第39回東京モーターショー2005

商用車と同時の隔年開催が決定しているため、乗用車と部品メーカーのものモーターショーとしては
とりあえず最後の開催になった今年のモーターショー。
同時開催に戻った理由は商用車のみの開催では来場者が少なすぎて運営側が悲鳴を上げたからですが、
以前のモーターショーでも商用車ブースには人が少なかったわけですし、そのくらい最初からわからなかったかなあ・・・。
別に商用車をお荷物扱いする気は毛頭ありませんが、ともあれ少しだけ展示スペースに余裕のある
(そして混雑が少しだけ緩和される)最後のモーターショー、日帰りに近い強行軍で行ってきました。
上京の手段は今回も新幹線。一日しか休みがとれなかったので、バイクでは疲労もするし時間もかかるし
まあ仕方ないでしょう。ちなみに前回のレポートでは
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今年はバイクではなく品川駅までのぞみで上京し、解体途中のザウスを横目に見ながら京葉線に乗っていくという
ある意味非常にベタな上京方法でした。自分が2年後にこのページを見たらどういう感想を持つか、今から興味わきます(^^ゞ。
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と書いたんですが、今回これを書くにあたり二年前の文章を読み直してみても
「ザウス跡形もなかったなあ」という印象しかわきませんでした(^_^;)
もっとも、3年前に購入したデジカメは私のハードな使用のため既に半壊状態。
CCDがおかしいのか内部のICがおかしいのかは不明ですが、既に色の再現性がアウトで
まともな写真が撮れなくなっていたのでデジカメ忘れて会場で購入した写るんですで撮影した二年前と
質的には大差ないことを最初にお断りしておきます。ごめんなさいm(_ _)m

今回はテロ対策ということで手荷物検査があって入場に少し時間がかかったんですが、
海浜幕張駅から一番近いメインの北1ゲートをくぐったら即座に一番近いホンダの二輪ブースに突進。
しかし、ここでゆっくりしていると四輪の方が万博もびっくりの大混雑になってしまうので
(展示ホール内の人の密度は万博よりはるかに上)写真をテキパキと撮ってカタログを貰ったら
肝心のバイクには目もくれずに隣のヤマハのブースにダッシュ。
これまでの経験から考えた効率よく見て回るための方法とは言え、
自分でも一体何しに来てるのかわからなくなってます(−−〆)



かのフジガスのCOTA 4RT。奥は勿論RC211Vですが、別のところではビアッジの車輌も展示されてました。

 
他にもナビシステムやオーディオ・エアバッグ等を展示。エアバッグは早いところ実用化してほしいものです。

それからお約束的に国産メーカーを回り、BMWへ。来場者が多すぎて対応しきれなかったとの話も聞きましたが、
新車のBMWはディーラーで見飽きるほど見ている私には
「ああ、HP2あるなあ、他はK1200Rのカットモデルくらいで目新しいものはないなあ」でおしまいの展示だったんですが
BMWディーラーを敷居が高く感じる方や地域的に簡単にはディーラーに行けない方にはそうではないですからね。
基本的にはディーラーの展示が質・量的にスープアップされただけの悪く言えば夢がない、
良く言えば物凄く地に足がついた展示内容でした。


大きなショーでは本邦初公開のHP2。私も見るのは初めてでしたが、さすがに手堅くまとまってます。
ダート走れなくてもいいからこれをモタード仕様にして振り回したいと思ったのは私だけではないはずだ。



デジカメの状態を如実に表しているような・・・。1000円くらいのおもちゃのデジカメと変わりませんな、これでは。

ホンダとヤマハの展示はやはり現状を反映してか大型スクーターがほぼ主力(特にヤマハ)。
カワサキはステージ上には逆輸入車しか並べないというある意味実に漢らしいことをしてましたが、
そこまでするならパワーと速度リミッターの自主規制を撤廃して国内正規販売するよう努力したらいいのにというのが正直な感想。
逆輸入車なんて維持する上では面倒なだけですもの。

スズキは試作車のストラトスフィアが目立っていましたが、デザインはともかくナイフの鋭さをイメージしたというコメントは
元・400刀乗りとしては・・・(;一_一) こういうはっきりとリスペクトの対象があるデザインの場合はモチーフにするものを
ナイフではなく斬馬刀とかライトセイバーとかウソでもいいからもうちょっと大きく出さないと。
ナイフでは日本刀と比べていかにもちんけに思えてしまいます。

それから、四輪ブースに。会場に居た時間は二輪より遥かに長かったんですが、これをご覧になる人の好みを考慮して
個人的に気になったものだけを紹介。


20年来のシトロエン好きとしてはこれを見に行ったといっても過言ではないC6。なかなか期待に違わずでした。
C4もそうだけどデザイナーが変わってからのシトロエンのデザインは70年代までの良さが戻ってきたなあ・・・。


