私が現在使用しているK100RSに関する日常のレポートです。随時更新。

2002年
4月5日 Kが来る!
東京在住のBMW乗りの先輩から自分が所有しているK100RSに長期貸与という形で乗らないかという話が来た。条件的には車輛本体が無料で所有権は移さない、整備や保険などの費用はこちら持ちで、期限は特に定めない(無論、貸与の早期終了も有り得る)というもの。素晴らしい!
以前からK100RSを一度乗ってみたいと思っていた私は二つ返事でOKすると(というか、こちらからお願いした)、早速駐車スペースの確保などの検討をはじめた。その日のうちに新企画「円秋のKな生活」のアウトラインを考えて掲示板で新企画の存在を書いたのだが、反応はゼロだった(苦笑)。

4月11日 Kが来たときに備え、かなりフライング気味ではあったが円秋のKな生活のトップページを試作してアップロードした。ただし検索エンジンにひっかかって誰かに存在を気付かれることがないように、3日後には全て削除してしまった。
またこの頃からBMWBIKES誌やボクサージャーナル誌やCG別冊 BMWや BeSpace!誌などをいろいろと読み返してKシリーズの情報収集をはじめた。そうして手元に来てから必要になると思われる整備予想金額を計算すると、予想金額は20万円以上。蒼ざめた(^^ゞ

4月20日 名古屋のBMW認定中古車フェアに顔を出した。興味しんしんでK100RSの中古車をじっくりチェックしていたら、行き付けのディーラーさんからK100RS4Vをかなりいい条件で提示されてかなりグラグラ。でも既にK100RS2Vの青写真が固まっていたので断った。あの時2Vの話を悟られないようにするのには内心かなり苦労したぞ(;^_^A

5月中旬 K100RSの整備資金捻出のため、予定していたR1100RSのカスタム計画を一旦全て棚上げすることにした。相変わらずK入手は極秘のままなので、対外的には「RSのことでちょっと物入りになる予定があって」と説明する。ウソは言ってないゾ(^。^)

5月26日 このHPをROMされているK乗りの大先輩な方と会い、いろいろと助言をもらった。こちらからはこの件を口外しないよう口止めをお願いした(^^;)

6月20日 K100RSの駐車スペースを確保する必要から、所有している400刀の車検再取得と知人宅への里子出しを決意し、整備を開始した。しかしその後予想以上に作業が難航し、8月1日現在まだ車検を再取得できていない(^^;)
ちなみにK100RSの受け渡しも事情があって遅れに遅れ、何度か上京計画を立てては中止することが続く。振り回された友人各位には迷惑をかけてしまった。ごめんなさい。

6月24日 K100RS用にバイクカバーを南海部品で新たに購入、税込4725円。しかし車種別適合表を見て買ったのに小さ過ぎ、400刀に使用するのがやっと。それに材質も弱そうな薄手の生地で良くない。即刻400刀と一緒に里子の熨斗にすることを決定した。ガッデム。

7月初旬 HP上に「新企画」「次の企画」といった言葉がわりと頻繁に登場するようになる。

7月22日 当初想像していたより遅くなったもののようやくK100RS受け取りの目処が経ち、上京日程を固めた。知り合いの保険屋さんと相談して、保険移動の手配や東京から陸送する間の任意保険などを依頼した。その道のプロとは仲良くなっておくに限ると思う。

7月23日 陸運局に行って必要書類一式を調達。合計47円。データラインにバグスターのタンクカバーを注文するも国内に在庫がなく、8月中旬以降という入荷を待つことに。ええい、しばらく不便だ。

7月25日 バイクカバーを近所のホームセンターで買い直す。税込3969円。前回の失敗から余裕をもってGL1800用を購入。しかし後日実際にカバーをかけてみたところ、これでちょうどぴったりのサイズだった。まったくどうなっているんだこの業界。これまで秘密を保つために一切の情報をディーラーには流さずにいたものの、とりあえず東京からの自走に最低限必要な整備と全体のチェックを頼むべく、杉並のフラットに作業を依頼した。お盆前で整備が忙しく一日だけでは充分な整備はできないとのことだったが、まあ当然でしょう。2〜3週間ほど預ける余裕があったら良かったんだけどね。

7月26日 登録作業に備え、オーナーの姓の三文判を購入し、住民票を手配する。それぞれ350円と300円。明日がRSを受け取りに上京する日なので、新幹線で寝るつもりで深夜まで準備を続けた。うーん、不健康。

7月27日 遂にその日がやってきた!
上京当日。新聞社主催の花火大会があるので仕事にならないことは分かっていたので、暇な時に登録書類の記入を行う。ところが何と書き損じてしまい、申請書類が足りなくなってしまった(>_<)
このままでは登録ができない。慌てて知り合いの自動車屋に泣き付いて、登録書類の予備をもらってきた。ありがとうTモータースm(_ _)m
さらにHPを見ている方に突然の上京を悟られないようにするため、仕事中だったがさも自宅パソコンから書き込んだかのようにして携帯から掲示板に書き込んでおく。我ながら姑息な方法だ。それにしても会社が暇でよかった(-_-メ)
それから会社を14時で閉め、早速新幹線で上京した。途中新横浜で降りて知人お勧めのプリンパンを買いに教えられた店に行くが、なんとプリンパンがメニューから消滅していた。オーマイガー、折角の途中下車はなんだったんだ。 ちなみに岐阜駅からオーナー宅最寄駅までの電車賃は10450円。オーナー宅で2年ぶりにK100RSと対面して説明を受けるが、2年前より随分とやつれた外見と増えた車体の傷と錆、オーナーの口より語られた整備履歴に驚愕する。「ここで話をひっくり返し、このままバイクを受け取らずに帰ったら一体どうなるだろう」と私はひそかに考えた(;^_^A


待ちかねたRSと久し振りのご対面。画像ではわかりにくいですが、外装の状態は程度下です(-_-)

ともかくK100RSを受け取り、東京の隠れ家に移動する。以下、移動中の簡単な感想。
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なんと言っても、低回転から呆れるほど粘るエンジンが印象的。体感的な速さは国産の600以下だろうし(常用域での加速感はF650GSにもむしろ劣る)取り回しも良くなければサスペンションも大したことはなく、まだABSを持たないブレーキも現代の水準ではなんとか許容範囲といったところ。ただ、80〜90キロくらいで巡航している時には私のR1100RSよりむしろいい位で、クルーザーとしての性能は現代の水準でも間違いなく第一線級。K100系に乗るたびに思うがミッションタッチは素晴らしく良く、全体の造りの良さとあいまってコストダウンの進んだ現代のBMWには無い確かな高品質感が味わえる。もう少し細かく書くと、操縦性は狭いハンドル幅で押さえが利きにくいことを除けば素直で慣れやすいものだ。ただし街中ではカーブを曲がる時に10キロほどあるカウルの質量がハンドルを切れ込ませる方向にのしかかってくる感じがあり、これにはさすがに旧さを感じる。またミラーは見易いが左右の視野が狭く、車線変更には結構実際に振り向いて後方確認をしなくてはならない。誰が何と言おうとBMWの悪しき伝統だと思う。
要するに、K100が誕生してから現代に至るまでの20年の進歩というのは、Kの高速域での良さを中低速でも味わえるようにするということが最大のものだったのだと自分で納得出来た。レーサーレプリカが峠のために他の要素を切り捨てているように、この旧いKはハイスピードクルーズのために他の要素をある程度切り捨てているのだ。当時としてはかなりのバランスポイントだったのだろうが、現行BMWに慣れた体だとそう感じてしまえるのは技術の進歩だと思う。
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7月28日 過去最長の陸送
仮面ライダー龍騎を見終わったらすぐに大田区にある隠れ家を出発してフラットに向かった。より近くにあるフラット大森店に行かなかったのは、大森店だと知り合いと鉢合わせする確率が上がるので機密保持上都合が悪いから(笑)整備履歴などわかる限りのデータを揃えて整備を依頼した。


朝一で到着して開店を待つ(本当は早く着き過ぎただけ)

