(20000km〜40000km)

22700km走行時点 スーパーストリートROM装着

これがマップの切り替えスイッチ。どうやっているのか線は一本です。

とうとうロムチューンにまで手を出してしまいました。
海外にはワンダーリッヒのROMなんてのもありますが、
私はフラットがエムスタッフ タムラと共同開発したスーパーストリートROMをチョイス。
ノーマルマフラー用とフラットオリジナルマフラー用の二種類のロムがありますが、
資金のこともありノーマルマフラー用にしました。
切り替えスイッチがついていて始動時に中低速域重視型と高速域重視型の
二種類のマップを選べる優れもの。ただ、どちらにしても燃費は悪くなるので
完全ノーマルのマップも残しておいてもらえたらなおよかったと思います。
ま、そんなケチなこと言う人はロム換えちゃいけませんという説もありますが(^^;)

これがノーマルロムを上から見たところ

で、これが下から。フィリピン製でした。

このロムについては交換直後と現在では随分印象が変わったので安易な評価はできないんですが、
どちらのマップにしてもスロットルのツキがよくなり、中低回転や高回転時のトルクは一回り太くなります。
BMW特有の良い意味でダルなレスポンスが少々犠牲になりますが、
それも乗りにくくはならない程度で押さえられていて総じて乗る楽しみは増えました。
ただ、パワーよりもフィーリング重視のロムなので猛烈なパワーアップを期待すると裏切られるかも。
あと、アフターファイヤーは多少増えるようです。
ちなみに中低速域重視のマップ1の方が実際に乗るといい感じなんですが、
私は実用域のパワーでは劣るけど燃費と高速域でのパワーに優れるマップ2を普段使用しています(笑)

これがマップ1の測定データ。二度計測していますがエンジンが暖まってないので結果がかなりばらついてます。


これがマップ2の測定データ。あとは上に同じです。

24000km走行時点 ヘッドライトバルブ交換
ヘッドライトバルブはとうとう140/130Wにまで到達してしまいました。
もちろんリレーハーネスを組んで85W用のバルブを買えばもっと明るくなるのですが、
個人的にはそこまでする気にはなりません。
ただここまで明るくなるとさすがに寿命にも響くようで、
同時に交換した400刀ともども1年くらいで球切れしてしまいました。
それ以降はそれまで使っていた130/120Wに戻しています。

24100km走行時点 SX−8000エンジントリートメント投入
CBXと400刀でマイクロロンを試し、相応の効果があると結論付けた(耐久性は?だけど)私は、
その後400刀にはもう一度SLICK 50エンジントリートメントを投入して好印象を得ていました。
ではBMWにもやってみようというわけで購入したのはQMIのSX−8000。
おなじみテフロン系添加剤です。ただ投入するにはちょっと問題があって、
投入後すぐにエンジンをかけてそのままアイドリングを10分間続けなくてはいけません。
BMWのRシリーズでこれを指示通りにやるとオーバーヒートの危険性があるので、
私は扇風機とホースを用意して、水をエンジンとオイルクーラーにばしゃばしゃかけながら
風量最強にした扇風機でエンジンに風を当てつづけました。
結果、10分間経っても油温計のバーグラフは二本しか点いていませんでしたv(^_^)
何度も実験していることですが、テフロン系添加剤は効果はあります。
オイルフィルターが詰まるという説もありますが私は一度も詰まらせていませんし、
仮に詰まってもバイパスが作動するはず。悪影響はないと思います。
ただ、持続性は少々疑問で、費用対効果を考えるとちょっと・・・とも思いますね。

24999km走行時点 フロントシートを全面改装
20000kmを過ぎた頃からシートのヘタリが気になってきました。
段差やギャップを乗り越えるとシートが底付きしてゴツンゴツンと痛いのです。
最初はサスのヘタリを疑っていましたが、どうやらそうでもない様子。
休憩なしで200キロや300キロをノンストップで走ってしまう走り方がシートにやさしくないのか、
それとも私が重量級(といっても平均的ドイツ人よりは軽いと思う)なせいなのかは不明でしたが、
ともかく新品のシートを買い直すと50000円ほどの出費になります。
20000kmしか持たないもののためにそれだけの出費は面白くないので、
長い熟慮と前フリの末に浜松のシートJOYの門を叩くことにしました。