ポルシェのセラミックコンポジットブレーキ。現在はまだ超高価ですが、二輪用にどこか作らないかなあ・・・。


これはもう完璧に予想できました。ルノーはスタッフの服装もF1イメージで統一。


マツダの水素ロータリーエンジン。水素がなくてもガソリンで走れるため燃料補給の心配がないのがミソ。
こういうバイフューエル車は過渡期の産物といえばそれまでですが、現実的に重要な技術でしょうね。



産の隣はルノー。グループ各社が隣り合うのはごく普通のことですが、
世界の自動車産業は再編の只中にあると感じる光景です。


 
GT−R PROTOとそれを取り巻く1階と2階からの光景。
う〜む、正直言って私の理解の範疇を超える光景です。



クライスラーが世界初公開したコンセプトカーのあきの。市販化はないでしょうが、
デザイナー(土屋あきの氏)の名前をつけた車を日本でワールドプレミアとはやるではありませんか。
二輪と四輪で明らかに力の入り方が違っていたBMWにも見習ってもらいたいものです。


 
で、そのBMW。遅ればせながらのハイブリッド車に発表されたばかりのZ4クーペコンセプトに
水素自動車のH2Rなど、ワールドプレミアこそないもののなかなか力が入っていました。
ハイブリッドの時代が(燃料電池の開発の難航により)当初の予想以上に長く続くとみての方針転換でしょうが、
水素エンジンはこのまま継続して開発を続けてもらいたいですね。



あんまり混雑していなかったブガッティのヴェイロン。日本のモーターショーの公開はこれが多分最後だったでしょう。
普通の市販車しか展示していなかったフェラーリのブースの大混雑を見ると、自動車ファンに見る目が無いというか、
私とは興味の方向性が違うというか(後者の可能性大)EB110から14年、スーパースポーツも遂にここまできたか・・・。



現実路線の代表格の次期セルシオことレクサスLF−Sh(正式発表時にはたぶんLS)。
まだプロトタイプですが、ボンネットやグリル周りのチリの細かさと精度の高さは恐ろしいものがありました。

大人気のレクサスではカタログは一人一冊と制限されていて私が「二冊いただけませんか」と頼んでも断られたんですが、
かつての勤務先だったディーラーの営業所にトヨタのパンフと一緒に渡すからいただけませんか?などと余計なことは言わずに、
黙って時間差でもう一度並んで二冊目をもらってきました(笑)
気持ちはわかるけど、レクサスは客を選べるほどの商売をしているわけではないのであんまりケチらないほうがいいと思います。
それから、午前中に二輪と四輪をほとんど見て回ってきりのいいところで昼食。ほとんど駆け足の半日でしたが、
一休みして午後からの新たな戦いに備えます。


こういう展示パネルもあったので早速チェック。新車を見るだけがモーターショーではありません。

午後からはカスタムカーや部品メーカー等をじっくりチェック。今回は遂に部品メーカーを見て回る時間の方が
二輪四輪を見て回る時間よりも長くなりました。自分で好きでやっていることですしそれはそれで可なんですが、
その分二輪と四輪の展示はかなり端折って見ないといけなかったですから、できれば二日かけて両方じっくり見て回りたかったですね。


今回最大の驚きだったのは実はこの車輌。
ジウジアーロのデザイナー活動50周年を記念したコンセプトカーのフェラーリGG50が
なんとブリジストンのブースで世界初公開されていました(@_@;)



片っ端からパンフレットをもらっているとしまいにはとんでもない重量になります。
その対策として今回はパニアくらいの容量があるバッグを持ち歩き、それが重くなってきたら
会場内のコインロッカーにカタログを放り込んで軽くなったバッグを片手に勇躍再出発という方法を実践。大成功でした(^◇^)



2輪レース車用の乾式多板クラッチを発見。排気量は990ccだそうですから、アレ用ですか。
マーレのブースではフェラーリF1用ピストンも展示されてましたしブレンボは昨年のフェラーリF1用ブレーキを持ち込んでました。



社名は言わずもがな。こういうところならともかく公道では見たくないです(笑)


アライが試作品(現在のところ市販予定なし)として展示したドライカーボンの二輪用ヘルメット。
現状では1個50万くらいになるらしいので、「10万になったら購入を検討する」と言ってきました(^^)



アライのブースに間借りしていたKTELが展示したブルートゥースを使ったワイヤレスタンデムシステム。
無線とタンデム会話に疎い私は音楽を聴く上での情報しか聞きませんでしたが(汗)、
送信機(USBは持たないけどiPodには接続可能)と受信機・スピーカーのセットで3万円くらいで市販予定。
電池はリチウムで約8時間使用可能だそうです。


某所で発見したK1200Sのパワートレーンのカットモデル。自分では出展せずに車輌だけケーヒンに貸し出していた
KTMなんてとこもありましたが、93年にテレレバーを理解させるため非常に凝った展示をしたBMWも
今回はK1200Rのカットモデルだけではなく、もっと気の効いた展示をしてもらいたかったのが本音ですね。