実際に行った整備はエンジン調整にフロントブレーキのフルード交換などをちょこちょこ。しめて税込み16075円。
整備を終えて開口一番、「率直に言うけど、この車輛はかなり金かかるよ」とおっしゃるメカニックの方からざっと見た限りでの問題点と予想整備費用を教えてもらうが、改めて福沢諭吉が乱舞する光景を想像してしまった。もっと早くディーラーでフルメンテしてもらっていればと思うが、自分の車輛じゃないから仕方がない。せめて今後は私の流儀でやろう。もっともR1100RSの整備みたいなお金のかけ方はしないけどね。
気を取り直して、要整備のポイントについていろいろと相談した。また交換作業が自分でも何とかなりそうな一部のパーツを注文して送ってもらうことにする(近くのディーラーには8月1日まで情報を伏せてあるので、それ以降の注文だとディーラーの部品発注日の都合上入荷と作業が遅れるのだ)。
隠れ家に協力してもらっている友人からK用の中古パニアケースを長期貸与で借り出し、右側のみ装着して(左はマフラーのカバーが外れているのでパニアを付けると熱で溶ける可能性があると指摘された)用賀から東名高速に乗って岐阜に戻った。


右側のみパニアを装着。パニアの使い勝手は現行のモデルの圧勝かな。ただし荷物の積みやすさと幅の狭さは旧型が勝ってると思います。

足柄SAで給油した時の燃費は満タン法で13.9km/l。いまいちだ。これから良くなることを期待しよう。以下、東名〜名神を疾走しての簡単な感想。
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正規ディーラーで整備されたエンジンは、以前とは比べ物にならないほど良くなった。吹け上がりが軽くなり、振動も減って実にいい感じだ。これが20年前の設計というのは確かに驚嘆に値する。先日の秘密集会でもBMWBIKESの永山編集長が「Kのエンジンは文句無しの名エンジンですよ」と話しておられたが、全面的に賛成だ。実際には多少の振動があるのだが、5000回転を超えた辺りで急に振動が消えて、ほぼ無振動状態になる。今となってはパワーに見るべきものはないが、それでも充分以上なトルクでそこからスルスルと速度が伸びていく様は、Rとは全く違う質のものだ。
高速域での安定感はかなりのもので、安定感も体感的な速度感の無さもテレレバーBMWにほとんど匹敵する。カウリングの防風性能は素晴らしく、R1100RSよりも優れている。上半身に限れば初期型のK1200RSよりも上で、現行K1200RSにも見劣りはしない。140キロを超えたらK100LTよりも上だろう。ちなみにR1100RTには負ける。なお高速コーナリングでの安定感もかなり高いのだが、路面が荒れていた時の安定感はさすがにテレレバーBMWに大差をつけられる。低速域は空気圧を適性にしてもフロントが路面の変化にかなり神経質に反応する傾向があり、これは欠点として挙げておきたい。(注・その後の整備の結果、この過敏な反応はステムナットの締め付け不足とフロントタイヤの磨耗が進んでいたことによるものだと判明した)
高速クルーズを続けると多少ハンドルとステップに細かい振動が伝わるが、そう問題にするほどではない。160キロを超えてのクルージングは実はR1100RSよりも遥かに良く、疲労も明白に少なかった。フラットではヘッドガスケットの劣化によるオイル洩れを指摘されてはいたが、洩れ具合を見て「何とかなるだろう」と思ったチャレンジャーな私は東名某所で5速フラットアウトを敢行。超フラットトルクな特性と優れた空力性能のお陰か特に前傾を強める必要も感じないままにスピードメーターはゆっくりと上昇を続け、メーター読みで220には難なく到達した。この状態でも車体はビシッと安定していて、全く破綻の気配も見せない。SZ−RamUなどというわりと風切り音のやかましいヘルメットを被っていたにもかかわらずそううるさいとは感じず、快適なままに200キロオーバーが可能だった。この性能を20年近く前に実現していた事実にはただただ脱帽。
ちなみに横風への抵抗力も非常に高く、これまたR1100RSを上回っていた。ううむ。
総合性能で考えたらR1100RSに敵うわけはないのだが、雨が降ってない日に高速道路を走っている限りの性能は現代でも超一級と評さざるを得ない。20年前に空冷フラットツインに代わる新たなスポーツツアラーを作ろうとBMWの技術陣が社運を賭けて全力で開発したという事実、
その開発者の気合いの入り具合が乗っていても伝わってくるようなバイクだ。
ちなみにシートは硬いが、決して不快ではない。走行70000キロを超えてノーメンテのショックも相当へたっているはずだが、実際に乗るとややオーバーダンピング気味の動きをすることからしても、相当な手間のかかった設計であることは容易に想像できる。ともあれ、評価は大いに好転したゾ。
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7月29日 ナンバー変わると実感湧くよね
陸運局で使用者の変更登録を行い、岐阜ナンバーに変更した。ナンバー代は520円。手続きははっきり言って面倒だけど、こういうことは極力自分でやるべきだと思う。実際私が岐阜トヨタ勤めていた頃に比べたらこういう作業も随分とやりやすくなった。


岐阜の陸運局です。自分で手続きをすると随分と勉強になること多し。

その後で相当に痛んでいるシートをどうするべきか、以前R1100RSのシートで世話になったシートJOYに電話をかけて相談した。廉価だが性能もそれなりの中古品を探すか、少し高くついてもある程度手を入れたシートにするかは悩むところだ。何しろあまりシートに予算を回すと整備の費用が無くなってしまう(*_*)
また保険屋に登録事項変更の連絡をして、保険の車輛入れ換えも行ってもらった。実はナンバープレート取り付けは明日に持ち越したのだが、ともかくこれで気がね無く走れるというものだ。それはそうと、予想していた通り家族からガレージが狭いから多過ぎるバイクをなんとかしろ、刀を早く里子に出せと悲鳴が出た。刀の車検再取得も急がねば。分かっていたことだけれども。


まあ、こんなんだったら文句の一つも出ますわな(;^_^A ちなみにF650GSはディーラーの代車です。

7月30日 割れているカウルの補修に備えて、補修材料の買出しに行く。普通に考えたらプラリペアを買っておしまいだが、FRPカウルなのだし割れ目も大きいからできればFRPで裏打ち補修もしておきたいところだ。さらに、擦り傷を埋めるためのパテも要る。南海部品でプラリペアを調達した後、自宅近くのホームセンターでエポキシパテとFRPの補修キット、それに要領良くカウルを削るための電動工具の先端砥石も購入する。しめて税込み4466円也。
カウル補修の目処がついたところでディーラーに電話をして、整備の予約をする。しかし機密保持の徹底のため、「RSにいろいろとやってもらわないといけないんだけど、詳しい作業内容はまだ内緒」と意味不明な仕事の依頼をする私。せっかくここまで来たのだからあと少しだけ黙っていよう。来月までの辛抱だ。
また、更に知り合いの鍵屋でパニアのスペアキーも作ってもらった。こちらは税込み735円。メインキーの在庫はディーラーに無かったので今回は断念したけどそのうち何とかしよう。しかし、その鍵屋で知人の訃報を聞き、急遽通夜に行くことに。作業する時間がなくなってしまったが今日は仕方がない。

7月31日 スペアキーをフラットからの荷物に追加してもらうことにした。近くのディーラーで買おうかと思っていたけど、在庫確認と足を伸ばす手間を考えたらこれが一番確実だ。仕事が終ってからガソリンスタンドで2度目の給油。計算したら燃費は21.1km/lだった。ブラボー。
そのあと自宅で洗車をした。と言っても時間の都合もあり、カウルを磨いただけ。本格的にやっていたら半日仕事になってしまう。改めてじっくり見るとカウルの破損はかなり広範囲に亘っていて、とても修理のしがいがありそうだ(笑)夏休みの工作の題材には絶好だな。
カウルの修理にはつき物の塗装だけれど、当時の純正色はとっくに廃番になっていて入手不可。つまり、完璧な色合わせは無理ということだ。ディーラーの認定中古車などではまだ手に入る初期型R1100RSやK1200RS限定車のパール(色味は多少異なる)で補修をすることが多いようだが、やはり多少の違和感はある。で、プロに任せたら相応の仕上がりは保証されるがパールカラーの塗装はかなり高くつく。というわけで行きつけの自動車屋を通してパールの塗料だけ調色を行ってもらうことに決定。明日サイドカウルを持ち込んでみよう。