製作途中のシートです。


私の車輛とは違いますが、これがR1100RSのシートベース。この各所の補強リブがウレタンに食い込んで痛めつけているわけです。

JOYさんは私のシートを手で押してみて
「うわあ、こんなにへたったRSのシートは初めて見た!こんな距離でよくここまで痛んだね」とおっしゃいます。
最初はネモケンRS(初代のパールホワイトについていたもの)と
同じ仕様にしてもらおうかとも考えましたが、私の話を聞いていたJOYさんは
「あのシートは前後であの値段に押さえるために相応にコストダウンしてあるから、あなたのような厳しい要求する人には不満が出ると思う。型紙を起こして一から作ったほうがいいよ」と断定されます。
何となく上手く乗せられたような気もしますが、
かくして私のシートは円秋専用ワンオフ品と相成ってしまいました。

私の要求は
ノーマルシートだと250キロくらいでおしりが痛くなる私が、一日500キロ走っても痛くならないこと。
でも峠などで腰をずらして走るときにも具合がいいように♪でした。
「どうしてそういう相反する要求をするかなあ」と苦笑するJOYさんと打ち合わせた結果、
実際の改修ポイントは
シートベースのオーバーホールとベース型の悪い部分を全部形状変更
ウレタン乾燥と大幅な補修およびカットダウン、そしてシートベースへの全面接着
シート座面の拡幅およびフラット化
シート全面にあんこ盛り
シートの前/後ろ/座面で三種類の硬度の異なるウレタンを場所に応じて使い分け、更に合成ゴム系の素材で表面硬度アップ(多少残ったノーマルウレタンも加えると、五種類のクッション材を使い分けるという手の込んだもの)
表皮を厚手の素材に換え、更に座面は減速時に滑らないようメッシュ調の素材にして2トーン色に
といったところです。ウレタンの硬度などはこちらの体重を申告してそれに合わせた硬さのものを選んでもらいました。
更にその後、製作途中のシートをこちらに一度送ってもらってRSに装着し、
60キロほどテスト走行してから気になった点を連絡して送り返し、その部分を改修してもらうなどしました。

こうして自宅でフィッティングを試しました。


ノーマルより拡幅されているのが良く分かります。

試乗した後こんな要望を添えて返送しました。ほぼ完璧に対応してくれましたね。

これだけやればコストも高くつこうというものです。
フロントシートのみの値段は純正の二倍以上。金額は実に6桁に突入しました。
他所のシート屋さんならそれに近いものが半値以下で出来ただろうという説もありますが、
それでも高いだけあってその性能はやはり並ではありません。
要求項目はすべてクリアされ、座面のグリップが向上してブレーキング時に体が前にいかないようこらえるのも格段に楽になり、
改修後3万キロ以上走って気になるレベルの性能低下もありません。
大枚を投じて後悔しないだけの逸品でした。

25400km ミッションとデフにEPLオイル投入
デフはファイナルドライブが正式名称ですが、たとえ差動ギアが入っていなくても便宜上デフと呼称します(^^;)
岐阜のノースウイングJCが当時扱い始めたばかりのEPL配合ミッションオイルを入れてみました。
EPLはスーパーゾイルなどと同系統の表面改質系添加剤ですが、
これを最初から必要量だけオイルに配合してリーズナブルなお値段に押さえたところがミソです。
エンジンにはテフロン系添加剤を使っていた私でしたが、
ミッションだと相当な圧力が常時かかるためテフロン樹脂では柔らかすぎて耐久性が無いだろうと判断しました。
見た感じはやたらと臭いのきつい半透明の黄色いオイルです。
いきなり結論ですが、効果はかなりありました。
シフトフィールがぐっと滑らかになり、スムーズにギヤチェンジできるようになります。
ただ、耐久性はちょっと疑問符。ギヤオイルはそれまで9000kmごとに交換していたんですが、
6000キロあたりから明白なフィールの悪化が認められ
9000km走行時にはかつてないほどフィールが悪くなってしまいました。
それで試しに普通のギアオイルに戻したらこれまた格段に改善されたんですね。
その後もう一度EPLオイルを投入して再び劇的な改善があるのを確認しましたが、
自分の感覚にはちょっと合わないかな、と思ったので以降は普通のオイルに戻しています。
でも、入れて損はしないと思いますよ。

