら、今だ!」という選択肢もある。
最近のBMWにはどうも真剣に欲しいと思えるモデルがないし、ここらでビューエルやMVアグスタも悪くない。

とはいっても、一向に完成しないR1100RSの改造費用を考えるとあまりに高価な買い物は控えたい。
K1200RSを購入するときにも同じことを言っていた覚えがあるが、まさかその次のバイクを買うときにも
同じことを言うとは思わなかった・・・。

そうは言ってもK1200RSを満足がいくまで乗れたとは言い難いし、社外パーツはいろいろ残っているから
また中古のRSを買い直して社外パーツを組み直すという手もなくはない。

いろいろ考えていても保険料がどれだけ支払われるかで予算が決まってしまうため現状では考えをまとめられない。
インターネットで各地のディーラーの中古車在庫を調べていたところ、
8月下旬に関西地区の認定中古車フェアが行われることに気が付いた。
やはり、保険の概算なども考えるとこの辺りが正念場になりそうだな。
そう思ったのでディーラーに電話をかけて次期車輌についての話を振ってみたところ、
「神戸の認定中古車フェアに是非おいでください」と即座に誘われた・・・さすが(^^;)

7月31日 掲示板の書き込みを見てのお見舞いメールへの返信を意図的にさぼりつつ、
次期バイクの検討を進める。
次の候補車は本命K75S、次点K1200RS(前期型とは限らない)、
穴としてXB12S、ブルターレ、アプリリアのトゥオーノ、大穴R1200Cといったところだろう。
とはいっても、XB12Sも充分魅力的ながらも中古の価格を考えるとK1200RSより割高感は否めない。
ブルターレとトゥオーノは岐阜の近郊では買った後の整備体制に多少の不安があるしな。
一方、文句なしにコストパフォーマンス最高なK75Sのネックはなんと言っても
「新しいバイクがくるワクワク感」が皆無なことに尽きる。
国産の何か適当な中古・・・というのも考えたのだが、
リッタークラスのスーパースポーツはつてを頼って業者オークションから引っ張っても
最近のモデルは結構な値段になるし、今更初期型YZF−R1を買おうとも思わない。
CB1300にしても、そのうち飽きそうだからなあ・・・。難しいところだ。


8月2日 先日の事故で頭に受けた衝撃は言葉で表現すると「額全部を同時に拳骨で殴られたような感じ」だったのだが、
それ以来頭に不定期に鈍痛が出ているので仕事を途中で抜けて病院にCTスキャンを撮りに行く。
幸いにして結果は異常無しで、さすがはスネルM2000に通っているアライのヘルメットだと感心した。
しかし、4年に1度改正されるスネル規格は現在2004にバージョンアップしているのだが
アライのヘルメットにスネル2004に通ったものが見当たらないのはどういう理由だろうか!?
まあ、次のヘルメットはアライのSZ−RamVでほぼ確定だけどね。

さて、頭のほうには異常がなかったということで何よりだったのだが、頚椎捻挫の方だけが
「変形した軟骨がもう少し元の形に戻ってからでないとまともに治療が出来ない」
という理由で相変わらず治療が先送りになってしまっている。
お陰で軽く寝違えた程度の痛みがず〜っと首に残っているのだが、
これが消えないと白馬のバイカーミーティングには四輪で行くしかないなあ・・・。
できれば白馬には
K100RSでいきなり現れて
「事故で重傷の筈の円秋が何故ここにッ!?」と参加者を驚かせたかったのだが。
そのために、掲示板を使って延々とネタの仕込みをしていたわけだし。
(このことは事故当日救急車の中で思いついていた)


8月4日 K1200RSにオーリンズかハイパープロのリヤサスをオーダーする、という話は
事故とともに当然、雲散霧消してしまっていた訳なのだが、そうなると浮いたお金でK100RSのリヤサスを
グレードアップさせようという話が浮上してくる(円秋の思考パターンではそうなる)。
しかし本日情報が入り、これまであてにしていたハイパープロの整備を頼めるルートが使えなくなってしまったのだ!
ハイパープロの輸入元だったアクティブ(今でも輸入元だが、07年1月現在ハイパープロのサスは販売していない)は
サスのOH用の補修部品を他社に出さないと人づてに聞いているし、弱ったなあ・・・。
OHができないとなると、不安でハイパープロを頼めないぞ。(これが思い込みだったことに気づくのはもう少し後)

8月5日 保険会社に提出する書類を書き上げ、首などの治療を済ませてから車に荷物を積み込んで白馬に向かう。
しかし、途中で複数のトラブルが発生して私は岐阜から150キロ離れた伊那まで来たものの
そこから撤退せざるを得なくなってしまったのだ!
クーラーが壊れた(これも撤退を決めた理由の一つ)車内で窓を開け背もたれをいっぱいに倒した運転席で
救援を待つのは実に気の滅入る体験だった。


ということで、このトップページ画像は実はその時に撮ったもの。

待っている間に会場入りしていた友人に頼んで永山さんに次期車輌選定についての意見を伺ってもらったのだが、
いただいた意見はなかなか独創的かつ微妙な内容だった・・・。と、とにかくありがとうございましたm(_ _)m

8月6日 友人の墓参りに神奈川の友人と連れ立って御殿場に行く。
本当は白馬で車中泊してそのまま車で御殿場に向かうつもりだったのだが
昨日予定外の撤退を強いられたので自宅から無難に新幹線での往復となった。
細かいことについては伏せるが、最後に会った時にRS乗りだったその友人が
「RTのポジションには、俺はまだ行けないなあ」と言っていたのは同じRS乗りとしてよく理解できる。
このことを思い出した瞬間、書いてないものも結構あった私の次期バイク候補からスポーツバイクでないバイク、
スポーツバイクであっても前傾でないバイクは全部消え去った。
(ちなみに、永山さんからいただいた案もこの時一緒に消えた)亡き友人、安らかに眠れ・・・。


8月7日 着実に次期車輌の候補を絞り込んでいく。昨日消えた候補の中にはK1200LTも入っていたのだが、
これを消したのには「これを買うと、
K100RSまで手放さないと置き場所を確保できない」という事情もあった。
また、R1100RSがいずれ戻ってくるのも必至の状況だからあまり大きなバイクは置き場所から考えても都合が良くない。
比較的コンパクトなスポーツモデル・・・という線で考えるとMVアグスタのブルターレはかなりいいと思えるのだが
新しい910はまだ中古がほとんどないし750は中古は意外にこなれているものの、
バイクの性格から考えるとF4ならともかくブルターレでは750より910の方がいいのではないかと思える。
あとはやはりビューエルのXB12Sか。
ただ、今回は保険の見積もりにしても車輌の保管についても何から何まで購入したディーラーに任せっ放し。
別の店で次期バイクを買っても勿論法的に一切問題はないのだが、倫理観に基づく人付き合いというものがある。
知人に電話をして次期バイクの購入について意見を聞いてみたところ
「これでもし他の店で次のバイクを買ったら、人間じゃないぞお前」と言われたことで私の方向性も定まった。
今回購入するのは滋賀のディーラーのフタバさんで扱っているバイク(ハーレー・ビューエル・BMW)のいずれか。
ハーレーには私が欲しいと思えるバイクが今のところないので、ビューエルのXB系かBMWになる。

問題はいつの間にかK75Sの話がどこかに行ってしまっていることと、「まず購入ありき」から話がスタートしていることで
これは長期間乗る上でネックとなる要素ではあるな。今のところ、「欲しくてたまらない」というほどのバイクは
BMWとビューエルの現行車種にないのも事実だから。どっちにしても、週末はディーラー行きが確定だ。

8月8日 関西の認定中古車フェアの出品車輌がネットで公開されたので、早速チェックを入れる。
BMWで今のところ有力候補なのはやはり
後期型のK1200RSなのだが、
間違ってはいないけど今ひとつ面白みのない選択肢でもあるんだよなあ。K75Sと同じで新味には乏しいし。
そうこうしている時に、以前鈴鹿のある会社で聞いた話がふと思い浮かんだ。
そうか、横置きのK1200系という手もあるなあ・・・。計画を実行するなら時期的に考えて今しかないのも事実だ。
幸いにしてSもRも試乗経験があるからどういうバイクかは勝手がだいたい分かっているし、性能的には申し分ない。
体のリハビリもあるが、だったら納車も急ぐ必要がある。EVOブレーキは来年からサーボアシストが無くなるという
噂もあるしその新型ブレーキを待ちたい気もするが、出たばかりの新しいシステムとトラブル事例が多いとはいえ
曲がりなりにも熟成の進んだ現行のシステム、どちらを選ぶかは難しいところだし
これまで自分でEVOブレーキについて言いたいことを散々言ってきたからには
やはり自分で一度は所有しておかないと・・・という気もする。
どちらにしても、あまり時間はない・・・。

8月9日 バイク関係の業者さんに電話をかけて、細かい話や事情をいろいろと聞いたあとで
バイクと関係ない業種の友人に電話をかけ、こちらの意向を伝えて意見を聞く。
その結果、「やるならK1200Rの黄色がいいな」ということで意見はまとまった。
しかし、
車体色が黄色である。
我が家には以前
黄色の初代シティがあったのだがこれは家族が起こした事故で廃車となり、
私が以前乗っていた
黄色のシトローエンGSAは私の居眠り運転で廃車となり、
私がつい10日前まで乗っていた黄色のK1200RSはトラックに進路を塞がれて廃車となっている。
私にとってはおよそ鬼門と言うべき、縁起の悪い車体色であった。
「カワサキから純正部品で塗料を取り寄せて、ライムグリーンで塗ってしまうのはどうだろうか?」とも提案したのだが
手間とお金がかかりすぎるので却下。やはり黄色でいくことになった。
しかし、単純に欲しい!だけで乗れるバイクを決められた頃が懐かしいぜ・・・。


色調確認用にK1200Rの広報画像を加工して作ったもの。
これは14日に作ったんですが、この時点でも黄色は選びたくなかったんだなあ・・・。


8月12日 ディーラーに出向いて次期車輌の最終選定をする。
ここのショールームはハーレー/ビューエルとBMWで建物が別々なので両方で相談したのだが
「大谷さんだったら、ビューエルよりBMWの方がいいでしょう」とハーレーの営業担当者から薦められた
(いいのか、本当にそれでいいのか!?)ことで、私の腹は次もやはりBMWにすると決まった。
それからBMWのショールームの方で見積もりを書いてもらう。
なんと、ショールームには私が考えていたK1200Rの06年式、ABSつきESAなしの新車の在庫があった!
なんたる偶然。自分の好みとしては実のところK1200RよりK1200Sなのだが、
今回の趣旨にはRの方が適役だとかRの方が安いとか友人がK1200Sを所有しているので
車輌がかぶるのは面白くないとか(アマノジャクな私はこれが好きではない)の事情もあって
今回はこのK1200Rの新車を購入とほぼ心に決めて帰宅した。
まあ、契約はお盆明けだな。どっちにしても、それまではバイクに乗れる体じゃないし。
あと、K1200RSの支払いもこの機会に片付けてしまった。こうなった以上ローンを支払い続けていても
金利の無駄だから、プールしてある資金を使って一気に残債を清算してしまうことにしたのだ。
なあに、いずれ保険金が支払われれば穴埋めは大丈夫さ(^_^)
支払いを完了させて所有権を移してしまわないと、車輌の売却処分もできないしね。
ついでに自前のアダプターでK1200RSに取り付けていたクロス2ミラーも取り外しておいた。