8月1日 三面六臂
K100RS入手(正確には違うけど)をHP上で公表したので、中古のシートを探すべく何軒かのディーラーさんに電話で問い合わせをした。しかし、どこにも無かった(-_-;) ヤフオクにはサイドカバーとセットで一件出てるけど、サイドカバーは要らない私はあの内容であの値段だったら多少高くてもシートJOYに頼む。新品じゃないんだから、中身は経年変化で劣化しているに決まっているからだ。中古パーツのオンライン販売サイトやディーラーのHPの中古パーツ販売コーナーを見ても皆無なので、いよいよシートJOYに依頼が現実味を帯びてきたな。となると問題は価格と納期の両方だな。確かにいい仕事をするけど相応に高いし納期もかかるから(^^;)
余談ながら電話したディーラーさんはどこもこのHPの更新分を未チェックだったので、先にHPを見て驚かせておいてから電話する・・・ということはできなかった、ちぇっ(笑)
更に改めてK100RSの整備を依頼した。冷却ファンが壊れて回らないので、夏の渋滞でオーバーヒートする前に直してしまわなくては。もっともお盆休みを挟むし今の時期はどこのディーラーさんもお盆前の整備で大忙しだから、修理が完了する頃には既に秋になっている可能性もなくはない(;^_^A
フラットからパーツが届いたという連絡も入ったが、どうやらマフラーのカバーを止めている特殊ビスが一個だけ日本に在庫がなかったらしい。とりあえず固定に支障は無さそうなのである分だけで送ってもらうことにしたが、となると後日部品が届いたら今度はビス一個を送料払って送ってもらうことになるのか?単に部品を注文するにもいろいろ頭を使う余地がありそうだ。
あと今日は自動車屋を通じてパールホワイト(色番号は#621)の調色を頼んだんだけど、塗装屋が言うにはどうやらこの色合いはウレタンでないと出せないらしい。つまり、ベースに白、次いでパール、その上にクリアーという、ウレタンの三層塗装が必要だということになる。しかも少量の使用が面倒なウレタンだ。そんなもんでカウルの小傷を直すのかと思うと頭が痛くなったが、こうなったらやってやるぜ!

8月2日 調色を頼んだパールホワイトが出来あがってきたので受け取りに行ってきた。自動車のドア一枚分ほどの塗料を頼んで、税込み8400円。塗装屋に言わせると「一万円でも合わないよ!」という代物らしく、何も言わずとも値切り交渉までしてくれた自動車屋さんには改めて感謝。しかし塗装工程が面倒なのはさすがパールカラーで、まず下地が隠れる位に硬化剤を2割混ぜた白を吹き、生乾きになったところで硬化剤を2割混ぜたパールを薄く二回から三回にわたって吹きつけ(四回では厚くなり過ぎるらしい)それが完全に乾いたら硬化剤を5割混ぜたクリアーを二回ほど吹き付ける・・・というものだった(^_^;) 
あまりの手間と重ね塗りの回数のためタッチアップなどは到底不可能で、補修塗装も基本はパーツ一個単位。いやあ、これなら業者にパールの塗装頼むと高くつくのは当然ですわ。
ついでに南海部品にも寄って、よくプラリペアと並べて売られている型取くんを購入。アッパーカウルの補修方法をいろいろ検討していくうちに、どうしても必要だと思ったのだ。ついでにマフラーカバーのビビリ音防止に購入したガスケットシート税別500円と合わせて、こちらは合計1365円を支払った。


これが8400円の中身。サイドカバーは色見本用です。

自宅に戻るとフラットから先日頼んだパーツの一式が届いていた。税、代引き送料込みで27683円也。最大の大物だったアッパーカウルのステーは9630円と思ったより安かった。マフラーの遮熱用カバーも届いてパニアが熱で溶ける心配も無くなったことだし、これで心置きなく左右のパニアが使えるぜv(^o^)

8月3日 今日はKに乗り出してから一週間記念だ。何も出ないけど(-_-;)
今日も私の住む岐阜市では長良川で花火大会をやっているので、仕事は14時半に切り上げた。どうせお盆直前で客は来ないし、15時を過ぎると花火を見に来る車で市内の道路は大渋滞になってしまうからだ。かくして、空いた時間を使って作業開始。
まずは走行距離が75000キロを超えてさすがに限界近くまで摩滅していた左右ステップのゴムを交換。別にこのままでも使えるけど、左右合わせて税込み1596円で少しでも気分良く乗れるならそれに越したことはない。気分良く走るための趣味の乗り物だからね。


ここまで使えば、もう充分でしょう。右はゴムを外したところ。なかなかお金のかかってそうなダイキャストです。

さらに、マフラーカバーを取りつけた。しかしこのカバー構造的にびびり音が出やすいらしく、事実以前知人が所有していたK100もここから酷いビビリ音が出ていて興醒めだったことがある。対策としてガスケットシートを切り抜いてネジ部分に挟めばいいと教えられていたので早速実行。しかし、ディーラーで私の見ている前で車体番号から確かに部品検索して発注したはずなのに、マフラーカバーの型が違っていてネジの数が合わない。というかこの車輛には車体番号から検索すると出てくる本来のサイレンサーよりも一つ前の型のサイレンサーが付いているらしく、サイレンサーに溶接されているナット固定用のホルダーが最初から一個少ないのだ。マフラーが二本目だったのか?並行輸入車故の怪現象か?真相は不明だがせっかくだからと余計なネジ穴にもしっかり余ったビスとナットを締め付け、見た目は違和感がないようにした。


カバーとステップ装着前と後。サイレンサー側面中央のナットが一個遊んでます。それにしてもサイレンサーまで見事に焼けますねえこのバイク(@_@)

その次はエンジンガードのラバーマウントが片方折れていたので交換。R1100RSを購入以来現在まで66000キロ無転倒の実績を持つ私だけども、やっぱり万が一を考えるとガードはあるに越したことはない。ABSもテレレバーもないから余計にだな(^_^;)
しかし、鉄板とゴムを接着してゴムの先にネジを取りつけるとは、大胆な設計もあったものだ。オーバートルクがかかったら一発で壊れるぞ(^_^メ)


わかりにくいけど、外れている部分は上のネジ以外全部ゴムです。だから折れるというより接着が外れると言った方が正しいかも。右は交換後ね。

その後はひたすら洗車。プラスチックの無塗装部分がかなり色褪せていたので、倉庫で眠っていたアーマオールが大活躍した。できればフレームの錆もタッチアップで修正したかったけど、花火を見に行くタイムリミットになってしまったのでここで作業終了。続きはまた明日だな。

8月4日 餅は餅屋、バイクのことなら・・・
今日はR1100RSに乗る友人と一緒に、浜松のシートJOYに行った。これまでの写真では判りにくいけど、あのシートの状態は個人的な許容限度を遥かに突き抜けていたのだ。上郷SAで待ち合わせると、いきなりバイクを交換して浜松西ICまで走り出す。Kの友人評も、高速道路上に関する限りは極めて好評だった、うんうん。
で、まずDATZ浜松に立ち寄る。K用ブランクキーが欲しかったのだがあいにく在庫が無く、在庫のあったDATZ名古屋にも後で行くことになった。更にマイレッジキャンペーンのスタンプを押してもらい、在庫にあった中古のK100RSをじっくりと観察して自分のRSの要改善ポイントをいろいろとチェックする。機械的な部分で一番気になったのはやはりアクセルの重さだ。ディーラーの中古車とあれだけ重さが違っては、これはやはりスロットルケーブルを交換するしかあるまい。
DATZで時間をつぶしてから、シートJOYに出発。一度でも行ったことがある人はわかるだろうがここは住宅街の中の非常にわかりにくい場所にあり、ほぼ2年ぶりの訪問となる私もその近くでかなり道に迷ってしまった。友人には申し訳ないことをしてしまった(-_-メ)
それからシートJOY代表の秋田氏と相談。K100RSのシートを一目見るなり「うわあひっどいシート!何これ!まあ大谷君らしいと言えばらしいけど」と言い放った秋田氏は持参したR1100RS用のシートを見せると「おお、綺麗だね。4万キロ以上走ってこれだけ黄色がきれいなシートは初めて見たよ。さすがは大谷君だね」と言ってくれました(^^ゞ まあ、細かくは突っ込むまい(笑)


シートJOYのアトリエの前で。赤い風呂敷包みの中は私のR1100RSの黄色いシート。

今回は友人のRSもシートをモディファイする計画だったので二人分の話は随分と長引いたけど、ともかく私は表皮張替えと前のみ表面硬度アップを交渉の結果税、送料別で35000円でやってもらうことになった。まずは満額回答といったところだろうv(^o^)
JOYさんありがとうございますm(_ _)m