29010km走行時点 リアシートを全面改装
黄色くなったフロントシートに気分良くまたがっていた私でしたが、
そうしていると「RSのリアシートってこんなにみすぼらしいものだったかなあ」と気になり始めました。
拡幅したフロントシートと前後のラインが合わなくなったこともありましたが、
フロントに比べてリアシートの見た目が随分と見劣りしてしまうのです。
「タンデムなんて年に何度もしないし、別に性能に問題はないんだけど、やっぱり後ろもやるかぁ」
と思った私は、再びシートJOYに電話をかけてリヤシートの改修をお願いしました。
電話口の向こうでJOYさんは
「後ろがみすぼらしく見えるから手を入れてくれ?そう言ってくるだろうと思ってたよ」と御機嫌な様子。
まずい、完全に見透かされてます。
今度は性能要求などもあまり無かったので、前に比べたら作業内容も随分と簡単。
それでもワイド化した前のシートに合わせての拡幅や
シートストッパーの役目をする段差をつけたりといった技は使われてますが、
フロントシートの半値以下のお値段でやってもらえました。

持参したライダーズクラブ誌に直書きしながら形を相談。この書き込みはJOYさんです。

ただ、シート表皮の色をめぐって一悶着ありました。
私のRSの車体は黒(正確にはアブスブラック)でフロントシートは黄色。
常識的にはリアシートは黄色か黒でしょう。
でもRSならかっこいいより目立つ方がいいと思っていて、
(個人的には、R1100RSはナルシシズムに浸れるほどかっこいいバイクだとは思っていないから、
あまり格好を追求する気がしないのです)
機動武闘伝Gガンダムのファンでもあって赤/白に緑のアクセントの愛国的な
イタリアナショナルカラーをまとっていた頃のビモータが好きな私は
「どうせ黒の車体に黄色のシートなんだから、ここでリアシートを赤にすればネオドイツのナショナルカラーになるよなあ。
ドイツのバイクなんだから、象徴する色はやっぱり黒、黄、赤でしょ」
とフロントシートの時からずっと考えていまして、浜松のシートJOYさんのアトリエで
「リアシートの色は赤でお願いします。ドイツの国旗の赤に近い色調の赤がいいですね」と宣言したんです。
これにはJOYさんもびっくり。
「何考えてるんだね。それじゃあまるでチンドン屋のバイクだよ」
「君には日本人とはちょっと違う血が流れているんじゃない?」
何だか随分なことを言われている気もしますが、分からなくもないからまあよしとしましょう(苦笑)。
結局私が「嫌だあ」「そんなかっこわるいシート作りたくないぃ」というJOYさんを押し切り、赤色で作ってもらいました。
多分黄色か黒ならもっと見た目が良かったと思いますが(^^;)個人的には目立ってヨイと気に入っています。

リヤシートと車体のフィッティングを試しに浜松まで出掛けました

それにしても、別々に作ったシートを図面だけでよくここまでぴったり合わせられるものです。ただただ感心。

後日シートを再改修したときのもの。左は純正のウレタンですが、上の写真と比べると劣化が進んでますね。
縫い目に沿って水が浸入した部分が筋になってますが、湿気てはいませんでした。