8月14日 購入の意思を固めたということであとはオプションパーツの詰めだが、
私の使い方からしてセンタースタンドとパニアは必須。
トップケースは考えなくもなかったが
K1200RSのような布製のソフトケースしか用意されないし
しかもK1200RS用とは互換性がない。
ただでさえソフトトップケースが余ってしまい面白くないところにもう一個買い足して出費をするのも(−−〆)だし、
そもそもK1200RSのソフトトップケースの出来に私は満足していない。
あれば便利なのは分かっていたが、本気で積載性を求めるならK100RSがあるということで
今回は見送ることにした。
あとはバグスターのタンクカバー・・・ではなく、今回はちょっと趣を変えようということで
純正のタンクポシェット(容量12リットルの小さいタンクバッグ)に決定。
バグスターについてはもう充分わかっているだけに、何事もチャレンジである。
最後はスクリーンなのだが、どうもこれといったものが見当たらない。
純正は見た目はいいが大きさからして効果はそこそこだろうし、割高だ。
しかし社外品を調べたところどうも取ってつけたようなデザインのものばかりで気に食わない。
ササキのビキニカウルも考えたがこれはデザインは私好みだが価格も別格なので却下して、最終的には純正に落ちついた。
まあ、最終決定はお盆明けだな。それまではゆっくり待つとしよう。


あと、保険会社から事故でダメージを負った物品の撮影用の写るんですが送られてきた。
デジカメが普及してこいつもめっきり見かけなくなったなあ・・・。まあ、できるだけ早めに撮影しておこう。

8月17日 南海部品に行き、事故で役目を終えたSZ−RamUヘルメットの代わりを購入する。
種類はSZ−RamVと最初から決めていたのだが、しかしかぶってみるとどうもきつめでいまいちだ。
これまでのSZ−RamUが適度に内装がへたっていたということもあるし、
事故の後遺症で頭の痛みが余計に増幅されているということも原因にあるだろうが、
それにしても別に緩いという印象は無かったからやはり「それまで小さいヘルメットを無理してかぶっていた」
ということだろう。私は自分のシステムWヘルメットは一番大きな64−65を使用しているし。
学生の時上野の光輪で「お客さんの頭は幅が狭くて前後に長い西洋人タイプの形状ですから、国産のヘルメットでは
特大サイズしか合わないですよ」と言われたことがあるが、その時には
「特大サイズですか?う〜ん、使うのは相撲取りの方くらいですかね」と言われて即座に却下し、
以来長いことAGVのヘルメットを愛用していた前歴がある。
ま、10代の当時は相撲取りという単語に拒否反応を示したが、今では「それはそれで別にOK」と
言えるまでに人生の場数を踏んできたし、特大サイズの金額(通常より高価で、定価販売)も
躊躇せずに払えるだけの財力も備わるようになった。そんなわけで特大サイズ(XXL)を発注。
あとは到着を待つばかりだな。

8月18日 保険会社から過失分担の件で連絡があり、相手側の保険会社が75:25を主張しているという。
(こちらは9:1を主張していた)詳しく聞いてみると相手側の通行車線に対する主張が私のそれと異なるらしい。
私の主張は事故当日に現場そばのパトカーの中で担当の警察官が作成した内容(を覚えていたつもり)の
調書を基にしているから間違いはないはずで、それは当然、こちらの主張をぶつけて崩さねばなるまい。
現場の写真があれば問題ないと思うという話だったので、明日はそちらにも行かなくてはな。
保険会社の査定ではK1200RSは評価額80万円だったから、それが通るだけで私への支払額は最低でも
12万円は変わってくる計算だ。労を惜しんでいられようか。


8月19日 契約!

そんなこんなで、三文判と多少の現金を用意して車に乗り込み、朝イチでディーラーに突撃する。
車輌本体の条件については既に了解していたので残るはオプション品を詰めるだけだったのだが、
概ね満足のいく契約になったと思う。

 
ということで、この二枚の画像がその証し(^^)v

さて、今回も再びバリューローンを使うことになったのだが支払いは以下のようになった。
今回は48回払いである。さすがに
K1200RSの時よりも金額は大幅な上昇になった。

頭金 例によって内緒
ローン組入金額 1906605円
   初回       28329円×1
 二回目以降    27700円×46
  最終回      760000円×1

さて、これまでオートバイを新車で買ったことが一度もなかった私は知らなかったのだが
明細を見ると登録代行手数料が意外と高い。ハテ?と思って聞いてみると、
BMWの新車はすべて持ち込み車検扱いになっているためその分費用がかかるということだった。
それならそれで納得だが、(恥ずかしながら今まで知らなかったわけだが)
逆輸入車ならともかく本社が100%出資の現地法人が輸入した正規販売車輌が
すべて持ち込み車検というのはいかがなものだろうか?
勿論、私は元自動車ディーラーだからそうする理由と言い分もわかる。
国産の四輪車の新車が書類だけで簡単にナンバーが付くのは自動車メーカーが型式指定制度を使って
新規登録車輌が書類のみ車輌審査不要で登録できるような書類を車輌に添付しているからだが、
(だから台数が少ない特別仕様車や改造車は型式がなく持ち込み車検になることが多い)
この書類は有効期限が半年しかない。つまり製造した日に発行したとして、半年以内に販売して
ナンバーを取らないと持ち込み車検にしないと登録ができなくなり非常に面倒なのだ。
F650GSからK1200LTまで全部あわせても年間3000台そこそこの販売台数のBMWバイクに
いちいち型式など取得して売れ残り在庫を増やしかねない
(持ち込み車検なら登録年式についてもかなり言い訳が立つ)完成検査終了証の発行などやっていられるか、
というのは確かに売る側の真理だと思うが、あと一声「企業努力しろよ」とは買う側としてやはり言いたいところだ。


それから高速道路を飛ばして郡上八幡に行き、忌まわしい事故現場をデジカメに収めてきた・・・のだが、
(7月29日分に掲載した画像はこの時に撮影している)現場を良く見ると
実は車線については私より相手側の保険会社の主張が正しいではないか。
どうも調書作成の時に担当警官が車線の本数を間違えて記述してしまい、
事故の物理的衝撃で頭がぼうっとしていた私は現場をよく確認せずにその調書の記述を
そのまま鵜呑みに信用していたようなのだ。やれやれ(;一_一)
しかし、では相手側の保険会社の主張に納得できるかというと到底納得はできないものがあったので
言うべきことはきっちりと言っておくためしっかりと現場の画像をデジカメに収めて、
多少の注釈をつけてこちらの保険会社にメールで送信した。

8月20日 南海部品からヘルメットが届いたと電話がある。めちゃめちゃ早かったな・・・。

8月25日 南海部品に行ってヘルメットを受け取ってくる。しかしバイクが未だに禁止されているので使えない。
確か事故の時には「全治5日」とかいう診断をしてもらった覚えがあるんだが・・・。
予告したとおりにあえて書こう、郡上市民病院のヤブ医者と!

8月30日 事故の過失分担が9:1で決着したと保険会社から連絡がある。
ディーラー勤務時代に保険の研修も受けていたから分かるが、自動車損害賠償保障法という法律では事故の際に
「運行供用者は無責3条件をすべて立証しない限り、賠償責任を負う」と規定されている。
ディーラーを辞めてもまだ所有している東京海上火災の10年前のテキストによれば、そこに注釈があり
→無責3条件の立証は極めて困難で、被害者有利である。 と記されている。
(ちなみに、自動車による人身事故以外では一般的に被害者が不利となる)
その無責3条件の内容は以下の通りだ。
・自動車の運行について過失がなかったこと
・被害者または第三者(運転者を除く)に故意・過失があったこと
・自動車に欠陥がなかったこと
実際のところあの状況で目の前に出てこられたら私が乗っていたのがたとえF1でも事故の回避は困難だったと思うが、
以前事故についての相談で渋谷警察署に出向いた時に「制限速度を守っていても、事故を起こしたということは
その事態が起こった時に対応できないだけの速度を出していたと見做されるから君の責任はゼロにはならないよ」
と言われた事がある。その論法だともらい事故を回避するには”時よ止まれザ・ワールド!”かキング・クリムゾンで
未来を予知して時間をブッ飛ばすしかないと思われるのだが、要するに車対車でぶつかって双方が動いていた時には
10:0(100対ゼロとも言うが、基本的に過失分担は1割単位の計算)になることは日本ではまずないということだ。
ドイツだと過失分担はなく、より悪いとされたどちらか一方が全ての責任を負うシステムのはずだが
これはさすがに乱暴すぎるかという気もする。ま、9:1ならほぼ私の完全勝利と言っても差し支えないだろう。
とりあえず、よかった。
それはそうとして面白くないのは相手のトラックの修理代だ。約7万円ほどだったらしく、過失分担からすると
私の修理負担額(実際はその分を差し引いた金額が私のところに入金される)は7千円ちょっと。

一方、私のK1200RSの修理見積もりは約140万円である。こういうことを言うと語弊があるが、
こちらがこれだけの大修理になるのだったら相手の車にもせめて修理代60万円くらいの大ダメージを
与えておきたかったような心境で、どうも面白くない(ーー;)
まあ、鉄のかたまりと喧嘩しても勝ち目はないということと、これまで特に意識していなかったが
自分がすごいのに乗っていると改めて実感したというところかな。


8月31日 K1200Rの納車日が9月3日と決定する。よしっ!

9月1日 アクティブに電話してハイパープロのOHの可否を聞く。私の使っているハイパープロは
(アクティブが現在サスの輸入をしていないので)アメリカから取り寄せた並行輸入品だから
アクティブでOHを受け付けてもらえるかどうかは今後の維持管理の上でかなり大きな問題なのだ。
結論から言うと、車種専用の特殊な補修部品(以前輸入販売していた正規輸入品の消耗品/交換品の
ストックにない部品)を使用していない限り並行輸入品であってもオーバーホールは受け付けてくるとという話だった。
ちなみに金額はオクムラでのOHと同程度。悪くはないな・・・。
というより、それだったらもっと早いうちに確認しておけばよかった!
社外に補修部品を出さないということはつまり自社以外にはメンテナンスをさせないということだから
それだったら並行輸入品の面倒を見てくれるはずがない!と勝手に思い込んでしまっていたぞ。
ACTIVE様誤解しており申し訳ありませんでしたm(_ _)m

あと、ウェビックでCR−1のDIY用セットを購入した。先日友人に聞いてみたところ効果はあるようだったし、
ガラス系コーティング剤の実験も悪くない。知識と情報はある程度継続的にアップデートしないとね。
0から1に知識を増やすにも、人から聞いたり雑誌で読んで1にするのと
自分で実体験して1にするのでは自ずと内容が違ってくるはずだ。


9月2日 R1100RS用のペンスキーを発注するため、スクーデリアオクムラに行く。
行ったついでにハイパープロのサスのOHが可能かどうか聞いてみたところ、大丈夫だとの話だった。
そうなると、事故の後始末でここの所それどころではなかったがアクティブとオクムラでOHが可能なら
並行輸入のサスペンションと言えど保守管理に不安はない。
善は急げでK100RS用のハイパープロを発注してしまうか・・・?