二輪のイモビライザーとシステムを共用するロックシステムの展示。
現在スズキと共同開発中だそうですから、これは近いうちに市販されそうですね。

総じて、二輪メーカーはほとんどが現状肯定な印象。
せめて環境問題や今後の社会事情などに対する回答は見たかったんですが、
四輪より20年遅れたキャタライザーとインジェクションを除いてそういうものが近年出てこない辺りは
メーカーの見識が足りないのかユーザーの意識が低いのか。
喩えて言うなら、R1200GSADVのような販売戦略に組み込まれた確信犯的にあざといモデル(バイクの出来ではなく、企画が)は
私にはわざわざ東京まで見に行くほどの興味はなく、ディーラーに新車が入荷したら見に行けば充分です。
(で、欲しくなって出費に見合う内容だと思えば買う)逆に、メーカーが「我が社の考える5年後のバイクのあるべき姿はこれだ」とか
「今後着実に厳しくなる騒音・資源の浪費・代替燃料への対応・大気汚染・渋滞・事故時の安全性といった
二輪を取り巻く様々な諸問題に対応しつつ、なおかつ二輪の本質的魅力を極限まで追求しました」というようなモデルを出してくれれば
万難を排して見に行きます。ディーラーと同じ内容の展示なら私はお金を遣ってまで見に行く気は起きないのですよ。


駅前の掲示板。31年ぶりの日本一は嬉しかったんだろうなぁ〜。おめでとうございます


さて、ここからが本題おまけ。
大抵のオタクは同属のオーラをある程度見分けられるものですが、
(戦闘力をコントロールできる種族も少数存在します)
秋葉原かコミケ会場に匹敵するくらいな全開フリーザ状態の方々が一目でそれとわかる強烈なオーラを放射されてました。
う〜ん、余計なお世話かもしれないけど、車を主体に見に来られている方あの中にどれだけいたんでしょう。
それもモーターショーの楽しみのうち、なんですけどね。
私もあまり人のこと言えなくなってるし(汗)


ということで、まずはアルファ・ロメオ。


 シトロエンは日本人と二人でした。


ダイハツ。いつも何となく垢抜けないところも企業風土か?


世界屈指のグループであるフォードは比較的おとなしい印象でした。


起亜。一昨年に比べるとインパクトは弱まったかも。


今年は比較的地に足がついた展示が目立った三菱。こちらはごく端正でしたが・・・。


こちらは黒山の人だかり。接近すると・・・。


こうでした。むう。メーカーが本腰入れるとさすがやねえ・・・(@_@;)


ポルシェ。ここはいつも同じで安心して見ていられるというか、驚きがなく退屈というか。


スバル。ちょっとおとなしすぎるくらいでしたね。


スズキは今回展示車輌ごとにコンパニオンのイメージをまったく変えてました。
 
LCと、IONIS。個人的には車はLC、コンパニオンはIONISを推す!(笑)


トヨタ。さすがトップメーカーはコンパニオンも・・・って、何だか通訳のウーさんみたいだな
(判らない人はドラゴン怒りの鉄拳を見るべし)



毎年イメージが統一されていることではポルシェ並みのVW。しかしこれ売るのかなあ・・・?

 
ドゥカティとハーレー。ハーレーはアメリカのイメージを強調することに全精力を傾けている気がしますが、
個人的には随分以前にやっていた和のテイストでの展示もまた見てみたいと思います。


ホンダです。ここもいつもこんな感じだなあ・・・。


ヤマハ。今回は展示全体の雰囲気やテーマを考慮しても狙いどころがちょっと不明でした。


いっぽう、実にわかりやすすぎるカワサキ。今年はここが一押しでした。


ここからは部品メーカー。ボッシュです。


DENSOですね。


こっちはNGK。デザインセンスの違いは社風の違いではない・・・と思う、多分。

 
タイヤメーカーはデザインが変わってもイメージはきっちり継承する傾向がありますね。
ダンロップとピレリです。



オオイ・イナルファルーフシステムズ。ひょっとしてコスは一昨年と一緒か!?
ちなみにこのコンパニオンの方たちは休憩なしで何時間もひたすら手を振ったりポーズをとったりの連続。
大変な仕事だなあ・・・と改めて思いましたよ。



日立の受付嬢です。こういう写真は整理が楽で実によろしい。


IPF。カタログを持っての撮影も整理作業の簡略化に貢献大です。


台湾のスクーターメーカー・KIMCO。コンパニオンのお姉さんはとても愛想のいい人でした(^◇^)


オイルシール等の大手・NOK。ここはパンフレットをもらい忘れた・・・(-_-;)


オーリンズの輸入元・カロッツェリアジャパンはごく自然に反則やってました。


電子機器のデータシステム。ここも安定してますねえ・・・。


フィリップスです。


今回のトリはザナヴィで。
 
二枚目。

最後がこの画像か・・・。むう。

2年後?・・・やりますよ、ええ、やりますとも!

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