シートストッパーにあたる部分。今はこういう作り方はしてないようです。

フロントシートと接する部分は剛性確保のためウレタンを貼ってます。
ビニールは表皮をシート本体にスムーズにかぶせるためのもの。


これ以来私はCLUB BMWのサイトで”ドイツカラーR1100RSの円秋”と名乗るようになっています。
ドイツカラーなんていう言い方も正直全然かっこいいとは思っていませんが、
インパクトがあって覚えてもらうにはいいでしょ。
ちなみにネオドイツカラーと名乗らないのは分かる人が少なそうなのと、
一部マニアの方からウェアも黒/黄/赤の縦に三色を使い分けたものを特注しろとか、
覆面を被れとか言われないようにするためです(爆)。
言い忘れてましたけど、シートの性能はさすがに高いです。
でも実際には高価なシートストッパーとしてしか使っていません。
でもシートストッパーとしてもとても優秀だから勿体無くはないんです(汗)

で、完成するとこうなったわけです。

29500km走行時点 電源ソケット増設

ABSスイッチの右にある物体がそうです。

RSに標準装備の電源ソケットはいろいろと使いでがあってかなり便利なのですが、
ソケットが左足かかと近くにあるため実際に使用するにはそこから電源コードを引っ張ってこなくてはいけません。
レーダー探知機やポータブルMDなどを普段から使っている私にこれはかなりうっとうしいことでした。
タンデムライダー用に取り付ける増設ソケットも純正オプションで存在しますが、
これは位置が後ろにあるためライダーが自分で使うには不便です。
やっぱりRTやLTのようにフロントカウル内にあった方が使いやすいだろうと考えて、
フロント側にソケットを増設することにしました。
K100用のソケットを取り寄せて、フロントカウル内のダッシュパネルに穴をあけてそこに取り付け。
電源コードは延長して本来の電源ソケットの配線にかませています
(これは純正ソケットを増設する時の方法を前後逆にしただけで基本的に同じやり方)
期待していた通り、圧倒的に使いやすくなりました。
コードが足やブーツに触れないのでライディングに集中できるのもありがたいですね。
ただ、ソケット自体はやっぱり蓋がスプリングで止まるRTやCなど現行モデル用のソケットの方が良かったように思います。
あとこちらばかり使っていたら使用頻度が激減した本来のソケットが錆びてしまったのもちょっと問題です(^^;)

32320km走行時点 リヤタイヤ交換
タイヤ交換をわざわざ書いたのにはわけがあって、
この時にリヤタイヤを標準の160から150/60ZR18にサイズダウンしたんですね。
細いタイヤは限界グリップ性能では劣るものの倒しこみがクイックで旋回効率が良く、
直進安定性や悪路走行性、乗り心地にも有利なので好きなんです。
どうせなら性能最優先でいってみようと考えて当時出たばかりのBT−010を装着しました。
どうだったかというと、それまで履いていたBT−57とは段違いの開きがあります。
倒しこみが軽くでクイックで、曲がり易くなりました。
しかもハイグリップタイヤの恩恵で絶対的なグリップでもBT−57より優れ、
ある程度寝かせて走る高速コーナーなどの安定感はほとんど別物です。
ちなみに、これでちょっと飛ばすとトレッドはわりとすぐに溶けてしまい、
生乾きのゴム糊のような状態になって路面を強力にグリップします。
とりわけ温度依存性が高い印象も無いしウェットグリップも充分。減ってからの性能低下もまあまあです。
性能面ではほぼいいことづくめのタイヤなんですが、ネックは寿命ですね。
BT−57の半分しか寿命がありません。
でも、この感じが気に入った私は現在3セット目のBT−010を使っています。幅はあえて150のまま。
その後フロントもBT−010に換えたんですが、
こちらはあまり軽快感はないもののフロントから積極的に寝ていく感じが強くなりました。
特に復元力がやや弱く、バイクを起こす時にある程度意識した操作が必要でした。
でも要はバイクなりに走らせるだけ。慣れれば問題無しです。
素早く寝てもそのままビシッと安定してくれるしグリップも高いので、それまでより随分と安心して走れるようになりました。
問題はやはり寿命ですね。私の場合フロントのBT−57は21000km持ったんですが、こちらは12000kmで限界でした。
現在はフロントのみマカダム100Xにしているんですが、絶対性能ではやはりBT−010に一歩譲ってしまうようです。