帰宅してからはR1100RSを預けているバイク屋から電話があり、内容は
「この通りの改造を実行すると燃料の吐出量が足りなくなる可能性があるのだが、どうしましょう?」だった。
R1100系のインジェクションは現行車種のシーケンシャル制御とは違いクランクが半回転するごとに
両方のインジェクターに等量のガソリンを噴射するだけのアホな原始的な構造だから
ある意味調整もやりやすいのだが、燃料を濃くすると言っても
結局はインジェクターがガソリンを噴射している時間を長くしてやるだけで当然それにも限度がある。
そうなると以前ちょっと考えて、某ディーラーでも実行していると聞いた対策を実行すべきだろうか。

K1200RSとR1100系は燃料ポンプが同じ部品で作動電圧も同じなのに実際の圧力が違うのは何故?
ということで、その答えは圧力の上限を規制しているレギュレーターが違うからだが

考えてみたらK1200RSの部品取り車、私はイキのいいのを一台持っていたな・・・(爆)
ということで、ディーラーに預けたままになっているK1200RSを一旦引き上げて、部品を取り外すことにした。
あとはつてを頼って部品として売却処分してしまうか・・・。


9月3日 納車とライダー復帰

先日購入した新品のヘルメットと愛用のJRPのグローブを持ってバスと電車を乗り継ぎ、ディーラーに向かう。
当然のことながら、ディーラーにはナンバーのついたK1200Rが私を待っていた。
バイクの納車自体はもう二桁の回数経験しているが、それでもこれまでの最高価格車であり
はじめての新車である。しかし、嬉しいだけではなくどこかに醒めた感覚が残ってしまうのは
車を徹底的に単なる商品として見ることを要求されたディーラー時代に身に付いた習慣だろうか?
ともあれ、事実上の最終型となったEVOブレーキや新しい4気筒エンジン、盗難防止システム等について
長く細かい説明を受けてから鍵と書類と
K1200RSの書類を受け取ってバイクをスタートさせた。


ということで、納車当日(^◇^)

多機能メーターの中に液晶表示されるオドメーターを見たところ、0.6キロとなっている。
当たり前だが慣らし運転をしなくてはいけない・・・がこの時点で医者からのバイク禁止令は解除されていたものの
「決して急な加減速はせず、首に負担のかかるような運転はしないように」と釘を刺されていた。
要するにスピード出さずにおとなしく走れ、長時間は運転するなということだ。
風圧を考慮に入れても、体への負担がより小さいのは一般道より高速道路だろうということで
そのまま高速道路に直行して自宅を目指す。高速道路では6速固定で100キロを守って巡航していたのだが、
最低限の防風性は確保されているもののやはり結構な風圧がかかることと
振動は少ないもののどうも硬質な回り方をするエンジンに質感が足りないと思うこと、
全体にメカノイズが喧しいこと、乗り心地が硬いこと・・・と、どうもネガティブな印象がつきまとった。
まあ、新車だから仕方のない部分は多分にあるだろうが。
車体の動きは251キロという重量と長いホイールベースを考えたら、速度を問わず不気味なほど軽快だ。
一方直進性は充分にあり、この辺はロングホイールベースの面目躍如といったところか。
エンジンのレスポンスが非常に鋭いのはこの程度の距離では別段の問題はなかったが、
サスの初期作動が渋い(新品という部分は差し引く必要があるが)のはまあともかく
高速道路ではややリヤの減衰が弱いのか意外とピッチングの収まりがよろしくない。
サスにもあたりがついた頃にきっちり調整を施す・・・のも手だが
BMWの設定体重は私の装備重量とあまり違いがないし(^^;)、
何より私はこのHP内にあるK1200Sの試乗記において
---------------------------------------------------------------------------
「もし自分でこのバイクを買うとなったら(9割のライダーにはESA付きを勧めるが、と断った上で)
迷わずESA無しを選んで浮いた差額を社外サス購入費用の足しにする。
---------------------------------------------------------------------------
と偉そうなことを書いて現在も中国を除く全世界に向けて発信中である。
(当サイトはファイアウォールで弾かれるため中国では閲覧できない)
いくら買ったのがSではなくRとはいえ、こう書いた手前私は社外サスを導入せねば格好がつかないだろう。
今回はフロントは少ないラインナップから価格も含めた総合力で選ぶとオーリンズでほぼ確定、
リヤは最近評判のいいナイトロンの実験台になっていただくことでこれもほぼ決定だ。
ただ、ナイトロンは油圧プリロードアジャスターを開発中だそうだから
それが日本に導入されてからでも遅くはないだろうな。

また、70キロを走って帰宅した頃にはエンジンの回り方もシフトの感覚もはっきりとスムーズになっていて、
確実にあたりがついてきているのが実感できた。まあ、これからだな。
あと、任意保険の車輌入れ替えのために車検証のFAXを送っておいた。
今回は車両保険にも加入したのだが、まともに新規加入するととんでもない額になるため
保険屋をしている学生時代の先輩に合法的な範囲で技を使ってもらい、

K100RSとR1100RSとK1200R(K1200RSからの車輌入れ替え)で3台同時契約しているところを
その車輌同士で保険車両を入れ替えてもらった。従ってK1200Rの新車の車両保険が年額57000円(^◇^)
持つべきものは頼りになる先輩である。F様ありがとうございましたm(_ _)m


9月5日 保険会社に請求する明細書の雛形を作成する。車輌の評価額は以前書いたとおり80万円で
(過失分担が差し引かれて実質は72万円)これに異存はないが、問題はそれ以外のバグスターやトップケースや
ハイパープロやカスタムシート等だ。一年弱しか乗っていなかったとはいえ、そこそこのお金をかけていたからね。
これの損害額を評価してくれるとしてくれないでは保険金の額がまるで違ってくる。
一般的にはバイクの社外品パーツの損害はまず保険金は出ないそうなのだが、こちらも必死である。
とにかく詳細な資料と証拠を突きつけてやるしかないと思ったので、
まずはこのHP用に保存しておいた過去の電子メールや書類、領収書などを漁って金額を拾い出した。


9月6日 CR−1が届く。代引きで8300円。


届いたCR−1。多少の手間はかかりますが、効果はなかなか。お勧めできます。

それから昨日の明細書の続きだが、要するにK1200RSを事故に遭った時の状態にするまでに
私がどれだけの費用をかけたかという説明になるわけだ。
改造ポイント一つ一つに領収書や受注確認メール等の写しをコピーしてポイントごとに別紙を作り
「別紙Aを参照」という要領で別紙Aからアルファベットを振って順に書き進めていたら
なんと別紙Hまで到達してしまい(汗)
説明文は別紙を含めるとA4で合計28枚(うち1枚はウェアの請求分)、
合計金額もやはり相応の金額になった。
どれだけの金額を提示してくるかはまだわからないが、この努力が無駄にならないことを願う・・・。


9月9日 南海部品で花咲かGのマルチクリーナーを購入する。CR−1の施行説明DVDを見ていると
施行の前に車体の脱脂をせよとあり、マイペットでもできなくはないが完璧を期するなら
脱脂にはやはり専用の洗剤だろうということで調達してきたのだ。
2730円とえらく高価だが、それだけのものだと信じたい気分である。

9月10日 見た目に効く小改造

雨でバイクを動かせない(こともないが、体は完治には遠いし無理をしたくない)ので
雨がやんだ時を狙って速攻でCR−1の処理をしてしまう。
まずは脱脂のため先日調達しておいたマルチクリーナーを薄めた液で車体を拭くのだが、さすがは新車。
汚れ落としの必要がほぼ皆無なので作業が早い早い!すぐに終わってしまった。
この手のコーティングをする業者が新車の加工賃を安く設定している理由がよく分かった気分だ。
ちなみにこの洗剤、余ったのをK100RSに使ってみたところ極めて有効だった。
高価だがさすがは花咲かGブランドの商品といったところか。
それから肝心のCR−1の液を付けた布で拭き上げるのだが、プラスチック用のガラス系コーティング剤と似た感じで
伸びが良い・・・が、大きく違うのはその速乾性で乾くのが早いこと早いこと。まるでガソリンを塗っているかのように
塗ったそばからすぐに乾いていく(正確には生乾き)。
どちらにしても作業性はかなり高く、乾燥を待ってから2回塗布したのだが合計で1時間程度しかかからなかった。

 
お約束ですが、タンク左が施行前でタンク右が施行後です。


こちらは施行後のアップ(2回塗布後)光り方には充分満足(^^)v

表面は思ったほど滑らかではなく意外とざらっとした感じがあるのだが、それでもこれだけ光るのは立派。
(塗装表面が光るのは表面の平滑性によるから、どんなワックスでも最初は光るもの)
あとは耐久性だな。耐熱温度800度でマフラーにでも使えるというのが売りの一つだが、
果たしてどこまで持つものだろうか・・・?

次に、
先日K1200RSから取り外したクロス2ミラーをK1200Rに移植。
もちろん自前のミラーアダプターを使用したのだが、3種類作って3種類全部を自分で使うとは思わなかったぞ(;^_^A


K1200RSから移植したミラー。事故で傷ついたステーは交換せず、敢えてそのままにしておきました。

それから、H7バルブのロービームを高効率球に交換。要するに1年前K1200RS用に買った2個セットの片割れだ。
R1100系以降のBMWといえば妙に整備性を無視した設計が目立つが、
そこは曲がりなりにもネイキッドバイク、作業性はさすがに良かった。
あとはバッテリーを充電しておしまい。このバイクには盗難防止警報装置とイモビライザーが標準装備されていて
(プロ相手にどの程度役立つかは疑問符がつくが素人には充分有効だろう)盗難防止警報装置の作動中は
メーターパネル内の赤いLEDが点滅するのだが、これがバッテリーの電圧が下がってくると
バッテリー上がりを防止するためLEDが自動的に消灯する仕組みになっている(警報装置自体は作動する)。
確かにバッテリーが上がるよりはいいが、試したところ私の新車のK1200Rでは5日ほどでLEDが消えた。
・・・ちょっと消灯まで早過ぎないか?
そんな訳でタンク上のカバーを取り外し、盗難防止警報装置のLEDを作動させ続けるために
充電器を繋ぎっぱなしにしたのだが、客観的に見てこれはかなり間抜けな光景である。


この状態なら、確かにLEDと盗難防止警報器は理論上システムダウンを起こさないが・・・。
本末転倒という言葉が脳裏に浮かぶのは私だけか。

あまりにも馬鹿馬鹿しいから、これは早いところ充電用ケーブルを購入して対応しよう。
国内ではヘラーソケットから充電できるCAN−BUSシステム対応の充電器は何故か未発売だが
バッテリーに直接接続する充電用ケーブルは純正部品として販売されている。
初回の1000キロ点検の時にでも取り付けてもらうとしよう。

それから近場を少しだけK1200Rで走ってきたのだが、どうも首の辺りに違和感が増したような気がする。
とりあえず運転はできるようになったとはいえ、やはりまだまだだな。


9月11日 保険会社からの社外品パーツに対する見積もり額の提示がある。
7掛けだった(過失分担を考えると実質は6.3掛け)のだが、それでは納得ができんということで却下した。
「普通は社外品の部品に対しては保険はおりないんですが・・・」そんなこと知るか。
他人がどういう条件で納得しているかは知らないが、大事なのは今、私が納得できるかどうかだ。
とにかくこの条件では納得ができんので提示額を引き上げろと言って条件を蹴ったのだが、
考えてみたら
事故に遭ったのがR1100RSでなくて本当に良かったな。
あれだったらカスタムとワンオフ部品の塊みたいなものだから、交渉は始める前から決裂確定だ。