帰り道の午後の東名は予想通り混んでいて、100キロ弱くらいで車の流れに乗っての巡航となった。で、そうするとだんだん水温計の針が上昇してくる。もちろんオーバーヒートを心配するほどの温度ではなくまったく正常の範囲内なのだが、どうもこのバイクはある程度の速度を出さないと水温がやや高めになる傾向があるようだ。で、たまに前が空いた時を見計らって瞬間的に120〜140まで速度を上げると、てきめんに水温が下がるのがわかる。5速120キロに相当する5000回転を超えてから急に無振動になって快適性が格段に上昇するエンジンの特性といい、とことんハイスピードツアラーなバイクだなコイツ。

それからブランクキーを買いにDATZ名古屋へ。ここは最近私の所属しているクラブ員の寄り合い場と化していて日曜に行けば大抵メンバーが一人か二人はいるのだけど、今回は入り口にメンバーのバイクが一台もなかったからてっきり誰もいないかと思っていた。しかし、メカニックの方に「あれ、今日はうちのクラブの連中は誰もいないんだ」と聞いてみると「円秋さん、中に居ますよ。何甘いこと言ってらっしゃるんですか」と言われてしまった(;^_^A 実際店内に入ると、店内に居た客6人のうち5人がうちのクラブ員だった(^^;)
確かに甘かったようだ。
ちなみにKの折り畳み式ブランクキーの価格は税込み609円だった。安いなあ。

その後、すっかり抜けている純正リヤサスをオーバーホールできるかどうかが知りたかったので、スクーデリアオクムラに立ち寄った。先日はややオーバーダンピング気味などと書いてしまったが、どうも強めにかけてあったプリロードとへたったシートのお陰で中低速でゴツゴツ来ていたのを勘違いしていただけのようだ。うーむ。まあ、それでもそれなりに減衰はしているんだけど。
で、聞いてみたところシール等の交換部品が揃うかどうかはバラしてみないとわからない部分があるので断定はできないものの、構造的には分解可能だからオーバーホールもできると思うとの回答だった。それにしてもシートJOYの帰りにスクーデリアオクムラに寄るとは、我ながらよくよくショップの豪華リレーではあるな。ちなみに燃費を計ると19.4km/lだった。いいねえ。

自宅に帰ってからはシートJOYに送るためシートを外し、これまた友人から借り出したK100LTのシートを代わりに取り付けた。三年前にR1100RSのシートをモディファイした時には完成するまで一月半バイクに乗れなかったことを考えると、代品があるって本当に便利だ。ありがとう友よm(_ _)m
しかしこうして見るとコンフォートシートはまるでコルビンのシートのようで、これはこれで雰囲気が出ていて気に入った。こちらのシートもかなりへたってはいるのだが、元々のクッションの厚みが違い過ぎるだけに座り心地もRSのシートとは比較にならない。と言うか、35000円でシートJOYで改修しても多分ここまでの座り心地は出ないだろう(^_^;) まあ、LTのシートの方向性は私がRSに望むものとは違うと言い張っておくか^_^;
それから後日予定している部分塗装に備えて、グラブバーとリアキャリアを外して今日の作業はおしまい。結局一日Kにかかりっきりだったな。


こんな感じです。何か雰囲気が違いますが、へたっているとは言えコンフォートシートの座り心地はさすがに特筆もの。

8月5日 昨日購入したブランクキーを知り合いの鍵屋に持ち込んでスペアキーを作ってもらう。キーカット料はお友達価格で税込み450円だった。家に転がっていた適当なBMWのキーホルダーにパニアのスペアキーと一緒にくっつけて、これでようやく常用するキーホルダーが完成。
明日はお盆休みの間に一通りの整備を行ってもらうべく、Kをディーラーに持ち込んでしばらく預かってもらうとしよう。サスのオーバーホールはいつ頼もうか・・・

8月6日 仕事を切り上げてからKを駆って高速道路を疾駆する私。行き先はディーラーの整備工場(笑)
という訳で、ひととおりの整備を行ってもらうために預けてきました。事前に必要と思われる整備ポイントや過去の整備履歴、整備とは別に発注するパーツ、自分でやるから何もしないでいいぞポイントなどをほとんど全部ワープロ(私はまだ使っている)で打ち出しておいたので、メカニックの方とはそれを見ながら相談。一つ間違うとただの高飛車勘違い野郎ですが、うまくいけば話も早いし意思疎通もスムーズです。ちなみにディーラーの代車は全て出払っていたので、私は自宅まで電車で帰ってきました。岐阜駅までの電車賃1250円也。
余談ですがLT用のコンフォートシートは足つきの悪さ以外はかなりの出来ばえでした。乗り心地がいいって素晴らしい。
しかし実の所ディーラーメンテを終えてその頃には完成している予定のシートJOYのシートを取り付けてそれでお終いではなく、その後すぐにオクムラにサスのOHを頼む計画が待っています。で、10日ほどKが動かない間にサスの取り付け部を中心にフレームの錆を対策して、タンクやカウルの補修塗装をして、スイッチ類のメンテをして、それでようやく私の思う通りの状態になるかなといったところ。先はまだしばらくかかりそうです。

8月7日 Kの整備内容や発注するパーツについてディーラーと電話で少し打ち合わせをする。その時にわかったことだけど、どうもマフラー交換歴があった可能性が浮上。テールカウルにすっかり痛んだステッカーが貼ってあったのだが、それを見たディーラーメカが「これは確か一時期Kのマフラーを作ってたメーカーのですよ。他にはRZとか2ストのチャンバーを主に作ってたけど、今はもう無くなってしまったと思います」と教えてくれたのだ。情報提供サンクス(^O^)
で、現実には生産時期から考えて本来ついているべきマフラーより一つ前の型のマフラーが付いている訳だから、一度そこのマフラーに交換したもののやっぱり元に戻してしまい、その時何らかの理由で最初とは違うマフラーが付いた・・・と考えるのがありそうなところかな。
あと、仕事の帰りにDIYの店に寄ってカウルの塗装に備え、プライマーやら耐水ペーパーなどをいろいろと購入。ついでにエンジ色のメタリックのタッチペイント(トヨタ用)も購入した。再塗装すると一部手書きのラインが消えてしまうので、その対策が必要なのだ。自動車用部品のところにはピンストライプに使う金色のラインテープも安く売られていて「エンジのラインよりゴールドのラインの方がゴールド系パールホワイトの車体色には合うんじゃないか?」などとも考えたけど、今回はR1100RSのカスタムとは方向性を変えてオリジナリティをある程度尊重する方向でいくことにしているため、却下した。でもMラインを注文していなかったらそっちにしていたかもしれない(^^;) ちなみに、費用は全部の合計で5681円だった。

8月9日 調色してもらったウレタン塗料の濃度が気になり、頼んだ自動車屋に電話する。プロが使うガンとは違うので、多少薄めに吹かないといけない可能性があるのだ。それに用具の手入れのこともあったので調べてもらうと、関西ペイントの2K塗料用シンナーを使えという話。2K塗料は二液硬化型ウレタン塗料でも熱を加えてやらないと本来の強度が出ないタイプの筈なんだが・・・こりゃあ塗膜の強度は硬化剤をいっぱい混ぜるクリアーの上塗り命だな(^^;)
で、関西ペイントの代理店に電話して聞いてみると業務用塗料なので一斗缶の単位でしか販売していなかった(*_*)ので、またしても件の自動車屋に電話し、調色してもらった塗装屋に頼み込んでシンナーをわけてもらった。当分あそこの社長には頭が上がらないなあ。

8月15日 6日の時点で外して送るようにディーラーに頼んでおいたKの外装パーツ一式が届く。送料着払いで1730円。30インチのテレビがすっぽり入りそうな巨大段ボールの大きさから考えると、着払いなら安いと言わなくてはなるまい。
しかし、改めて見ると外装はなかなか壮絶な状態だ。見ているだけでやる気が萎えてきそうになる(;^_^A しかし眺めているだけでは作業は進まないし、この作業が終らないとKに乗れないので気を取り直して作業を開始。だが途中で耐水ペーパーの追加購入やバンパー用パテなども必要と思えてきたので買いに走って、フレキシブルシャフトなども一緒に購入した合計が税込み6889円。かなり高くついたなあ。なおサイドカウルの補修もFRPで行うことにした。壊れている面積が大きいのでプラリペアよりこっちがいいだろう。
それにしても、この頃のBMWのクリアー塗装の品質は良くない。以前もステッカーをはがしたらクリアー塗装まで一緒にはがれてきて仰天したが、今回も見事に黄変していたり汚れを落とすべく風呂場でゴシゴシやっていたらクリアーも汚れと一緒に落ちてしまったり、まったくもってろくなものじゃない。作業を進めれば進めるほど全塗装をしたくてたまらなくなってくるのだが、今回は断念だ。R1100RSと違って限られた費用の中で楽しむと決めているからね。