32400km走行時点 エアロフロースクリーン(クリア)取付け

ルックスでは動研製に負けると思います。

長距離ツーリングでの疲れを減らすためには、防風性を高めることは重要な要素の一つだと思います。
動研のワイドスクリーンはよくできていましたが、スクリーンの高さはノーマルと同じ。
より高い防風性を求めていけば、やはりより高さのあるスクリーンが欲しくなります。
某ミーティングで見て以来気になっていたエアロフロースクリーンを、カツラダさんから輸入がはじまったのを機に購入しました。見た目の印象は画像の通りですが、動研スクリーンよりルックスでは明らかに劣ります(^^;)
ついでに書くと動研スクリーンより薄手でその分強度も低く、値段が違うから仕方がないとは思いますが
クリア同士の透明度や曲げ加工のきれいさでも動研に分があります。
ただ、高さプラス7センチ、幅プラス6〜10センチという大きさはさすがに伊達ではなく
(動研スクリーンは幅のみプラス6センチ)、防風性自体は動研スクリーンを問題にしないほど高いです。
上体だけならほとんどK100/1100LTに近い防風性が得られますね。
また、面積があるので雨天でもスクリーンさえ立てておけばかなりの程度まで濡れるのを防ぐことができます。
ただ、難点もいくつか。説明書にも英語で
「85マイル以上出す時にはスクリーンを一番寝かせておかないと取付用の穴が割れたり
ウインドスクリーンマウント機構にダメージが及ぶだろう」と恐ろしい注意書きがされていますが、
これは本当です(^^;)
BMWとしてはアメリカ仕様に存在する純正ハイスクリーンを立てた状態での5速全開までを
マウントの強度が耐えられる負荷の限界として設定しているらしいのですが、
こいつの大きさはそんなものではありません。
説明書きでは禁止されている走行中のウインドスクリーン調整も実際には
ノーマルはもちろん動研スクリーンでも余裕で行えますが、
こいつの場合は80キロも出すと風圧で多大なストレスがかかるのか、
スクリーン調整ノブは尋常ではない重さになります。
私はそこで無理をして調整したためにマウントが歪んだのか、以来スクリーンのノブはかなり重いままです(^^;)
さらに続き。私が購入したのは日本に正規輸入された最初のロットだったのですが、
その後やはり取付け強度が足りなかったのか取付けのボルト穴の部分でクラックが頻発したらしく、
後に対策としてステンレスのワッシャーが同梱されるようになりました。
私のにワッシャーはついていなかったのでホームセンターで適当なのを買ってきて、
ワッシャーをかまして再度締め込んでいたら、締め過ぎでボルト穴を割ってしまいました(T_T)
このスクリーンには取付け用のビスも内側にゴムのついた専用品が付属しているのですが、
それがへたってしまったために二度目に取付けた時にはトルクレンチを使っても正確なトルク管理ができなかったようです。
総じて、多少巡航速度が落ちても快適なツーリングを楽しみたい方にはお勧めできます。
でも無理すると壊れます。取付けられたら立てたままでの無理な走行はなさらぬように。

穴の部分のクラックの様子、わかります?