9月13日 医者のところに通って治療に精を出しつつ、リハビリの方法論の相談をする。
要するに筋肉にダメージを負ったこととそれ以後ダメージを負った部分をほとんど使っていないことで
首と方の筋肉がかなり衰えてしまっているらしく、それを復活させることが必要で
頚椎の捻挫に関しては今の治療を続ければ自然に治っていくだろう(骨はリハビリができないし)が、
まだ完治はしていないから首への衝撃や振動を与えるなど、首に負担をかけることは避けるべきだということだったが、
つまり衰えた筋肉を元に戻すためには事故に遭うまでにやっていたことをやればいいわけだ。

さて問題その1。私が事故に遭うまでやっていて、それ以後自粛していることは何か? 答えはバイクに乗ることだ。
問題その2。私が取り得る行動の中で、首への衝撃や振動を与える最大のものは何か? 答えはバイクに乗ることだ。

つまり、首や肩の筋力をつけるためのリハビリにはバイクに乗るのが手っ取り早いが、
バイクに乗ることは頚椎捻挫を悪化させる要因だからできるだけ避けるべきだということだ。
どう考えても理論が破綻している気がするが、要するに頚椎の様子を見ながら
治っている程度に応じて少しずつ乗る距離を増やしていけばいいらしい。成る程。

どちらにしても、この調子では戸隠オフミへのK1200Rでの参加は断念だ。
K1200RSでいきなり現れた昨年のように、今年はK1200Rでいきなり現れて皆を驚かせてやりたかったのだが。

9月14日 ハイパープロ最後の発注

事故で大変だったりオーバーホール先を探すのに手間取ったり仕事で忙しかったり
保険の入金額の目処が立たず予算の確保ができなかったりで随分遅れたが、
それらの諸問題がようやく一応片付いたということで未明のうちにアメリカ在住の友人にメールを送り
K100RS用ハイパープロのリヤサスの発注をする。

するとすぐに返信があり、年内で日本に帰国することが決定したので間に合わないと厄介だから
相談したいと書いてあったので、その日のうちにこう書いて返信した。
「何かあった場合の金銭的なケツはすべて私が持ちますから、速攻でお願いします」
真面目な相談への返事とは自分でも思えないが、長い人生の中にはこんなことを書きたくなる時もある。
かくしてK100RSのリヤサスはオーダーされた。あとは到着を待つばかりだ。
(07年1月現在リヤサスの到着は友人の帰国に間に合わず、少々困ったことになっている。K様申し訳ない・・・m(_ _)m)

06年戸隠オフミ

9月17日
 早朝にHPのトップページ画像だけK1200Rに更新してから、友人と車で戸隠に向かう。
更新に気づいても掲示板に書き込みをするような人は大半が戸隠に来ているし、
もしトップページの画像に反応した書き込みがあったとしても携帯から私の掲示板をチェックしてそれに気づくような人は
まず居ないだろうから今晩は密かに黙っていよう・・・という魂胆だった。
こういうことに関しては惜しむ労力など持ち合わせていない円秋である<( ̄^ ̄)>


ということで、いつもの光景。しかし、この手の画像もそろそろワンパターンだな(汗)

今回は天候不順が確定していたため参加者も例年よりかなり少なかったのだが、
その分”雨の中わざわざ戸隠までやって来るような物好きは、さすがにディープな面々が揃っていた”という理屈で
話そのものは例年よりむしろ盛り上がったのではなかろうか?と思えるほどだった。
さすがに酒量は例年より少なく、奉仕の精神大発揮で料理を振舞われる方も少なかったが
それは仕方のないことだろう。私自身は昨年よりむしろ楽しめたというのが正直な感想だった。
雨には閉口したけど、本格的に降ってきたら屋内に逃げればいいのがコテージ泊のいいところである(^_-)
ちなみに話の間、私の次期バイクについて聞かれることが何度かあったのだが
どうせ明日になればばれることなのだからと全て適当に誤魔化させてもらった。
騙された方にはこの場を借りてご寛恕をお願いしたい。

9月18日 天候は雨だし、土曜日にHPを見た参加者が新たにやって来て「円秋さん、
K1200R買ったんですか?」と
聞かれでもしたら私の昨日の苦労が無駄になるので、そうなる前に速攻で荷物をまとめて会場から逃げる。

 
戸隠2日目のいつもの光景。左はコテージの中ですが、女性も泊まっていた一年前とはえらい違いだ・・・(^^;)。

あとはうずら屋で蕎麦を食してから中央道をひた走り、「さて、帰宅して私のHPを見た方々がどう思うか・・・」と
想像して楽しんでいた(爆) まあ、白馬でのサプライズ計画が不慮のトラブルで失敗したから
戸隠くらいはきっちり締めておきたかっだのだ、わっはっは。


9月22日 現時点でのK1200Rの走行距離は130キロ。何のことはない、納車の日自宅に戻ってから
その後60キロ弱しか走っていないということなのだが
それでも急速に車体全般にあたりがついて作動感がスムーズになってきたような気がする。
慣らし運転の指示は最初の1000キロはエンジンを7000回転以下に抑えろなのだが、
予想外に慣らしの進むのが早いようだ。
一応喜ぶべきなのだろうが、そんな慣らしで本当に大丈夫だろうな。


9月22日 リハビリの方向性について再度医師に相談。着実に回復基調にあるわけで、
「首がここまで治っていればバイクに乗っても一気に悪くなることはまずないから、
無茶に走らない程度であれば積極的に乗った方がリハビリのためにはいい」と
有難い判断をいただいた(^◇^)
明日にでもまた少し走ってこよう。


9月24日 リハビリを兼ねて慣らし途中のK1200Rに軽く鞭をくれてやったところ、
加速で首に負担がかかったのか多少首が痛くなってきた(-_-;)
痛みが骨にきたのか筋肉にきたのかは分からないが、やはりまだまだ無理はできないな。

それから、燃料系の減りが速いなあと思っていたらオドメーターが160キロの時点で遂にリザーブ警告灯が点灯。
タンク容量は19リットルで残量4リットルの時点で警告灯が点くのだが、何故こんなに減りが速いのか?
タンクの蓋は開けていないが納車の時点ではメーター上は満タンだったし、
ディーラーも13リットルくらいの中途半端な量の給油はしないだろう。
単純に考えて燃費がリッター10キロ台、幾らなんでも悪すぎる気がする。
しかしいつものガソリンスタンドで給油したところ15リットルきっちり入ったから燃料系に嘘はない。う〜む。

それからK1200Rの情報を調べるべくネットを巡回していると、サービスキャンペーンで
リヤのブレーキペダルとスプリングを交換したらブレーキが随分効くようになったという記事を発見。
私はリヤブレーキを極端に使わない走り方で(これは決して自慢ではない)前後のブレーキの使用比率は
9.5:0.5位だと思うのだが
(R1100RSのリヤ側純正パッドは6万3000キロ走ったら硬化して効きが悪化してきたので
まだ3ミリほど残っていたがはじめて交換した)
、それを見て気になったのでK1200Rを引っ張り出して
リヤブレーキだけで制動力を試してみたところ、本当に全然効かなかった(−−〆)
どのくらい効かないかというと、体感上ママチャリのリヤブレーキよりまだ効かないくらい。
かなり短いペダルストロークをいっぱいまで踏んでもサーボアシストがまったく効いていない感じで
リヤブレーキ単独の効きの悪さではこれまでに体験したいろんなバイクの中でワースト1位だった。
要するに、あまりに自分がリヤブレーキを使わないので効きが悪いのに気づかなかったわけだ(大汗)
ディーラーに持ち込もうかとも思ったが、私には今のところ大して問題にはなっていないし
1000キロ点検の時に一緒に交換してもらっても充分間に合うだろう。
ディーラーから連絡があるまでは暫く静観しておくことにした。


9月27日 最後にツーリングをしたのは7月の28〜29日ということで、それから2ヶ月が経過。
そろそろツーリングの禁断症状が出てきた・・・。
5月以来お隣の各務原市までしか走らせていないK100RSでもいいが、
一応ライディング自体は(本気で飛ばさなければ)問題なくできるだけに
慣らしも兼ねてやはり
K1200Rで走りたいところではあるな。

K100RSブレーキ再々強化計画

10月3日 掲示板の投稿に触発され、K100RSの更なるブレーキ強化の手段を求めて
ネットを巡回していたところリトモ・セレーノで丁度良さそうなキャリパーサポートを発見。
早速問い合わせをしてみることにした。
サポートはブレンボの旧型4ポットの40ミリピッチを使用可能にするものだが、
以前このキャリパーを装着したR100Rに試乗したことがあって性能についてはわかっているつもりだから、
既製品のサポート使ってポン付けできるならまず問題はないだろう。

10月5日 リトモ・セレーノから返事があり、在庫は大丈夫だという。ヤフオクを調べてみたら以前
別のキャリパーを購入した業者が該当のキャリパーを出展中だったからこちらも大丈夫。よし、早速注文だ。
代引きと銀行振り込みが選べたが、今回は銀行振り込みにすることにした。
近日中にペンスキーの代引き受け取りがあるので、連続は避けたかったという家庭の事情もある(^_^;)

10月6日 リトモ・セレーノから指定された口座に21470円を送金。あとは到着を待つばかりだな。
あとは、サポートが来ても肝心のキャリパーがなくては話にならないのでチェックしておいた
ブレンボの4ポット40ミリピッチのキャリパーを落札しておいた。

10月7日 友人が私が以前乗っていたK75Sに乗って自宅にやってくる。
K1200Rを購入したとはいえ、あの忌まわしい事故の日に交わした「K75Sを手放すときは俺が引き取る」の約束は
それはそれで有効なのだ。
もっとも、車検の有効期限は2006年10月7日つまり今日であり、
到着したのは21時過ぎだったから合法的に公道を走れるのは2時間強しかない。
とりあえず現状では車検を再取得するメリットがいまひとつ足りないので
まずは日付が変わる前に倉庫に入れてしまうことにした。
これで私の手元にK75Sが戻ってきたわけだが、
R1100RSの復活が控えている以上
下手に車検を取り直してもいずれ置き場所がなくなってはじき出されてしまうことは必定だ。
どうにかして復活させてやりたいが、さてどうやったものかな・・・。


10月8日 キャリパーサポートが届く。見た感じは割とシンプルで好印象だった。
できればブラックアルマイトだとなおのこと私の好みではあったけど。

 
見た感じはなかなか良いです。右側の写真中央の厚みのある部分も一体の削り出し。
但し、アウターチューブと共締めするネジ穴が(おそらく見映えのため)表まで貫通していないので、
その部分のネジ山が浅いのが唯一不安な点。たぶん大丈夫だとは思いますが。

10月9日 キャリパーの代金を送金する。送料と合わせて30350円。

10月12日 ブレンボのキャリパーが届く。


早速開封。ものは文句なしでした。

サポートとキャリパーを揃えたら、あと問題になるのはブレーキホースになるわけだが
以前R100RSにBMW用の4ポットキャリパーを組んでみたところ純正の2ポットと
バンジョーの位置が同じだったことに驚いた覚えがある。
どうせこれも同じブレンボ製だから、もしかしたら・・・と思って試しにK100RSにあてがってみたところ、
案の定バンジョーの位置は加工して付けているBMW用純正4ポッドとまったく同じだった。
製造メーカーが同じだとこういう時に楽ができていいなあ・・・。
これならホースを新造する必要はないから、時間にも費用にも優しくて有難い。

10月14日 最近随分とご無沙汰していたいつものバイク屋にK100RSを預け、
キャリパーの交換を依頼する。明日には完成しているはずだということなので、
完成を楽しみに待つとしよう。
それからディーラーから電話があり、
「K1200Rのリヤブレーキ、効かなくないですか?」という問い合わせを受けた。
事前情報を仕入れていたから別に驚かなかったが、詳しく聞いてみたところ
要するにブレーキペダルの設計が悪くスプリングを噛み込むなどしてサーボが効く前に
ペダルがそれ以上踏めなくなってしまうらしい。
従ってブレーキペダルとスプリングを無料で交換してくれるというのだが
これはリコールではなく、サービスキャンペーンとして希望者の任意で行っているものらしい。
当然交換してもらう事にしたが、しかし内容から考えたらリコールが当然の内容ではないか?
そう思ってヤフーUSAで BMW K1200R recall と入力して検索してみたところ、どうもそれらしいのがヒットする。
しかも複数(苦笑)。
日本国内ではサービスキャンペーンという対応で済まそうとしているBMWジャパンの対応は
私に対してBMWという企業イメージの低下以上のものをもたらさないのだが?