届いた外装の一部。 ミラーの塗装をはがしてみると、右側は何とシルバーの上に赤を塗って、更にその上からパールを塗っていた(^^;) おいおい

8月16日 遠方より友来る
私がKのカウルの補修と塗装をすると聞いて、友人T氏が神奈川からわざわざ助っ人に来てくれた。感謝の言葉もないm(_ _)m
早速補修作業にとりかかるべく修理方法の青写真を考えたのだが、用意した道具や補修剤だけではいろいろと不足があることが判明。早速朝7時から開いているホームセンターに行っていろいろと買出しをする。なんとディスクグラインダーまで購入してしまったのだが、これは別会計なのでここではカウントしない(^^ゞ この場で私は電動工具用のブラシなどを購入し、税込み3544円を支払った。
それから作業に取りかかり、購入したディスクグラインダーで古い塗装をガリガリ剥がしていったのだが、前から直そうと決めていたアッパーカウルの割れは残留応力のせいか周囲のゴミを取り、はみ出したグラスファイバーを削っても元通りにはぴったり合わさらない。これを元通りに補修するためには補修完了までカウルの割れ目をぴったり合わせておく必要があるので、作業を中断して別のホームセンターにクランプを二個買いに行った。現物合わせでサイズを確認していたので、店の中までKのアッパーカウルを持ち込んで、商品のクランプをあてがってどのサイズがいいか相談していたのだ。さぞかし営業妨害になったことだろう(;^_^A クランプは二個で税込み900円だった。


グラインダーで塗装を剥がすT氏。白煙が舞って健康に悪そう(^^;) クランプはこんな感じで使いました。

更にオートバックスまで足を伸ばして、カウルの補修のため厚付けパテを購入した。税込み882円。それから白サフェイサーを探すが無かったので、バンダイの144分の1デンドロビウムが日本一安いホビーショップで模型用の白サフを二本購入して税込み1131円を支払った。それにしても、どうも費用が当初の予定を大幅にオーバーしている気がして仕方がない。もうちょっと安く仕上げられるつもりでいたのだが、ここまで来たら乗りかかった船だ。腹を据えてとことんいこう。腹を据えたついでに、ぼかしを使った部分塗装はやめて部品単体では全て塗装してしまうことにした。もともと凝り性の私のこと、ここまで来たらある程度は仕上げを追求したくなるではありませんか)^o^(
それからはFRPのカウルを削り、グラスファイバーを積層して貼り(特にひどかった部分には表に三枚、裏に一枚貼った)、パテを盛っては削りの繰り返し。結局補修作業は大の男が二人がかりで作業して、一日では片付かなかった。これが一人だったら一体どうなっていたことやら(^^;)

8月17日 作業は佳境へ
T氏は我が家に泊まりこみだ。時間がもったいないので早朝から作業をする。昨日までの進行具合からして今日の昼には塗装にかかれるかと思っていたが、そうは問屋が卸さなかった。余談だが私の本業も問屋ではある(;^_^A
最大の大物だったアッパーカウルの補修はパテの肉痩せ、ヒケとの戦いとなっており、ポリパテのくせにヒケが発生したりラッカーパテは充分に脱脂してからパテ盛りして薄く削っても途中で破損して元通りになってしまったり、ほとんどエンドレスファイト状態と化していた。時間的な都合もあり、仕上げはある程度のところで妥協せざるを得なかったのだが、それでも根性の限界にある程度迫るまで頑張ったと思う。


補修したアッパーカウル。ポリパテ、FRP、ラッカーパテ、プラリペアとの格闘の跡です(*_*)


見ての通りこちらはサイドカウル。下の切り欠き部分は破損していたのでFRPとパテで形を作りました。

さて、予定より遅れたものの昼過ぎには塗装の下地作りも終わり、さて塗装にかかるかというところで重大な事態が判明。
「エアブラシがない!」
どういうわけか、私が長年使っていたタミヤの安物エアブラシが見つからないのだ(未だに発見されていない)。ありそうな場所を何度も探し回ったが見つからず、わざわざ来てくれているT氏のことを考えるとここで作業を中止するわけにはいかない。やむなく、急遽エアブラシとコンプレッサーのセットを買いに行くというファッキンな行動を余儀なくされた私だった。税込み7371円、ああ腹の立つ。
急遽購入したエアブラシは安物ながらまあまあの性能で(ホコリが付き易いのとダマの出易いのには閉口したけど)まあそれなりに塗ることができた。しかし、なんと屋内で塗装していたため室内は猛烈なシンナーの臭いと飛散する塗料のミスト(有毒物質のイソシアネートを含む)で凄まじい状態に。こういう行動には理解ある家族の存在が欠かせまい。


屋内のかなりアバウトな環境で塗装を開始。

かくしてハイペースで塗装作業を進めていったのだが、途中で塗装面の縮みが発生してしわしわになってしまった。ラッカー系塗料ならこんなことは起こさないだろうと思うが、二人ともウレタン塗料を扱うのは初めてだったので、基本的な知識や勘どころが今一つ不足している。この日は作業を中断して、明日対策を施そうということになった。

8月18日 終りの始まり
家人が起きてくる前にコンビニ弁当で朝食を早めに済ませると、例によって早朝から作業を開始する。T氏にはほんとうにお疲れ様m(_ _)m
夜のうちにどういう方向性で作業を進めるかは大体考えておいたので、今回は仕事が速い。やっぱり人間経験が大切だ。調子が出てテンションも上がってきたので特撮ファンには大事な日曜の朝だったがスーパー戦隊と仮面ライダーには男らしく背を向けて作業を進めた。
さて、昨日の塗料のちぢみの対策だが原因は上塗りした塗料のシンナーが下の塗膜に浸透することだ。乾燥時間を充分に取れないなら上塗りしたシンナーが下の塗膜を侵食する前に強制乾燥させてしまえということで、キャンプ用のアルミ蒸着マットと電気ストーブで即席の乾燥ブースを用意した。しかも、塗装作業を行っているのと同じ部屋だしクーラーも使えない。何が悲しくてお盆の只中にクーラーの代わりに電気ストーブを二連装した部屋にこもらなくてはならないのかと思ったが、作業時間が限られている以上ある程度のことはやむを得ない。室内は高温の上に塗料のミスト(多少の毒性あり)が充満して、シンナーの臭いと合わさって不健康極まりない凄まじい状態になっていた。


画像が全体に白っぽいのは塗料の微粒子が部屋に充満しているせい(ーー;) この上シンナー臭くて暑い!

面倒なパールの重ね塗りだったが、やはり電気ストーブの威力は伊達ではなく硬化乾燥が早い早い(^O^)
この塗料だと常温乾燥の場合一度塗ってから次に塗るのは本来半日ほど間を空けるべきなのだが、それがカウルとタンクと小物四つを塗って、10分ほど休んだらすぐ次の重ね塗りに取りかかれるというほとんどプロに近いハイスピードだった。
やっぱりこういうことはできる時にガシガシ進めておくに限る・・・と言いたいところなのだが、
実はそれで失敗してしまったのも白状しよう。昨晩悩まされた塗装面のちぢみを避けるためドライ吹きという吹き方を多用して作業していたのたが、この吹き方だと塗料の粒子が立ってしまい、パールの表面が荒々しくなってしまう。気付いた時には些か遅かった(^^;)
私もT氏もパールを吹いた経験はなかったからある程度は仕方ないが、仕上げがDIYの水準にとどまってしまったのは事実だ。塗料ははっきり言って当時の純正塗料より遥かにいいものを使っていただけに残念。あと、少々パール(金色系)を吹き過ぎてパールホワイトというよりゴールドパールと言った方が相応しい色合いになってしまったが、これはこれで嫌いじゃないから良しとしよう。ただ、今回塗装しなかった部分との質感の差はある程度出てきてしまった。色合いもそうだしホコリのついた塗装面もしかり(-_-;) でも、発色はいいんだ新しい塗装面は!
改めて、今回お世話になったT氏に深く感謝。ありがとうございましたm(_ _)m
彼を駅まで送った後ホームセンターに寄って仕上げのためのラバーパットにフェルトバフ、液体コンパウンドを購入。しめて税込み1684円。
しかし、ここまでやったらもう全塗装するしかないぞと心の声が囁きかけるのを止められない(^^ゞ
塗料はまだ余っているし・・・やるべきなのか?