32834km走行時点 リヤサスをWPに交換

左から。装着してしまうとあまり見えません。

最近はホワイトパワーではなくダブリューピーと読むそうですね。
でも私が買った時はホワイトパワーでした。どうでもいいことですが(^^;)
リヤサスが少しずつ性能低下してきているのを感じていた私は、
「ではサスも交換するかぁ!」とあっさりサス交換を決意したのでした。
この資金を最初から用意できていれば最初からもっと別のバイクを買えたような気もしますが、
それを言っていたら何事もはじまりません。ず〜っと物欲モードに突入しっ放しの私でも
RSを買ってからここまでに3年かかっているんです。
前置きが長くなりましたが、まずはリヤサスから交換することにしました。
機種をどれにするかはいろいろ迷ったのですが、結局WPにしました。
特性としては完全なスポーツ用サスで、乗り心地ははっきりと硬くなり、
ノーマルにあったふわふわとした柔らかな感じは消えます。
ただし初期作動はかなり優秀で、硬くても角の取れた乗り心地です。
もっともパニアを装着すると乗り心地は硬さも取れてちょうどいい感じになりますから、
多分スプリングレートも二人乗りや荷物積載を想定したものに設定してあるのだと思っていましたが、
実は想定荷重が非常に高い(というより高過ぎる)ために減衰が異様に効いているだけで、
スプリングレートそのものは別に高くもなんともなかったようです。
サスの動きが良いため荷重移動やスロットルワークなどによる車体のコントロールも格段に容易になり、
以前あったなんとなくサスの作動が不確かで時として安っぽく感じるようなことは微塵もなくなりました。
ただし、8000km走ってオーバーホールをするまでは単に硬いだけのサスだったような印象もあります(笑)
あと、セッティング範囲が極めて広く様々な状況に対応できるのはいいのですが、
精度が高くて動きがよい上にスプリングそのものは柔らかいので荷重が増えればしっかり沈むので、
タンデムやパニア装着といった荷重の変化にはものすごく正直に反応します。
私は付けておきましたが、リヤの油圧プリロードアジャスターは必須でしょうね。
また、サーキットを走るのでもなければ減衰調整は最弱でも効き過ぎるくらいで、
車体の動きは重く感じるようになります。これはもうちょっと何とかしてほしかったところ。
油圧プリロードアジャスターは調整幅が15ミリあって初期出荷状態では
標準プリロードからプラスマイナスどちらにも7,5ミリほど調整できるようになっていましたが、
私はオーバーホール時にマイナス方向の調整幅をほとんどゼロにして、
プラス側に15ミリほど調整できるように変更してもらいました。本当にそのくらいの調整幅が必要なんです。
ちなみにこの油圧プリロードアジャスター、私は油漏れしました。
何とダストシールを持たない構造のためゴミや砂を噛み込んだらアウトなんですが、
ストリート用なんですから改良を強く要望したいところであります。

上の油圧プリロードアジャスターのダイヤルを外した所。確かにシール類は何もありません。

サスの設定ですがオーリンズは車種ごとに専用設計としていますし
純正サスでも車種によって微妙に設定を変えていますから、
WPがR1100シリーズ用として共通セッティングで販売しているのはどうかなと思うこともありますね。
減衰力の調整幅がもっと広ければ今のままでもいいんですが。
後にオーリンズを装着したRSにも乗る機会がありましたが、
こちらはスポーツ寄りにはっきり振ったWPとは違って
ノーマルサスを方向性を変えずにそのままグレードアップさせたような印象でした。
その分快適ですが、コントロールしやすい(あえてスポーティーとは書きません)のは試乗した限りではWPの方だと思います。
なおオーリンズのRS用リアサスには以前は油圧プリロードアジャスターがなく、
欲しければ基本設計は同じRT用のリアサスをRS用のスプリングと交換してやるしかなかったのですが、
現在はRS用にも油圧PA付きが正規にラインアップされていて、普通に注文することができます。
ちなみにペンスキーやクァンタムはセッティングさえきっちり出すことができれば、
基本的にオーリンズやWPより高性能です。
私も興味はありましたが、前後とも一本18万5千円という価格にはさすがに手が出ませんでした。
今だったら無理してでもフロントは付けたんですが・・・。

こちらは右から。どっちにしてもよく見えません(^^;)