それから気を取り直して、明日のツーリングの準備をする。
慣らし運転も兼ねて、K1200Rで飛騨方面を250キロほど軽く走ってこようという計画だ。
あの事故から2ヵ月半、ようやくここまで立ち直ってきたぞ!

10月15日 早起きしてツーリングで出かける。今回は慣らし運転を兼ねるという趣旨にのっとり
高速道路は使わずオール下道でルートを考えた・・・といっても、春にひるがのラリー当日早朝の朝練と
走っているところは殆ど同じだったのだが。
かくして市街地走行からワインディングまで変化に富んだルートを走ったのだが、
納車直後に比べればエンジンは随分とあたりがついてスムーズかつ上質に回るようになったし
(但し、振動はともかく回り方の上質さでは相変わらず縦置きKの水準に遠く及ばない)
ミッションも随分とスムーズに入るようになった。サスも随分と初期の渋さが取れてきたし、
全体に随分といい感じになってきたな。
さて
以前の朝練ではK1200RSで豪快に走ったやまびこロードだが、K1200Rではまた走りが別物だった。
なんと言ってもパワーが圧倒的に違う上、あのくらいの低速主体のワインディングなら

K1200RSと比べて軽くてバンクスピードが速いのが実に走りに効く。
K1200RSだと(私の場合)大きく腰をずらしてハングオフで曲がるところを
K1200Rでは腰をずらす動作の途中でもう充分な旋回力が引き出せてしまい、
「これならリーンウィズで荷重移動だけで曲がる方が効率がいいな」という程の差があった。
慣らし運転の最中だったのであまり低いギアで引っ張ることをせず
私の体の状態もあって抑えた運転に徹したのだが、それでも心身ともにかなりの余裕を保ったままで
先日の朝練の速度を超える速度域に楽々突入できてしまう。
またこういう速度域ではサーボアシストが介入する度合いが変化しているようで、
軽く指2本でレバーを引いただけで強力な制動力が瞬時に立ち上がり、実に頼もしい。
ただ、指二本のブレーキで割と滑りにくいシートの上をお尻が一瞬で前に滑っていってしまうほどの
強烈な立ち上がりとその後のアシストの度合いは安心はできるが精妙なコントロール性という点では今一歩で、
最終的に乗り手の感覚を完全にトレースするだけのものはとうとう作れなかったか・・・という印象も受けた。
(主に気分の問題で、レーサーでもなければ実際の速さにはまず関係ないと思う)
しかも、後でタイヤをチェックしてみたらK1200RSより速いスピードで走っていたのに
タイヤを前後輪ともK1200RSほどには端まで使っていなかったというのも
車体の旋回効率の高さを証明しているわけでこれも高評価のポイントだ。
最後まで本気で走ったわけではないが、K1200Rが公道では尋常ではない速さを発揮できるのはよく分かった。
これについては技術の進歩と素直に脱帽するばかりだ。

さてそれからも行きと帰りで確実に変化があった車体のフィーリングなどを楽しみながら帰宅したが、
これで走行距離も500キロを超えたからこれから先は6000回転以上、7000回転まで回すとしよう。
いくら指定は7000回転以下といっても、エンジンがある程度馴染むまでは
指定値ギリギリの高回転は控えた方が無難だろうし。
一方、燃費は14キロといったところだった。
リザーブが点灯するまでは200キロ強で、航続距離が長いバイクとは言えないな。
それより問題に思ったのが帰宅したら予想以上の疲労に見舞われたことで、
同じ距離でも体感上
K100RSやK1200RSの倍くらいは疲れている気がする。
慣れの問題などもあるだろうが、ツアラーとしての性能に期待しなかったのは正解だったか?
あと、スポーツ走行をする上で大いに不満だったのが標準装備のステップだ。
K1200Sと共通のこれは全金属製でシルバーの塗装を施してあるが、
ローレット風の加工をしてある部分のグリップが極めて低く
しかもステップの端はいかにも滑りそうな凹凸の少ない形状なので
バンクさせている最中にステップにかけた足がよく滑ってしまって危なっかしいことおびただしい。
コストダウンというわけでもないだろうが、とにかくこのステップでは安心して峠を飛ばせないから
早いところ対策を考えるとしよう。


帰宅してからはキャリパーを交換したK100RSを受け取りに行ったのだが(工賃は4200円だった)
K1200R乗ってからK100RSに乗り換えるとこれが実に精神的にリラックスできる。
K1200Rと比べたら加速力は比べ物にならないくらい悪いし旋回性も低ければバンク中の安定も悪い。
多少強化したとはいってもブレーキでも勝負にならないし、振動自体もK1200Rより多いだろう。
かように最新型と比べたら性能ではまるでクラシックカーなのだが、
乗り手の神経を急き立てず、リラックスして乗れる点と防風性能に関してはK1200Rなど問題ではない。
「おお・・・癒される」と思いながら自宅まで戻ってきたのだが、
K1200RSに乗っている時には「好き嫌いを考慮してもK100RSはなくてもいいな」と思っていたが、
K1200Rと比べたらK100RSはBMWの良心みたいなものだ。
「これはまだ当分手放せない」と改めて思ったな。

なお新しいブレーキの効き具合だが、単純な制動力は一段階上がったのだが
キャリパーが圧で開くことが少なくなった分マスターのピストンに負担が増えたのか、
ブレーキレバーが段階的に動くようになったような感じで指の力加減でブレーキの効きが
リニアに変動する感じが少々足りない。そのうち馴染んでくることに期待したいな。
パッドの慣らしもまだだから、制動力自体もこれが限界というわけではないだろうし。


これが新しいブレーキキャリパー。見た目はきれいにまとまってます。

10月16日 以前書いたリヤブレーキペダルの交換は1000キロ点検のついでにやるつもりでいたが、
なかなか1000キロ点検を頼む気になるほどには走行距離が伸びない。
リヤブレーキについても昨日の走行ではさすがに効き具合に不満も感じたので
ディーラーに連絡して1000キロ点検の前に例のサービスキャンペーンを片付けてしまうことにした。
これで週末は入庫確定だ。
あとは、滑るステップをどうにかするべく
R1100RSと一緒に部品取りのR1150RSを預けてある
鈴鹿のバイク屋さんに電話。R1150RSのステップがボルトオンできないかどうか、実験してみることにした。


サービスキャンペーンその1

10月21日 ブレーキペダルの不具合を是正するべく、K1200Rに乗ってディーラーに出かける。
工場にバイクを預けてショールームに向かったら、ものの10分ほどで作業終了の連絡があって些か驚いた。


これは交換後のステップ周り。どこが変わったかはかなり分かりづらいです。

交換前の写真を撮っておかなかったので比較ができないのが残念だが、
確かにスプリングなどが変わったのはわかるのだが具体的にどこがどうと言われると
ほとんど間違い探しをするような水準の話である。
スプリングの形状が適切ではなく、ペダルに噛み込むような形になってペダルがある程度以上は
踏めなくなってしまうのでペダルとスプリングの形状を適切なものに交換しました・・・ということだそうだが、
最初からこの問題があったのではなく途中の車体番号が何番から何番までの間だけに起こる現象だという。
つまりBMWが普段と違う工場にでも生産を頼んだのか、妙なペダルとスプリングのついた車輌が
K1200SとRの特定生産ロットの中にあった、ということだろうな。
車輌を受け取って試しにリヤブレーキだけでブレーキをかけたところ、
ペダルだけでスイングアームの動きと車体の姿勢を確実に変えられるところまでリヤブレーキが効くようになっていた。
まさに激変。これならやった価値は充分にあったというものだ。

ディーラーにお礼を言ってから今度は鈴鹿に向かい、部品取りのR1150RSと久しぶりにご対面する。


部品取りR1150RSの姿・・・ですが、いつ撮影した時のものかは内緒(^_-)

R1150RSのステップがK1200Rにポン付けできないかと思ってステップを外して実験してみたのだが、
(このためにわざわざ鈴鹿まで行った)結論から言うと無加工では装着不可能だった。
ステップピンの径は共通だったがピンの穴の位置がずれているのと(まあ許容範囲だと思うが)
ピンを固定するステップ内側の部分の厚みがR1150用の方が分厚くなっており、
3ミリくらいは削らないと装着できなさそうだったのだ。
結果論から言えば削った方が安くついたのだが、R1150系からの転用は諦めることにした。

ステップ発注編

10月22日 ヘルメットを買い換える友人に付き合って車で愛知県に出かけ、バイクの用品店を梯子してから
最後に国道21号沿いのしゃぼん玉に行く。その隣にあるDATZのサテライト店に寄ったらR1200Sが置いてあったのだが、
車体を眺めているうちに「このステップがK1200Rに付かないだろうか?」という疑問が湧いてきた。
営業の方にそのことを話すと、すぐにR1200Sからステップを取り外して
店の奥にあったK1200Rのパワーカップレプリカに取り付けて試してみてくれた。結果はOK。
R1200S用はF800SやR1200ST用とも共通のもので、ラバー付きで幅も広く、グリップは段違いだ。
これなら問題ないということで早速その場で発注したのだが、バンクセンサーを含めた左右ステップが
部品代だけで3万円を僅かに超えたのには少々たまげた。どう考えても高すぎ!
値段を聞いた時には思わず店から逃げ出そうかと思った。
「こんなことなら昨日のうちにRSのステップを削っておけばよかった・・・」と思ったが
後悔先に立たずで、今さら注文を取り消すわけにもいくまい。
とりあえず一本1575円もするバンクセンサーは注文を控えて、ステップ本体だけを発注してきた。


10月26日 ディーラーからステップが入荷したと連絡がある。よし、早速土曜日に取りに行くとしよう。

10月29日 昨日回収してきたステップを早速装着する。・・・が、ここで問題発生。バンクセンサーは
当然現在のステップについているものを転用するつもりでいたのだが、K1200R(とK1200S)のバンクセンサーは
R1200ST用とはネジの径が異なっていて(K1200Rの方が細かった)装着できなかったのだ。
やれやれ、弱ったなあ・・・。CBR1000RRあたりのバンクセンサーが流用できれば
たかがバンクセンサーごとき一本200円もしないだろう・・・。


通院終了!