右が白だけ、左がそれにパールを一度吹きした状態。色調は明らかに変わります。 右は例のアレ。私のお馬鹿ぶりもとうとうここまできたか(爆)

8月19日 ラジエーターグリルのゴムの接着が取れかかっていたので、文房具屋である程度耐熱性のありそうな接着剤を買った。税込み335円。この日記はお小遣い帳じゃないんだが(笑)
自宅に戻ってからはKのカウルの水研ぎを開始。塗装のクリアーが垂れたまま固まったのを何とかしようとやってみたけど、先に周りの部分の下地が出てきてしまった(-_-メ)
やむなくタッチアップをしたけど、出来ばえは今一つ。やっぱりパールのタッチアップはやるもんじゃないです。でも以前岐阜トヨタに勤めていた時に塗装面に下地の段階でゴミが入り込んでしまったパール塗装の車輛を補修して納車したことがあるけど、その時は完璧に補修されて見分けがつかなかった。う〜ん、作業をはじめて改めてプロって凄いと思う。

8月20日 全塗装の覚悟を完了した。塗装技術や設備ではBMWの生産ラインにかなうはずがない(←当たり前)けど、ここまで作業を進めてみるとやはり高品位なウレタン塗装で全部仕上げたくなる。もとの塗装の細かい傷やクリアーの黄変も全部対応できるしね。でもそうすると塗料が足りない。最初にもうちょっと余分を作ってもらっておけばトータルの出費も安くて済んだのに、ちぇっ。
で、全塗装を決めたということで、まずはKを預けてあるディーラーに電話して残った外装パーツを送ってもらうように頼んだ。ところが電話を切ったら直後に良さげなアイデアが新たに沸いてくるということが続き、結局続けざまに五回も電話してしまった。「大谷さん、またかね〜」と呆れておられた某氏、いやいや申し訳無いm(_ _)m 折角なのでテールカウルのMラインステッカーも一緒に発注しておいた。
会社からは急いで帰りたかったんだけど、いろいろとやる事があって家に着いたら既に暗くなりかかっていた。大慌てでバフがけの準備をしたけど、作業を始めてすぐに辺りは真っ暗になってしまった(ーー;)
だんだんと日が短くなって来ている。夏の終りも近いなあ。


明かりはフラッシュの明かりです。実際は本当に真っ暗で、家の明かりが頼みの綱でした。

で、そのバフがけの結果だけどはっきり言って失敗。やっぱり、暗くて塗装面の状態が全然わからない時に素人が勘でバフがけしてもいい結果は出なかった。まあ、後から手で磨いて仕上げたからいいけど。でも一度塗装面を傷つけてしまった。ジーザス!
あとついでにタンクの子持ちラインの再現もやろうと思ったけど、今回はパスした。どうせなら車体に組んでから一気に作業した方がカウルのラインともぴったり合うしいいじゃないかと思ったけど、よく考えてみたらタンクのラインはカウルとは独立しているから関係なかったのだ。我ながら何やってんだか。

8月21日 そう言えばスクリーンのフラップが折れていたな・・・多分プラリペアで何とか直せるだろう・・・とふと思いついたので早速ディーラーに電話。昨日頼んだ外装は仕事が忙しくて発送がまだだったので一緒に同梱してもらうことにした。新品交換がもちろんベストだがこの部品は見た目の印象よりずっと高価で、新品は税込みで9000円ほどもする。直せるものなら直して使いたい。
その後、ホームセンターで後日予定しているフレームの錆の補修塗装に備えて車のシャシー用防錆塗料のスプレーとタッチペンを一本買った。実は以前子持ちライン用に購入した色がどうも気に入らなかったのだ。今回はカウルの現物と色合わせしながら買ったのでまず大丈夫だと思う。あまり急ぐとろくなことがないなあ。ちなみに合わせて税込み1480円だった。その後で模型屋にも寄って白サフを購入。今回は一缶あれば大丈夫だろうということで、税込み565円。
また、例の自動車屋に再び塗料の調色をお願いした。白は前回の残りが充分あったのでクリアとパールだけを頼んだのだが、どうやら調色した色は白だけだったらしく、今回は調色の手間は不要らしい。明日塗装屋に行ってくれるとのことで、これは明日に持ち越しだ。しかし、自宅に戻って新しいボクサージャーナル8号35頁を見るとパニアの蓋を車体と同色のパールホワイトに塗ったK100RSが載っていて、これが非常に良く見える。パニアもやっぱり塗りたいなあ、こうなったらいっそトップケースも・・・。野望は尽きない。

8月22日 例の自動車屋に塗料を受け取りに行く・・・が、戻ってきた社長の言によると実はパールもしっかり調色していたらしく、データは数字として残してはいなかったので調色にはもう一度見本がいるという。仕方がないのでこれは一日延期だ。
家に戻ると残りの外装パーツが届いていた。代引き送料1260円也。本来ならとっとと作業にかかりたいところだけど、ここのところかなり疲労が溜まっている。仕事が閑散期な現在、はっきり言ってどう考えても仕事より趣味の方が忙しいのだが、だからといって趣味の疲れを仕事に引き摺るのは間違っていると思うので今日は作業をお休みした。寝る前にパニアケース所有者の友人に電話して蓋をパールに塗っていいかどうか聞いてみたのだが、見事に断られた(^_^;) しかし今塗ってある塗装は剥がしても良いという許可はもらったので、これは何とか方法を考えてみよう。

8月23日 一日休んだからといって全然体力が回復してないところにも問題はあるのだが、自宅には自分用の栄養ドリンクを箱で常備している私である(^^;)
まずは別のホームセンターで耐水ペーパーと塗装はがし液を買った。税込み477円。塗装はがし液は金属やコンクリート用で、プラスチックの塗装面に使うとプラスチックが溶けるから絶対に使うなと明記してあるのだが、それでも買ってしまう私。まあ、今回使わなくても使い道はそのうち何か見つかるさ(^o^)
調色を頼んだ塗料の方は、今回窓口になっている社長が忙しくて完成は明日。まあ仕方がない。お仕事ご苦労さまですm(_ _)m
自宅に戻って、まずはスクリーンフラップの補修をした。まずはプラリペアで接着しただけ。細かい所はカウルに合わせて削らなくてはならないが、それにしてもプラリペアは便利だ。


白い部分がプラリペアです。接着だからまずは強度優先。

で、それが終ってからようやく真打ち・・・ということで、カウルの塗装の剥離を開始。しかし私はここで青くなった。
「そういえば、アッパーカウルのロアカバーとラジエーターカバーを前回塗装せずにそのままにしておいたのを忘れてたぁ」
急遽塗装する点数が二点増えてしまった。塗装の手間などどうということはないが、塗装の下地作りは完全な手間作業なのでこっちは大いに問題だ。しかし、改めて見てみると本当にクリアー塗装の黄変はひどい。いくら16年前の塗装とはいえ、もうちょっと何とかならなかったものかね。
で、作業を開始。まあ下地作りは少しだけ進んだかな。


クリアーが黄変してる塗装と、そうでない塗装。これまったく同じ塗装ですよ、信じます?