33500km走行時点 フロントサスをWPに交換

ブレーキホースの上のわずかな隙間にリザーバーが入り込む・・・

リヤサスを交換したもののフロントサスを購入する資金はなく、
貯金に精を出すつもりでいたらそれからわずか二週間後、
私は幸運にもWPフロントサスの新古品を安く入手できてしまいました。
早速取り付けです。リヤサスの交換はディーラーに頼みましたが、今度は自分でやってみました。
はっきり言って面倒です。リヤサスの交換の方がずっと楽でしたね。
性能ですが、ノーマルと比べたら随分と硬いです。
スプリングレートもさることながら、伸び/圧側とも減衰が強烈に効いてます。
これは後ろも同じなんですが、車体に体重をかけた時に
車体が沈むのも元に戻るのも、ノーマルに比べて明らかにゆっくりです。
RSは走行中にフロントフォークがストロークする様子が見えるのですが、
そのストローク量は従来の半分くらいになったような気がします。
でも初期作動がスムーズなのでしょう。
直接的なショックはほとんど伝わりません。またストロークしても揺り返しはなく、
ほとんどの場合ストロークは一発で収まります。
またスプリングレートの割にフロントの沈み込みが極めて少なく(リザーバータンクのガス圧は実に11kg)
結果としてフロントが突っ張った感じにアライメントが変化し、
ハンドリングも変わりました(間違いなく意図的なものでしょう)
結果、接地感も上がり、倒しこみも以前より自信をもってできるようになりました。
(その性能をもってしても最新型のハンドリングにはかなわないのですが)。
不安な動きが減ったためか長距離ツーリングでの腰の痛みや肩こりも軽減されたのも予想しなかったメリットでした。
デメリットは悪路での安定性が多少落ちたかなということと、
フロント回りがかなり重たく感じるようになること。
まるでタイヤにダンベルでもつけて振り回しているような感覚があり、
実際には高速走行時の切り返しが大変なこと以外に大して問題とはならないものの、
慣れるまでかなりの違和感はあります。
WPは間違い無く高性能なサスユニットですが、
良くも悪くもBMWのハンドリングが変わってしまうので人を選ぶという印象がありますね。
でも、私の場合リヤサスははっきりいってWPよりオーリンズの方が好みなんですが、
フロントサスは幾らかのネガティブな点を差し引いてもWPの方がいいと思いました。
ただ、オーリンズのフロントサスはユニット上部のみならず
下部にもプリロード微調整用のダブルロックナットがついているのですが、WPにはこれがありません。
また私の購入したVAPタイプの場合整備性は写真の通り極めて悪く、
フロントサスを装着したままプリロードを調整するのは人間にはほぼ無理でしょう(^^;)
当然、セッティングを詰めたい向きにとってこれはかなりの減点対象です。
なお、WPサスを付けたり外したり、自分でいろいろな状態に乗ってみての評価では
一番良かったのがやはり前後WP、次いで前だけWP、更に後ろだけWP、最後に前後ノーマルでした。
でも97年式以降のRSはサスがかなり良くなっているので、
大枚を投じてわざわざ交換しなくてもノーマルで充分という気もします。
絶対的には良くなるんですが、費用対効果の問題ですね。

38240km走行時点 スーパーゾイル投入
エンジン内部をテフロン処理してから1年、今度は表面改質材を実験してみることにしました。
テフロン系とどちらがいいかは評価の分かれるところでしょうが、
耐磨耗性、耐熱性という耐久性において金属改質系添加剤がテフロン系添加剤より優れていることは確かでしょう。
物性としてのテフロンは「研磨剤を使わなければ落とせないほど強靭」で「400度もの高温に耐えます」から、
ちょっと考えると「ああ、じゃあシリンダー内壁には定着できないね」というわけで、
実はSX−8000投入時からこれは計画していたのであります。
効果の理屈が何であろうと、私にとっては効果があってそれが持続してくれればいいのです。
その効果のほどですが、価格相応にあったと思います。テフロン系ほど劇的に効いた印象はありませんが、
これだけエンジンがスムーズかつ軽く回ってくれれば文句は無いなといったところですか。
それから1万5千km以上走っていますが、体感上エンジンフィールがそれほど悪化した印象はありません。
一応効果持続期間は約2万kmだそうですから、その時が来たら効果のほどをまた試してみます。

370km〜20000kmへ
40000〜60000kmへ


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