10月31日 事故以来ずっと続けていた通院が一段落する。
この辺は医師と相談して決めていたのだが、事故内容に応じた標準的な通院期間や治り具合などから考えて
ここで一区切りにするのが適当だろうという結論になったのだ。
本当に完治したかどうかは定かではないが痛みはほぼ消えたしこれで問題なければ大丈夫だろう、
ということで私も保険会社に連絡して人身関係の書類を送ってもらうことにした。


11月3日 卒業以来はじめてとなる中学校の同窓会が開催されたので、これに出席する。
しかし私はその日のうちに
K1200Rで東京に到着していなければならず、会場は私の会社のすぐ近くだった。
そこで一計を案じた私はK1200Rを本日休業の私の会社に放り込み、ヘルメットとグローブとパニアとタンクバッグを
同じく会社に置き去りにして
同窓会の会場に向かうことにする。
もっとも、格好はというと上着がペアスロープのPSH−003(HYODのパッドが入ったフルプロテクション仕様)に
下がBMWの純正パンツに南海部品のブーツの組み合わせとライダースどころか上下フルプロテクションの
バリバリのライディングウェアだった。参加者の中でも私の格好は随分と異彩を放っていたような気がするが、
17年ぶりに再会した同窓生にはこれまで歩んできた人生の縮図が見えるような輩も少なからず居て、
そう考えてみたら今の私の場違いな格好も「これはこれで私の人生の縮図なのかもしれないな」と妙に納得したのである。

さて、それから東海環状道〜東名高速道路のルートで東京に向かったのだが一応慣らし運転の途中だったので
(岐阜を出発した時点で通算走行距離は700キロ強だった)無茶はしないで穏やかに走る。


ということで、途中のPAで小休止。K1200Rになってから休憩の頻度は増えました。

が、このK1200Rは本質的にギンギンのパフォーマンスバイクであり、
K1200RSのように速度への誘惑さえ我慢できれば法定速度+αでのクルージングも
至って快適至極・・・というようにはまったくもってできていない。
鋭いスロットルレスポンスは完全にスポーツバイクのそれで、
仮に
K100RSがシフトアップのためにスロットルを緩めて5000回転から4000回転くらいまで
落ちるのを待ってゆっくりシフトするとしたら、
K1200RのエンジンはK100RSが4000まで落ちる間にアイドリングの1000回転まで下がって落ち着いてしまう。
つまり、回転合わせがうまくできないなら電光石火のギヤチェンジをしなければスムーズには走れないバイクで
結局のところスロットルに神経を遣うこともこれまでのBMWの比ではない。
じゃあどうするかというと退屈を我慢しながら体と神経を弛緩させてゆっくりと走るか、
逆に目を三角にしてアドレナリンを分泌しながら撃墜モードで走り続けるかになる。少なくとも私はそうなった。
かくして覆面を警戒しつつ120〜140キロで流したのだが、途中慣らし運転の上限である6速7000回転で
一体何キロまで出るのか気になって試してみたところ、メーター読みで170キロをマークした(^_^;)
日本の道路環境では慣らし運転の範囲でお釣りが来るなこのバイクは・・・。
ちなみに、ほぼ6速固定の高速巡航での燃費はリッター17キロ程度だった。

東京での長い一日

11月4日 泊めてもらっていた友人宅で目が覚めると、やけに体が重い。
どうも昨晩の走りの疲れが取れていないようなのだが
岐阜〜東京間をBMWで走ってこれほど疲労が残ったのはこれまでになかったことで、
体感上では「疲労は
K100RSの7割増し。400刀よりは多少楽な程度か?」と思えるくらいだった。
試乗記にも同じ意味のことを書いたが、これまでのBMWを”スポーツバイクに近い運動性を持ったツアラー”とすると
このK1200Rは「長距離が比較的楽なスポーツバイク」だとしか言いようがない。やれやれ。

さて、それから走行距離が1000キロを超えたのでオイル交換のためフラットに行く。
一年前の夏に
R100RSでフラットに行こうとして辿り着けなかった忌まわしい一件以来フラットにはご無沙汰していたので


その忌まわしい一件の図。

多少無理をしてでもフラットにはまた行っておかなくてはなと随分前から考えていたのだ。
(今だから書けるが、あの時の上京は当時のチーフメカだった折原氏が独立してBoxer−haus立ち上げのため
フラットを退職される当日だったので、最後の日には顔を出しておこうというのも兼ねていた)

1000キロ点検も一緒に頼もうかと思ったが、やはり点検は購入したショップで行った方が金額面でサービスがあるため
今回はエンジンオイルとファイナルドライブのオイル交換だけにした。
ファイナルドライブのオイル交換の作業を見ながら話を聞いたのだが、
ファイナルドライブのオイル交換サイクルが相当に長くなったとはいってもやはりギヤオイル自体は特別なものではないらしい。
(BMWはもともと純正ギヤオイルを指定していないし)いくら中空ハブの採用で冷却が有利になったといっても
ハウジングの小型化でオイルの容量は減ったしギヤの回転速度は変わったがパワーアップでオイルの負担も増えたはず。
素人考えでもオイルの寿命が急に延びるとは考えにくいのだが・・・。
まあ、メーカーが言うからには使用に問題はないのだろうしメカニックの方に話を聞いても
以前よりオイルが劣化しにくいよう構造を考えてはあるらしい。
どちらにしても交換したオイルはそこそこ金属粉も混じっていたし、1000キロちょっとで替えて悪いはずもないだろう。
あとは、以前から欲しかったバッテリー直結の充電コードを取り付けてもらって作業は終了。
しかしこのコード、他ではあまり見ないような変わった形の防水ソケットがついており
そこから一般的な充電用のソケットで少し長さを延長するようになっている。
おそらくは防水性を考慮しての設計だと思うが、延長するコードの部分は二つに折って
シート下のわずかなスペースに収納。使用するのは思ったより面倒なようだ・・・。


それからウノパーウノに寄ってR1100RS用のサスを発注した後、Boxer−hausに顔を出してこの日の用事は終了した。
バイク関係のことしかやっていないが、忙しい一日だった・・・ふぅ。

11月5日 東京を後にしてから、御殿場で高速道路を降りて再び亡き友人の墓参りをする。
できれば今回の墓参には
R1100RSで来たかったのだが・・・まあ仕方がない。
それから所用を済ませて帰途についたのだが、単に帰っては些か芸がないので
そのまま富士スカイラインを走っていくことにした。途中で太郎坊への分岐があったので、久しぶりに寄って行く。

 
秘密集会はここから始まった・・・。下二段は閉鎖されてましたが、最上段は車が停まってました。

今にして思えば、99年秋に太郎坊に行ったのが私の転換点だったなあ・・・。
この時がシートJOY製(実際に製作したのは当時JOYの社員だった福村氏)のR1100RS用黄色いシートと
EPLのエンジンオイルの初使用で、ここで関東のBMW乗りの方々と知り合い、
永山さんと知り合ってから当時ほとんど無名だった私のバイクライフは確実に変わった。
その時会った面々は今では連絡がつかない人も居ればBMWを降りた人もあり、
中には不幸にも故人となられた方もおられるのだが、あれから様々な邂逅や体験を経て

K1200Rを駆って今こうしてこの場に居ることが私の人生なのだ・・・と暫く物思いにふけっていた。
さて、帰宅した時点で通算走行距離がようやく1700キロを突破。
オイル交換は済ませてあるから多少点検時期が遅れても大して心配する必要はないだろうけど、
そろそろ初回1000キロ点検だな。

11月6日 ディーラーに電話して1000キロ点検の予約をするとともに、
ブレーキペダル以降で実施中のサービスキャンペーンが何かないか問い合わせる。
以前に海外のリコール情報を見ていたからだいたいの予想はついていたのだが、
今度はフロントブレーキ関係がサービスキャンペーンの対象になっていた。
今回はバンジョーボルトとフロントのディスク2枚を交換するという豪華な内容だが、
前にも書いたとおりBMWジャパンは素直にリコールにした方がいいのではないかと思うのは私だけだろうか?
今度のはブレーキをハードに連続使用するとABSが作動不能になる場合があるという物騒なネタだぞ。
当然だがやってもらうに越したことはないので、こちらも一緒にお願いすることにした。

11月11日 ディーラーから電話があり、例のサービスキャンペーンの件だがバンジョーボルトは大丈夫だったが
ブレーキディスクの入荷が遅れて明日の点検時には間に合わないらしい。ありゃりゃ。
どうしようかちょっと考えたが、ブレーキディスクよりバンジョーボルトの方が重要だと思われるし
1000キロ点検をこれ以上遅らせるのも本意ではないので、まずできる分だけを明日やってもらうことにした。

ようやく初回点検

11月12日 点検のためディーラーに行く。実際には問題などそう起きるはずもなく、
バンジョーボルトの交換以外は特に何事もなく作業は終了した。
今回はオイル交換もやらなかったので費用は無料。ありがたや〜m(_ _)m
しかし、帰り道は雨に降られたのだがどういうわけかフロントブレーキが鳴くようになってしまった。
特に何も手をつけたわけではないし、変だな・・・。


11月15日 アメリカ在住の友人から連絡があり、9月にオーダーしたハイパープロがまだ届かないらしい。
これまではだいたい8週間程度で届いていたのだが、ちょっと遅いな。
友人が年末に帰国するまでには間に合うと思うが・・・。

11月18日 先日東京まで往復した際にK1200Rのエンジンが6500回転を過ぎると少々回り方が重いのが
気になっていたので、早朝を狙って高速道路で慣らし運転をすることにする。
時速170キロでは6速7000回転までしか回せないから、それ以上の回転域を使ってやろうという魂胆だった。
あまり具体的なことは非合法の嵐なので伏せるが、結論から言ってしまうと200キロ以上は出す気にならなかった。
何しろ風圧とヘルメットを支える首への負担が物凄く、「これ以上出すと、せっかく治った首がまたイッてしまうかも・・・」
という気になってきたほどだ。そこまでは簡単に到達するのだけどね。
なお200キロでの安心感は
K1200RSより寧ろ上で、これには素直に感心した。
距離にして100キロちょっと走っただけだが、
最初と最後では7000回転でのエンジンの回り方が明らかに違っていたから
やった甲斐はあったのではないかと思う。

そうして帰宅したら友人からメールが入っていて、ヤフオクにPVMのマグホイールが出ているという。
急いで見てみたら、K100RSにも使用可能なタイプだった。後ろだけというのが残念だったが、
それにしてもこれを逃したらいつ手に入るかわかったものではない。
20年前のマグホイールがちゃんとした状態で出てくることなど滅多にあることではないのだ。
そんなわけで、多少の競り合いの末無事に落札した。


11月19日 先日届いたオーリンズのサスを届けるため車に乗って鈴鹿に行く。
R1100RSについては大きな動きがいろいろとあったのだがそれはおくとして、
ふと思いついたのでR1150RSのステップからバンクセンサーを取り外してきた。
帰宅してからK1200Rに取り付けてみたところ、完璧!これでやっとステップが完成形になったわけだ。