8月24日 塗料の調色は午前中にできるという話だったので仕事の合間に自動車屋に受け取りに行ってみたが、なんと今日は塗装屋が休みだったらしい(^_^;) 間の悪い話もあったものだ。しかしこちらも塗料が足りなくては塗装ができないので、別の塗装屋に同じ塗料で調色をしてもらった。しかしこっちは初めてで、見ると缶にはパールだけがやたらと沢山入っている。請求は後日と言う話だったが、幾らになるのか今から心配だ(-_-メ)
また、ふと「あれ、そういえば送られて来た外装パーツの中には前のフェンダーが入ってなかったよなあ?」と思い出したので早速ディーラーに電話。向こうも分かっていて、「そんなに塗装の状態が悪いわけじゃないから迷ったけど送らなかった」と教えてくれたけど、全塗装するって言ったんだからとまた送ってもらうことにした。ここまで来ると送料も馬鹿にならないなあ。
ところで一週間前にシートJOYに電話して作業の進行状況を聞いてみた所、「ウレタンの湿気とかびがひどくて完全乾燥するにはまだまだ時間がかかるから、しばらくは一週間おきに電話してくれ」という話だったので今日電話してみると、明日か明後日には完成しそうだという。どういうことか聞いてみると、どこかのシートメーカーが最近導入したウレタン乾燥用の炉の実験台にしていただいたらしい(゚o゚) JOYさんありがとうございます。
となると届いたシートはカウルと一緒に送ればいいので、コンフォートシートも暫くは使わないな・・・と考えた私は、またディーラーに電話してシートも送ってもらうことにした。これでフェンダーの送料も多少は割高感が減るというものだ。
帰りに模型屋に立ち寄って白サフェイサーを購入。税込み565円だ。
家に帰ってから外が暗くなるまでのわずかな時間に白サフェイサーを吹いてしまったのだが、後でよく見てみると何とクリアーが黄変していた部分の塗装は下地もかなり痛んでいたらしく、サフェイサーに含まれているシンナーで下地が縮んでしわしわになってしまっていた(-_-メ) まいったねこりゃ。
基本的に元の塗装はパールコートまで剥がして白のベース塗装の上から上塗りするつもりでいたのだが、こうなってしまってはそうは出来ない。仕方がないので黄変していた部分はプライマー層まで削ることにした。面倒臭がりの私にはこういう作業の追加は精神衛生上あまり良くないのだが、仕上げの出来ばえには替えられまい。根性でかなり剥離を進めた。

8月25日 誕生日でもいつもと変わらず
名古屋のレーシングワールドで探したいパーツがあったので、ベースのホワイトを吹いたら出発できるようにするべく早起きした。しかし下地処理に手間取り、結局行けなかった(-_-メ)
実際、黄変した部分の塗装の状態は本当に洒落にならなかったのだ。それを頑張って剥離を終えてペーパー類を片付け、かなり遅れたけどようやくこれで白を吹けるな・・・とエアブラシを箱から出していたらディーラーからの荷物が届いた(^^;)
二分割式の前フェンダーとシート、送料は例によって1260円也。
ブツブツ言ってもはじまらないので、もう一度塗膜剥離の用意をして前フェンダーの塗装を剥がした。割とヒビなど入っていて、わざわざ送ってもらった甲斐があったかとネガティブに納得(^^ゞ
それからベースの白を塗装した。できれば今日は二回塗りたかったけど、時間の都合で結局一回塗っただけ。これからは早起きして朝のうちに一度塗らないと間に合わないな、うん。


今回は屋外乾燥。従って重ね塗りできるまでには結構な時間がかかります。

8月26日 長期入院しているK100RSを完成させるには、当たり前だけど今手元にある外装パーツをディーラーに送らないといけない。でも塗装が仕上がらないと送る事ができないし、日照時間も短くなってきていて帰宅時刻も前後する現在、確実に一日一回塗装できる時間は早朝しかないなあ。
という訳で、今日から朝5時に起きて塗装作業を開始。前日午前1時半にしか眠れなかったのに5時に起きて塗装をやってそれからフルタイムで仕事というのはだんだん社会的適合性を疑われそうな気がしてくるけど、まあ今週だけの辛抱と思い込むことにしよう。作業はそれなりにはかどった。
昼間にはシートJOY宛に完成したシートの代金を現金書留で送金。加工賃35000円に消費税に送料に郵送料金など全部ひっくるめて38340円を支払った。うーん、財布が軽い(^_^;)
ついでにデータラインに電話してフランスから取り寄せてもらっていたバグスターのタンクカバーの入荷状況を問い合わせると、本日成田の通関を通ったらしい。こちらも払い込みは済ませてあるから、これで問題ひとつクリアだな。
仕事が終ってからはK100RSを預けているディーラーのスタッフの方と会う機会があったので、整備のプランについていろいろと相談した。やっぱり電話じゃなくて直に会って話すと言いたいことがうまく伝わっていいなあ。整備の完成時期の問題もあって、一応の修理が完了してから頼むつもりだったリアサスのOHは今のうちに外注に出してやってもらうことになった。多少は費用が余分にかかってしまうけど仕方ないでしょ。「あれがないと作業が進まないから早めに送って下さいよ」と言われたアッパーカウルも、早めに最終仕上げをして送り返すとしよう。こっちもいろいろワガママ言ってるから、あちらの作業進行には極力協力的でないとね。

8月27日 早朝作業2日目だ。昨日は気温も高かったし一晩置いたから大丈夫だろうと思っていたが実はそうでもなく、またしても塗装面にちぢみが発生してしまう。ここまで何度も起きると今更驚かなくなるが、それでも補修のためにある程度の時間を割かないといけない。補修したら補修したでその塗料が乾燥硬化するのを待たないといけないし、早起きしたといっても早寝ができてないので実態は単純に睡眠時間を削っているだけ。事実家に戻ってきたら疲労困憊で寝てしまった。
さすがにこれでは体力がもたない。天気予報を見ると明日の天気は今一つのようだし、塗装の硬化を待つのも兼ねて明日の早朝作業はお休みだ。

8月28日 早朝作業はお休み。ゆっくり眠れるって素晴らしい。
仕事が終って帰宅するとバグスターのカバーと友人から借り出したトップケースが届いていた。家の中が段ボール箱ばかりになってきているが、もうちょっとの辛抱だ。
借り出したリュ―ターを使っていろんなところを削った。塗装面のたれをちょっと削ってみるが、これは見事に失敗(ーー;)
次に先日プラリペアで補修したフラップを削り、これはかなりうまくいった。次いでバックミラーに内蔵のウインカーの反射板の錆を削った後、
プライマーを塗ってから模型用のMr.カラーのスーパーシルバー(エアブラシ用)を筆塗りで塗装。塗膜の耐久性はわからないが、さすがは1500円で模型用マジョーラを販売しているグンゼ産業。純正品に塗られている反射の塗料より遥かに良く反射する。気分よく錆びてないもう片方にも塗ってしまった(^_^;) こっちははがれてもどうってことないもんね。
それからラジエーターグリルのゴムが外れかかっていたので先日購入した接着剤で接着し、マスキングテープでタンクのラインをマスキング。どうせなら勢いでラインも描いてしまいたいところだけれど、体力が尽きて来たので今日はここまでだ。


タンクにマスキングをした様子。ほとんど勘と写真が頼りの作業です。

8月29日 今日からまた早朝作業を再開した。とうとうパールの塗装だ。ここからが塗装も正念場だけど、「面倒くさい〜、ソリッドの白で充分〜」と思っていても、一度パールを吹くと「うんうん、やっぱりパールはいい」と思えてしまうから人間は現金なものだ。とはいえ、塗装の乗りがいまいち良くない。明日までに何とかしよう。 
更に、訳あって子持ちライン用のタッチペンをもう一本購入した。税込みで609円だ。
またディーラーに電話して作業の進行状況を聞いてみると、エンジンを開けたら中のゴムの部品などが経年変化で予想以上に痛んでいたらしい。修理代が上がるのもやむ無しだなあ(ーー;)
あとオクムラに電話していろいろと話をしたところ、ショックユニットのロッドが錆びていたらしく研磨&再メッキが必要だという。またやはりシール類は今現在普通に使われているものと寸法が違うためさすがのオクムラにも在庫はなく、探してみないといけないという話だった。消耗品を探すのはいいとして、問題はロッドの錆の方だ。当然納期と価格が上がってしまい、費用が約37000円ほどと、あと一息で中古のオーリンズに手が届く金額についてしまうという(-_-;) しかし、私もいろいろ調べてはいるが2VK100用の中古のオーリンズはまるで中古が見当たらない。勿論作業は頼んだのだが、ディーラーの修理代の話と合わせて些か憂鬱な気分になってしまった。
帰宅してサイドカウルの水研ぎをしていたところ、カウルの寸法が左右で違うのに気がついた。何やってたんだろうねえ16年前のドイツ。