ということで、R1200STのステップにR1150RSのバンクセンサーを組み合わせ。格段に乗りやすくなりました。

11月21日 K1200Rのブレーキローター(もちろん前)が入荷したとディーラーから電話がある。
幸いにして23日は祝日で私は予定が空いているから、善は急げでさっそく交換してもらうとしよう。
それから川湯にK1200Rで乗り込めば、適度に走行距離が伸びて
オイルの減り具合を見るにも丁度具合がいい。
積載力にしろツーリングの快適性にしろK100RSの方がいいのはわかりきっているけど、
今回はそこまで安楽さを追求するまでもないし。

あと、K100RSのマグホイールも代金を送金しておいた。

11月23日 K1200RSとの別れ・・・と、予想外のトラブル

一週間ぶりにエンジンをかけたら、いきなり2ストのように白煙が出た。
まるで2VのKのようだ・・・と思ったが、こんなことは初めてだ。
最初の数秒間だけですぐに白煙は収まったが、どうも気に食わないな。
ともあれ、当初の予定通りディーラーに行ってブレーキディスクの交換をしてもらう。
新ローターは厚みが0.5ミリ増えた・・・ということはヒートマスを増やしたとしか考えられないのだが
まあ、細かいことはここではいちいち追求するまい。海外でリコール扱いなら
日本では何故サービスキャンペーン(リコールと違い、無償交換可能な期間が限られる)にするのか、
という点には突っ込みを入れたいところではあるけど。

あと、K1200RSの車検証も預けてきた。車体の処遇についてはいろいろと考えるところもあったのだけど、
結局のところは「私は今仕事で忙しい」ということが何をするにしても妨げになってしまって
何も具体的なアクションに移せないままになっていたのだ。
いつまでもディーラーの車庫に置いておくのも迷惑になるので、
(仮に自分で部品にしてヤフオクででも売りさばけばもっといい金額になるのはわかっていたが)
ディーラーに処分を任せていたらドマーニのパワーユニットをK1200RSのものに積み替えたいという人と
話をつけてくれたのでそちらに売却することにしたのだ。


さて、そんなこんなでローター交換はつつがなく終了して車両を受け取った私は
「前回オイル交換をしてからこれで走行距離は900キロ。オイルの減りはどのくらいだろう?」と
ふとシート下のレベルゲージを見てみた。

・・・。

・・・・・。

・・・・・おや?

K1200Rのオイルタンクにはスティックタイプのレベルゲージが(当時はまだ)なく、
オイル交換時に排出に使う透明なポリプロピレンのパイプを普段は上に向けて固定しておくことで
オイルのレベルゲージとしても兼用するという、パイプから漏れてこないかという心配が無くもなかったり
出口の穴が細すぎてオイルを抜くのに時間がかかり過ぎたりすることを除けばなかなか合理的な設計だ。
そのコネクター部分が大きすぎてフレームに干渉するので実際の交換時には
スマートにパイプを下向きにすることが慣れないと難しいという
いかにもドイツ人らしい間抜けな欠点はともかくとして、見易さは申し分ない。
しかるに、この減り方は一体なんだろう!?


測定方法は規定のやり方で行いました。念のため書いておくと
奥の白線の上がレベルMAXで下がMIN。その幅は0.5リットル!



で、あわててここまで注ぎ足したらちょうど1リットル入りました(;^_^A

幸いにしてこのエンジンはドライサンプだから(もちろんウエットサンプでも余裕は見越してあるが)
オイルが規定値を下回っても即、エンジンの焼きつきにつながったりはしないが
どちらにしても異常な減りであることに間違いはない。
・・・と言うか、壊れてないか!?
最後にオイルレベルを確認したのは先週の高速慣らしに出発する時だったから
それ以降に激烈に減ったとしか考えられないが、
オイル漏れが無いということはもしかしたら先日の東海環状道一周高速慣らしで
オイルリングかステムシールあたりをやってもうた!のだろうか?
慣らしが終わってからだし、あれも一応想定範囲内の使い方だと思うけど。
ディーラーメカニックの方にも調べてもらったが、これまでのところメカニック専用の掲示板にも
そのような情報はないという。(BMWBIKES誌でも存在が明らかにされているし、書いてもいいと判断しました)
異音やパワーの低下等も別に無い以上これが原因でエンジンがすぐにぶっ壊れるとは思えないが、
当分の間は様子見を続けるしかないな・・・。
ちなみに帰り道には試しに180キロまで出してみたが、排気ガスは特別白くも黒くもなく
至って正常な様子だった。ただし、帰宅してからアイドリングさせてみたところ
多少排気ガスがオイル臭い感じはあったな。う〜む。
このまま深刻な事態になったとしても保障の範疇で治るのであれば別に問題はないが、
こういうことを気にしながら乗ると言うのは個人的にはおよそ面白みに欠ける。
せっかくの新車だというのに、やれやれだ・・・。
仕方がないので、K1200Rで週末の川湯オフミに行くのは諦めて、
K100RSで行くべく
帰宅してからエンジンオイルの交換をする。しかし、こちらもどうもミッションオイルが漏れているようだ・・・(--;)
にじむ、というには量が多いが途中で補充しなければならないほど漏れている訳でもない。
つまるところ普段の走行には支障ないのだが、こちらもやれやれか・・・。

11月24日 PVMのホイールが無事に届く。出品者の方ありがとうございましたm(_ _)m
とはいっても、後ろだけでは見た目もバランスが崩れるしタイヤにつしても
K100RSは溝がまだ充分残っている。まだハイパープロのリヤサスも届いていないし
装着は今のリヤタイヤが交換時期になってからでいいだろうと判断して
とりあえずは梱包された状態のまま倉庫に放り込んでおくことにした。活躍の時はいずれ来る。


11月25日 天候が一向に回復の様子を見せないし体力的にも連日の激務でかなりへたばっていたので、
潔くバイクを諦め栄養ドリンク3本と風邪薬でドーピングして家の車で川湯に向かう。
こちらにも相応の事情があるとはいえ、やっていることは2ヶ月前の戸隠オフミと何も変わらないな、まったく。
それにしても紀伊半島は陸の孤島だと行く度に思う。要は高速道路があるかどうか、なのだが
伊勢道から延伸している紀勢自動車道も早いところ完成させてほしいものだ。
赤字になる路線は作らないという経済感覚も結構だが、道路は国の財産であり物流の根幹にして
非常時のライフラインでもある。問題なのは日本道路公団の運営体質が最悪だったのと
国にも高速道路を特別視する考え方が長らく存在していたことで、最初から重量税やガソリン税を値上げして
増えた道路財源の使い道に高速道路建設/整備も組み込んでおけばよかったのだ。
指導的立場にある者の無能は罪悪だというのが私の持論だが、
その結果として国民が本来不要な不利益を押し付けられている。
そんなことを考えながら流れはいいがペースを稼げない国道23号を5時間ほど淡々と走って川湯に到着。
天候不順のせいもあって参加者はあまり多くはなかったが、その分密度の濃い話をいろいろとすることができた。
久しぶりに川湯の仙人風呂も堪能できたし、個人的には充分満足だったな。


行く人にはおなじみの仙人風呂の様子。雨交じりの天候でしたが、湯温は適温でなかなか快適でした。

もっともその後は大変で、帰る途中に本格的に体調がおかしくなり慌てて道路沿いの薬屋に駆け込んで
風邪薬を買い求めて(予備は持っていなかった)車内で休憩して何とか車を安全に運転できるまで
体力が回復するのを待ってから帰る羽目になった。結局往復の所要時間は10時間ちょっと。
ほとんど車の運転席に座りっぱなしの一日だったな。しかし雨を避けられる車だったからまだよかったものの、
これが
K100RSだったらどうなっていたかと思うと想像するのも恐ろしい・・・。

12月2日 仕事の用事を兼ねて、K1200Rを軽いツーリングに引っ張り出す。
先日からのオイル消費が異常に多い件についてディーラーさんとある程度話を進めなくてはいけないため、
多少なりとも距離を走ってオイル消費の度合いを調べておく必要が私にはあるのだ。
ツーリングから帰宅したところで先日ディーラーで補充してからの走行距離は約200キロになったのだが、
はっきりとした数字は出せないものの確かにある程度の減少は確認できる。
これでもうちょっとデータが揃えば、いろいろとその数字をぶつける先もあるのだけどな。
ツーリング自体は適度に曲がりくねった道も交えたものだったけど、
コーナリングがイージーかつ速いことには何度乗っても感心する。
しかしながらそれが快適性に結びついているというと少々疑問もあるし、だいたいリヤスプリングが硬すぎる。
車体の反応を素早くしてスポーツバイクとしてのキビキビ感を出したいということもあるのだろうが、
先日東京まで往復した時の印象から考えるとタンデム+荷物積載状態の高加重設定を想定して
意図的にスプリングレートを高めに設定してある可能性が高いだろう。
それはそれでわからなくもないが、タンデム+フルロードに対応したサス設定は私の使い方には不要のものだ。
多少運動性が落ちることになっても、やはりサスは快適性も考えて選びたいものだな。
最初からサス交換を前提にしているので純正サスの設定は一切いじってないとはいえ、
今の純正サスではツーリングの疲労度にも影響するところまで硬いし。
また、快適性と運動性を高い水準で両立させ得るのも高性能サスの性能のうちだ。

12月3日 今年最後のツーリングということで、友人二人と示し合わせて浜松まで鰻を食べに行く。
ノンカウルのK1200Rでは防風性もたかが知れているので電熱装備を・・・と思ったのだが
このバイクのオルタネーター出力は最大580W。
700WのR1100系や850Wの縦置きK1200系より
バッテリーの容量ともども小型化されているので、グリップヒーターを併用しながらの
フル装備での連続使用は少々心配だ。別に常時580Wを発電しているわけではないし・・・
と考えながらマニュアルを読んでいたら、アクセサリーソケットの許容電流は5Aと書いてあった(−−;)
ということは合計60Wが限界で、それを超えると自動的に通電が遮断されてしまうということか。
機械的なシステムならヒューズの容量を上げてやればとりあえずは解決するのだが、
電気的に行われていてシステムの変更はディーラーで新しい制御プログラムをインストールする、では
ちょっと手の出しようがない。
別系統のソケットをもう一個設置してバッテリーから直接電源を引いてくれば問題は解決するが、
そこまでやる気はないし。まったく、制御系統が賢くなったといっても素直には喜べないなあ。

・・・と思っていたのが昨日の話。そんなわけで、結局電熱ベストだけを着用して出発した。
高速道路が大して快適でないのはこれまで通りだがそれにも慣れたといえば慣れたな。
途中のPAで友人と合流し、高速道路を降りてから浜名湖を反時計回りに走って目的の
うな善に到着。
開店とほぼ同時に到着して行列ができるより先に店に入って早めに出てこようという計画だったが
これは正解で、すっかり満足した3人が支払いを済ませた時には店の外は結構な行列になっていた。


これはうな重の「天」(だったと思う)。かなりいいお値段しますが、味はさすがに申し分なしでした。

それから友人とバイクを乗り換えつつ、湖の周りを適当なペースで走る。
K1200Sに乗り換えると「Rに比べると全域でパワーがないなあ(たぶん、原因はファイナルのせい)。
試乗記にはああ書いたけど、改めて乗ると排気音はRより静かだ。しかしサイレンサーの品番は同じ。Why?
個体差の問題もあるけど、シフトチェンジは私のより遥かにスムーズだな。運転の丁寧さの違いか・・・」
などと考えることはたくさんあっていろいろと発見も多かったのだが、最大の発見は
「K1200Sは私にはツアラーとして充分使える」という再確認だった。
多少ポジションが前傾になっていようが防風性はRの比ではなく、乗り心地にしろスロットルの反応にしろ
SはRよりずっとマイルドで乗っていて神経をとがらせない。
その分刹那的な楽しみには欠けるという考えもできるが、このオールラウンド性は
価格差を補って余りあるメリットだろう。「新しいR−Sportsは多少ツアラー方向に振るのかもしれないが、
あれにハーフカウル付けたところでツアラーとしての総合性能はSの足元にも及ばないぞ。
どう考えてもお手軽派生モデルにしか思えないが、あのモデル本当に出す意味あるのか?」
ということは強く感じたな、実際。まあ、ホンダもスズキも似たようなことは以前からやっているんだけど。
ついでにR1100Sだが、K1200Rから乗り換えて久しぶりに乗ってみると
「うわっ遅い!曲がらないしブレーキも効かない(EVOブレーキではなかった)!!」ということに改めて驚いた。
好みはともかくとして、バイクの技術は着実に進歩を重ねている。
私も横置きのK1200系よりR1100系やK100系のほうが個人的には好みだが、
時々目にするような「R100RSはツーリング最高。疲れないし高速道路なら今のバイクも楽に追い抜ける」
といった意見については「R100RSは疲れないことではKのLTやR1100/1150のRTに勝てないし、
高速道路で速いというのは単に今のバイクに乗っている人が遅いだけ」と断言できるくらいには
今の技術にも触れて知っておかねばならんと思うのだ。
人間一生勉強で、学ぶことを止めたら落ちていくばかりだからね。

それから来年の年賀状に使う写真を撮影するべく、湖岸で適当な場所を3人で探す。
3人いればいろんなことが可能だし、しかも今回同行していた二人はプロカメラマンと元・プロカメラマンだ。
撮影についてはいろいろと助けていただきました。ありがとうございますm(_ _)m


ということで、撮影中の光景。ちょっとアウトライダー風(笑)


07年の年賀状に使った画像はこれ。撮影に簡単な技術指導を受けてから、あとはフォトショップで手を加えてます。

それからDATZに立ち寄って時間をつぶす。その合間に友人のSとサイレンサーのテール部分を
見比べてみたのだが、すすの溜まり方は大差ではないものの明らかに違っていた。
オイル消費が多いということは減ったオイルはシリンダーの中で燃えているわけだから、その影響だろうな。
写真撮影をした後もエンジンをかけたら数分間白煙を吹いていて、「やばいぞお前のバイク」と心配されたし(;^_^A


わかりにくいですが、左が私のRで右が友人のS。走行距離はほぼ同じですがSの方がはっきりとすすの付着が少ないです。

かくして無事に帰宅したのだが、前回ディーラーでオイルを補充してからの走行距離は500キロ。
その間に消費したオイルは約500cc。明らかに多いなあ・・・。
横置きKのエンジンは効率重視でクリアランスの少ない現代の設計だから放ってもおけまい。
もうちょっと走行距離とデータを重ねたらBMWジャパンにクレームか・・・。

12月4日 先日のオイル消費の一件についてディーラーには何か情報がないか調べてもらっていたのだが、
K1200S初期型の日本語版ライダーズマニュアルを探しだしてスキャンして送ってくれた。
ありがとうございましたm(_ _)m
しかし・・・う〜む、だな、これは。
メールの内容によると現在新車を買うと付いてくるマニュアルはGRIPS版といって
国際標準マニュアルを和訳したもので(私が持っているのもこれだ)、これにはオイル消費許容量の記載はない。
で、今回データを送ってくれた初期型K1200Sのマニュアルというのは日本独自のもので、
こちらは問い合わせが多かったので(と思われる)オイル消費許容量が記載されている。
それによると許容量は・・・従来と同じ1000キロあたり1リットル!?


ということで、送ってもらった画像を掲載。日本独自に作成したにもかかわらず
ドイツ本国にもない(フランスにはある)107馬力仕様のデータも載っているあたりちょっとなんなんですけど、
K100系と消費量が同じとは思わずわが目を疑いました(@_@;)

理屈としてはオイル消費量に関する限りは私のは正常の範疇だ、ということだなつまり。
そうなると問題は始動時や走っている途中に時々白煙を予告無しに吹いたりするのが
私のバイクだけに起きるのは異常ではないのか?ということだが、
これはもうちょっと様子を見るしかないなあ・・・。
実際、エンジンの馴染みの過程でオイル消費が一時的に増え、その後落ち着いてくるというのは
有り得ない話ではない。これが原因でエンジンが壊れる可能性が極めて低い以上、
このまま落ち着いてくれれば私としても万々歳なわけだし。

12月7日 夏の事故の件で保険会社から電話がある。以前K1200RSのカスタムパーツの件で
保険会社の負担額についての折り合いがつかなかったというのはここにも書いたとおりだが、
あちらから連絡するという話だったので私もそのままにしておいたのだ。
幸いにして私は保険金を急いで支払ってもらわなければならないほどお金に困っているわけではないし
保険会社が私との交渉を仕事としていずれ片付けなくてはならない以上
交渉の主導権は私が握っておきたい、ということだ。
そんなこんなで、カスタムパーツについては購入金額の8掛け(それに過失分担0.9をかけて実質72%)
で保険金が下りることになった。それなら折り合いとしてはまあまあかな。


12月11日 シート屋の福村さんに電話をかけてK1200Rのシートの相談をする。
もともと「シートも手を入れる」という話になっていたのがこれまで延び延びになっていたのだけど、
あとはフロントのオーリンズにリヤのナイトロンの話もある。
どうせやるならまとめて一度に片付けてしまいたいところだけど、
私が仕事で忙しい冬の時期に話を進めてしまうべきかなあ・・・。
遅らせたところで、私には支払いの問題以外特にメリットがないし。
(もっともそれが問題なければ、誰でも社外品のサスを購入するか(^^;))

12月15日 保険会社から示談書が送られてきた。これに必要事項を記入して返送すれば、
あの事故の一件は完全決着だ。結構長くかかったが、実に勉強になったな。
二度目は絶対に御免蒙りたいが。

12月18日 先日届いた事故の示談書を記入する。忙しくてなかなか書いていられない・・・。
明日ポストに投函して、今度こそおしまいだ。

12月19日 示談書をポストに投函する。
それはさておき、ナイトロンの輸入元のテクニクスに
電話をして「雑誌広告に載っていた油圧プリロードアジャスターはいつ発売するのか」と問い合わせる。
回答は「予定より遅れていて2月くらい」だったのだが、以前まったく同じ質問をしたときには
年内くらいには、という回答だったから本当に遅れているな。
海外のメーカーはそんなもの、と思えるくらいに慣れてきてしまった自分がちょっと怖いが・・・。

12月20日 ある意味存続の危機

東京に在住の私のK100RSの元々の持ち主の方から連絡がある。彼はK100RSを私に長期貸し出して
自分では程度のいいK1に乗っていた(というより、K1入手に伴う置き場の問題でK100RSの話が私に来た)のだが
そのK1がぶつけられて廃車やむなしの状況になったというのだ。
(完全復活に必要なディーラーでの見積もり額は100万を超えた)
で、用件はそのK1を部品取りに要るかということだったのだがそれはそれで有難くいただくとして、
そうなると空いたバイク置き場に何が収まるか、というのが問題だ。
K100RSはもともと「返せと言われた時には返却します」という条件で借りているから
もしK100RS返せと言われた場合には当然、応じねばなるまい。
さて、どうする?

12月21日 昨日の続きだ。元々の持ち主がバイクを降りるつもりがない以上、
K1の次のバイクが必要になることは必定だ。
もしK100RSを返せといわれたら私は応じなければならない立場にある。
しかしK1200RSを失っている現在、ぶっちゃけた話K100RSをあまり返したくなかった私は
(もしK1200RSが健在だったら悔いなくK100RSを返したと思う)少しひねって
「必要ならK100RSを返却しますよ?でも本音としてはK75Sを貸したいですが・・・
というような感じのメールを返信した(汗)
これで返せと言われたらK100RSを返すしかなくなったわけだが、果たしてどうなるだろうか!?
また、K75Sを貸すということになればこちらの復活作業が必要になる。
いくら友人のところにあったとはいえ、半年くらいまともに乗っていなかったのだから
やはり一通りは手を入れてやらないといけないだろうな・・・。

12月22日 元々の持ち主の方から連絡があり、バイクは何か新車を買うことになると思うので
K100RSはまだ返してもらわなくてもいい、という内容だった。
正直言ってほっとしたな・・・。
しかし、それはそうとしてこれでK75Sの復活計画が白紙に戻ってしまった。
私が自宅に確保できるバイク置き場は3台分で、
現在K100RSとK1200Rが占拠中。
更に来年にはR1100RSが戻ってくることもほぼ確定している。
R1100RSが戻ってくる時期にもよるが、
戻ってきた時点でK75Sの置き場がなくなる以上
K75Sを復活させても置き場がないでは意味がない。やれやれだな・・・。


12月24日 以前から話をしていたK1200RSのパワーユニットの譲渡と
私が依頼していた部品の取り外しが終わったということで、部品を受け取るためにディーラーに行く。
ショールームでみかん箱くらいの段ボールに入った部品を受け取ったのだが、
前回見た時にはあの図体だったバイクが、今はシートを除けば小さな段ボールに入っている・・・と思うと
私はまるで出征した息子の遺品が戻ってきたような心境になった(^_^;)
これでK1200RSに関係したことは本当に片が付いたな。(パニア等のケース類はまだ持っているのだが)


12月25日 アメリカ在住の友人から明日の飛行機で帰国すると連絡がある。
これでハイパープロを頼むこともできなくなったな・・・というより、K100RS用のハイパープロが
本当に帰国までに間に合わなかったのでこちらのことで迷惑をかけている方が問題なのだが、
メールしたところアメリカの職場の同僚に後のことは頼んであるので、届いたらこちらに送ってくれるような
手筈になっているという返事があった。本当に何から何まで申し訳ない・・・m(_ _)m

12月27日 事故車のK1の話だが、当然「直して乗る」ということも選択肢にはあったので
私は車両を預けてあるディーラーに電話をして状態はある程度把握していた。
(幸いにして私は関東のいくつかのディーラーにも面識がある)
そこから出てきた結論は「どんなに安く仕上げても、直すお金でヤフオクでK1が一台買えてしまうから直す意味なし」
だったのだが、カウルの修復もできる別の友人(業界人)と電話で話をしていたら
国産のパーツなども使えば結構安く復活させることが可能らしい、ということが判ってきた。
K75Sなら無理して復活させる気にはならないが、K1なら無理しても良いかという気もする。
K1か・・・一度は乗ってみたかったバイクではあるな。


12月28日 年をまたいだぬか喜びになるのだが

K100RSの元々の持ち主の方が岐阜に来ていたので(奥様の実家が私の家の近くなのだ)
雪の降る寒い中
K1200Rで出かけていって日付が変わるまでいろいろと話し込む。
その結果、持ち主の方はK1200Sを購入するということに、K1は私のところに来るということになった。
なんと今回は無料である!これなら駄目でも部品取り車として使えば問題はない。
しかもバイクはまだ走行可能な状態で現在はディーラーから自走で引き揚げて自宅にあるという話なので、
年が明けたらなるべく早めに時間を作ってワンボックス借りて上京が確定だな。


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