右と左で明らかに違います。

8月30日 早朝作業も佳境に入ってきた・・・と言いたいところだけど、エアブラシの調子が悪くて上手く吹けない(もともと上手くもないけど)。結局時間ばかりかかって大してはかどらなかった。 それからマスキングだけしておいたタンクにタッチペンでラインを描いたけど、これもいまいちの出来だった。マスキングテープの押さえが甘く、何箇所かはみ出てしまったのだ。仕方ない、後で修正するとしよう。 更にこの時ウレタン用のシンナーの栓を締め忘れたらしく、それが私が留守の間にこぼれてボトル一本あったシンナーが残りわずかになってしまった。ぬう。
更に帰宅すると、シートJOYからシートが届いていた。裏を見るとウレタンの痛みで気分萎えなのは残念だが、ベースから徹底改修したR1100RSの前後シートに比べると約20.6%のコストしかかけてないだけにこれは仕方がない。しかし表は流石の仕上りで、「おおっさすがはJOY!」と唸らせるに充分なものだった。あれが35000円なら少なくともお金を出した価値は充分にあったな(^O^)
あとディーラーにアッパーカウルと細かいパーツをいろいろと送った。送料540円。会社のルートを使って送れる(勿論会社に送料は払っている)からこちらからだと安いのだ。早朝作業はともかく本体の作業はいよいよ佳境に入ってきたなあ。


まあ、元がこんなんでしたからねえ・・・(ーー;) それにしても新しいシート、かなりかっちょいいです。

8月31日 早朝作業もあと僅か。迷いに迷った挙句、今日の塗装はクリアーではなくパールをもう一度吹くことにした。前に塗った所との微妙な色合いの違いがどうしても気になっていて、塗らないと自分で納得できなかったのだ。
完成が一日遅れてしまうがやむを得まい。作業を待たせているディーラーには悪いが、いざとなった時に納期を破れるのが自分でする作業のいいところだ(!?) とはいえ、もちろんこんなことばかりしていると私の信用にかかわる。早く完成させるべくいろいろ方法を考えよう。
・・・と思っていたらまるで心中を見透かしたかのようなタイミングでディーラーから電話があり、もう作業はほとんど終っているので残りの外装パーツもなるべく早く送って欲しいとのこと。いや、プレッシャーかかるなあ。ちなみに塗装の出来だが、ディーラーメカの評は「まあプロが塗ったわけじゃないですし、あんなもんじゃないですか」ここまでは良かったがその後で「離れて見れば細かいことはわかりませんしね。そんなに気にされなくても」・・・って、それ全然フォローになってないぞ(^^;)
帰宅してからはガソリンタンクのラインを筆とシンナーで修正。ウレタンクリアの上にアクリル塗料を乗せているだけだから、その気になればシンナーで簡単に拭き取りができるのだ。もうちょっと補修したいところもあるが、これは後日車輛が完成してから実行するとしよう。
で、そのガソリンタンクとバグスターのタンクカバーに昨日届いたシート、それに色合わせの役目を終えたサイドカウル一枚をまたディーラーに送った。今度は荷物が二箱で、送料1080円。余談だけど割れ物とか上に物を載せないでといったシールは私が頼んでかなりベタベタと貼りまくってもらったので、段ボールの箱はまるでクリスマスのラッピングのようになってしまった。昨日もそうだったけど、一枚写真を撮っておけば良かったなあ。


これがラインを描いたタンク。実はバグスターのカバーで全部隠れてしまうので、単なる自己満足です(^^;)

9月1日 今日は日曜なので早朝作業はお休み。出勤がなければそれまでに塗装しなくてもいいのだ。 
天気がいいのを頼りに一気にクリアを二度吹いて塗装を片付けてしまった。まだ水研ぎと磨きが残ってるけど、これは月曜の作業だ。
ディーラーから昨日送ったタンクやシートが届いたと連絡があったので、例によって進行状況を聞いていろいろと打ち合わせをする。ついでに聞いてみたところ、テールカウルについているメッキのRSエンブレムは新品を買っても550円らしい。前のエンブレムは残しておいたけど、そんなに安いんだったら両面テープを切り貼りしたりといった面倒な手間をかけるよりは新品を買った方がいいというわけで注文する。
更にサスのロッドに再メッキが必要になったと話をして費用を話したところ、「あれ、その値段だったら新品が買えませんか?」と言われたので調べてもらったところ、確かに新品の純正サスは35000円しなかった(゚o゚)
ニボマットサスやスポーツサスは高価なのだが、ただのサスは実はかなりのお値打ち価格だったのだ(-_-;)
慌ててオクムラに電話を入れて作業の中止(まだ実際の作業にはかかっていなかった)を申し入れ、菓子箱を片手にサスの引き取りに行って来た。それにしても今回オクムラさんには申し訳ないことをしたなあ。R1100RSのサスのメンテもまたそのうち頼むとしよう。ちなみに消費税を含めた菓子箱の代金は整数を全部足すと15になる金額だったのだが、詳しくは非公開だ(笑)

9月2日 まずは一段落
早朝作業も今日でおしまいだ。思えば長かったなあ(しみじみ)。今日は昨日までに塗装を終えたカウルを水研ぎして液体コンパウンドで磨いた(早朝のためバフは使わなかった)のだが、どうも仕上りにイマイチ納得ができない。アッパーカウルやタンクの仕上げを時間の関係で妥協しまくっておいて何を今更という気もするが、仕事をしていても気になってきたので帰宅後急遽水研ぎからやり直すことにした。
要するに朝は2000番しか使わなかった耐水ペーパーを1000番から使うというだけなのだが、手間と時間をかけた価値は(ちょっとだけ)あったと思う。しかし、これに時間を費やしたお陰でテールカウルにタンクと同じ要領でストライプを描く時間がなくなってしまった。描いておけばディーラーでMラインのステッカーをきれいに貼ってもらえたんだが…。まあ仕方あるまい。
あとは塗装のため分解してあったラジエーターグリルを組み立ててゴムにアーマオールを塗り、完成した外装を全部まとめてディーラーに送って作業はおしまい。例によって送料540円を支払った。
さあ、これでRSが完成するまでは作業もない。ぼちぼち部屋の片付けにかかろうかな。

9月5日 ディーラーから電話があり、電源ソケットの設置場所をどこにするか聞かれる。この車輛にはアクセサリーソケットがついていなかったのでウィダー社のソケット(規格はBMW純正品と同じ)を取り付けることになっていたのだけど、設置場所をどこにするかはっきりとは決めていなかったのだ。純正品のソケットはシートの下、バッテリーの近くに付くので純正の取付け用パーツを発注すれば話は早いのだが、アッパーカウル内ソケットの便利さを知っている身としてはあの位置は不便でよろしくない。いろいろと相談した結果、ダッシュパネルの燃料計の下に穴を開けて取りつけることになった。完成も間近らしい。楽しみだ。

9月6日 タダより高いモノはない
例によってディーラーに電話をかけ、作業の進行状況などを聞いてみた。ありがたいことにほぼ完成しており、試乗も済ませたという。で、指摘されたのが以前にも書いたフロントが路面の不整に敏感に反応しすぎる点。ディーラーメカもやはり気になったらしい。預けた時には原因が判然としなかったから、Kについては素人の私があまり口を出すのもどうかと思って(よく知っていたら黙ってない)任せておいたんだけど、最初からしっかり伝えておけばよかったなあ。失敗。これは引渡しまでに調整を試みてもらうことになった。
さて、遂に金銭の話をしなければならない時がきた。分解すればするほど悪いところが出て来ていたからうすうす覚悟はしていたのだが、やはり当初の予想を大幅にオーバー。明細はまだ見ていないが電話で聞いたディーラーからの請求金額は現時点で253085円。マジで目眩がしそうになった(@_@)
まあ実質的には整備というよりレストアに近いものがあったし、ディーラーメカが「明細書を見ていただいたら充分納得していただけると思います」と言われるのも、これまでに聞いていた作業内容からしたら多分正当だと思う。私もある程度の枠を設けていたとはいえ基本的に「悪いところは直してね〜♪」でやってたからね。
しかし、カウルの修理や全塗装、細かい部品の交換など、自分でできる整備はある程度自分でやって費用を節約してもなおこの金額。
え〜皆様、古いBMWを購入される際には必ずディーラーできちんとした整備を定期的に行っていた素性のしっかりした車両を選びましょう(^^;)
BMWは壊れたり重整備をすると一発がでかいです。五年以上に及ぶR1100RSとの付き合いで充分わかっていたことですけど、今更ながらに再認識させられました。ぎゃ〜!

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